マンイーター  2009年03月17日(火)
今や此処を誰が訪れるというのでしょう。幾度となく閉鎖し、電子の海の底に、なかったことにして沈めてしまおうと思ったことか。まるで己の負の側面を地獄に潔く叩き落とすかのようにして。だがどうしてもできませんでした。己の顔は二つ。三つ? いつもの生きる空間で露わにする物理的な顔。ミクシィで見せる表面的な言語での顔。そしてどこまでも言葉だけで燃え上がる黒い炎としての、ここでの顔。どれも別に嘘ではない。演技というより本気だし、真実というより不実だし、どうともつかないけれど、手元をほどよく発って離れた言葉らは自由に根を張ります。私の制動も効かぬところで。

今になっていったい、誰がこんなところに訪れるでしょう。しかし私は、ここに言葉を落とすことを止められないのです。堅気で真面目な公務員が、暗い小部屋でバーナーを取り出し、禁断の一服を吸い込んで悦に陥るように。日常の世界で誰もが封じている禁じ手でもある、勝手に暴力的に根を張り侵攻する言葉を野放しにする所業。今更もう誰のものでもなく、もはや私の真実でも嘘でもない。だが私はこれの因子を落として回るときにとても幸せな気持ちになる。

人の心を食らう、恐るべき植物となり果てて、この世を席巻するがいい。私はせめてもの邪悪な意思を込めて、言葉の種を撒いては落とします。それが自分自身の足元をも絡め取って、自由を奪うかもしれないということも含めて・・・。そして今になって、まだこの場にわざわざ現われて立ち入った人類を、少しずつ、確実に、絡め取って、離さないのです。

終わりなき所業! いつまで?




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