あたろーの日記
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2004年06月11日(金) 「Back On The Block」

 旧暦4月24日。

 ・・・週の締めくくりに、銭湯の熱い湯に浸かって、近所の居酒屋に行くのが一番の楽しみで(なんて色気のない・・)、今夜みたいな冷たい雨の夜はお客が他に誰もいなくて、読みかけの文庫本めくりながら、燗酒ちびちびと、私が知る限りでは最も美味しいオヤジさんの焼き鳥(居酒屋だけど近所の焼鳥屋より何倍も美味しい!)ほおばって、幸せなひとときでした。
 カウンターの隅っこに夕刊が置いてあって、サミットの記事よりもレイ・チャールズが亡くなったっていう記事の方が先に眼に飛び込んできた。
 レイ・チャールズ、死んじゃったんだ。。。

 帰宅して早速、クインシー・ジョーンズの「Back On The Block」引っ張り出して、聴いてます。1989年にリリースされた名プロデューサー、クインシー(Q)の傑作アルバム。傑作どころか、私には神業的な作品に思えます。確かまだ池袋の西武の前(だったと思う)にCD店「WAVE」があった頃、当時学生だった私は入ったばかりのバイト給料持っていそいそと買いに行き、飛んで帰ってパナソニックの小さいCDプレーヤーで聴いて、あまりのかっこよさにボー然としてしまったのを覚えています。
 あれから13年以上経ったけど、くだんのCD「Back On The Block」の凄さは全然色褪せない。当代きっての天才プロデューサーであるクインシー・ジョーンズに駄作はないのだろうけれど、この作品ほど密度の濃い芸達者なアルバムは他にないんじゃないだろうか?ジャズ、R&B、ラップ、ヒップホップ・・・クインシーの絶妙のセンスで心地よい順番に詰め込まれた曲はどれも何度聴いても飽きない。電子化された音と人間の声の融合。80年代が電子音と生身の人の声とメロディの組み合わせに試行錯誤した時代(多感な思春期を音楽に投影しながら過ごした身にはそんな風に感じたのです)だとして、その80年代音楽へのクインシーとしての答えと、続く90年代への序奏として、この作品があるのではないかと、そんな気がします。もう何百回と繰り返し聴いて、身体に染みついているくらいなのに全然聴き飽きない、BGMとして部屋に流していてもいつの間にか引き込まれている、なんでだろ、ホントに何度聴いても新鮮味を失わない。。
 クインシーの秘蔵っ子サイーダ・ギャレット(彼女のアルバムとしては「KISS OF LIFE」がお勧めだと思います)をフューチャーし、ティビン・キャンベル、エル・デバージ、アカペラのTake6などの若手実力派と、大御所超ベテランのサラ・ヴォーン、エラ・フィッツィジェラルド、レイ・チャールズ、バリー・ホワイト等々の共演、競演、饗宴。それからマイルス・デイビス、ハービー・ハンコック、ディジー・ガレスピー、ジョージ・ベンソン・・・と、ロック界からはTOTOのスティーヴ・ルカサーも参加しているのがとても嬉しいです。個人的にはルカサーがギターを弾いている「TheSecretGarden」という曲が一番好き。ジェームズ・イングラムのヴォーカルもいいのだけど、バリー・ホワイトが出てくるとやっぱりゾクゾクする、曲も名曲だと思います。
 このアルバムに出てくるベテラン、もうほとんど亡くなっているんですよね。。サラ・ヴォーン、エラ・フィッツィジェラルド、バリー・ホワイト、マイルス・デイビス、ディジー・ガレスピー・・・そして、とうとうレイ・チャールズも。
 まるで、命終える前にみんなで集まって最高傑作でも作ろうかって、そんな雰囲気のアルバムだったのかなって気がします。で、こんなお宝級の作品を作ってくれたかの天才プロデューサーに感謝です。
 無人島に1枚だけCD持っていくこと許されたら、迷わずこれにすると思います。


 


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