小笠原・マッコウ音頭を踊る私  2004年08月13日(金)
明日の船で東京に帰ります。



昨夜は祭りがありました。やぐらを中心に盆踊りです。小笠原音頭、マッコウ音頭、どうぶつ音頭(名前知らない)を踊りました。


私は集団で同じ動きをするパラパラみたいな風習を浪人時代、心の底から憎んでいまして、大学時代もかなり引き摺っていて『盆踊りは集団催眠だ。日本の悪しき催眠である』などとノートに書いていた(大学1回)ものですが、さすがに東京から1000kmの父島まで来ると
己の信念などどうでも良くなります パプー。



マッコウ音頭は「どっぱん どっぱん」(人によっては「どっぷん」)と、くじらが海面を打ち付ける勇壮なしぶき音を掛け声にしながら、左右に飛び跳ねます。


「マッコウ けっこう」とふざけたフレーズが繰り返されるたびに、出店で引っ掛けた酒が効き始め、マイルドなトランス状態に陥ります。


「月が〜 出た 出ぇた〜♪」も踊りました。


なぜか出店に古本もあったので、

●富豪刑事(筒井康隆)
●悲しみよこんにちは(サガン)

を買いました。


全然 島に溶け込んでないやん俺。


まあいいです。かばんには『華麗なるギャツビー』が入っていますが何度読んでも人名がむちゃくちゃになるのでこれもトランス用に使いましょうか。



さて、毎度恒例で、友人知人に無差別に手紙を書きまくるということを、何故か今回は全く出来ませんでした。

何かを書き表す、言葉にして相手に伝えようとする、ということを、面倒くさいのか快感を感じないのか、出来ないのです。


今日もクジラ・イルカツアーは満席です。私は陸にとどまり、足ヒレとシュノーケルを抱え、原付で良さげな海岸を探しましょうか。


昨日は私有地に迷い込んだり、日焼けしすぎたり、流れ星を独りで見たり、いつもの私らしい一日になりました。



簡単に日記でもつけます。


●8/7(土)

前日の午前2時まで友人キッシンジャー氏と電話。彼のバイトしている塾で、大学生のバイト講師、生徒、延べ100人近くをどうまとめて取り仕切っていくかについて語る。


また、「これから先、全ての人間がどんどん並・均一なおっさんになってゆき、アムスの葉っぱや、ユナ・ボマーの発破に憧れを抱くようなみずみずしい感性を残した人間は淘汰されてゆく」という問題についても、問題視した。


朝から竹芝の桟橋あたりには異様な人間の群れ。げんなりする。みんなやかんを火にかけっ放しだったことに気づいて家に飛んで帰ればいいのに、と思う。


定期船おがさわら丸は巨大。波はまあまあ。千葉県と神奈川県の陸地が見えている間は携帯も電波が届く。

友人のスズK氏に電話をかけ、『俺達の大学時代は人間に恵まれていた!上等の寿司のようだった!あれは時価の寿司だ!今じゃ100円の回転寿司だ!!』とデッキで叫ぶ。デッキの中心で寿司を叫ぶ。あうー。



寝たり起きたりしてる間に、酔う。
酒を飲み、カップラーメンをたくさん食ってごまかす。

夜空を見上げても流れ星が分からない。風が強くてCDを一枚、海に飛ばされる。ボチャー。ああっ。


●8/8(日)

朝日を見たいので5時に起床。隣の女は旦那と知的な会話(ゲール語の使われている度合い、スイスなどで言語がどうなってるか等)をしていたので、よく寝ている。そのまま永遠に寝ておれなどと思う。反省。


11時前に父島到着。よく寝た。

ダイビングショップに手続きをし、近所のリゾート屋に原付を借り、島の散策を開始。この5年ぐらい、免許を取ったものの原付で公道を一度も走ったことがないので緊張。

トンネルで迷い込んで来たカニを観察。原付を立てようとして転ばし、右足を盛大に挟まれる。自力で自足を救助。痛い。



●8/9(月)

ダイビング。人数が多いので、船を3つぐらいに分ける。小さなモーターボートで移動。

1本目は潜行に手間取る。カノコイセエビを見た。

ギンガメアジがクマザサハナムロの群れに向かってゆくシーンや、アオウミガメの遊泳を私だけ全く見ていなかったので後でみんなが驚愕する。


ダイブの合間にイルカと泳ぐ。奴らは速い。

昼休みに、同じ船の人と喋る。スズキさんという同年代ぐらいの男が、8月アタマからずっと父島で、延々ライセンスを取り続けているのだという。色々喋る。サーフィンもやるらしい。純朴そうな子なので、同じ船のおばさんに息子のように気に入られている(おにぎりをもらう等)。


2本目も順調に終わる。
ポイントの目玉である『ハタタテハゼ』『ハナヒゲウツボ』、イソギンチャクをハサミにつけているカニを私だけ全く見ていなかったので後でみんなが驚愕する。


終わってからプリッツを貪り食い、街を徘徊していると、船で喋った女の子二人連れと出くわす。一緒にダイビングショップに行き、今日のログ付けをする。

超目玉の生物を全く見ていないことが発覚して私自身のみならず、場にいた全員が驚愕する。「あなたは何者だ・・・?」とインストラクターが不思議な顔をする。へへ どうも。


夜、同じ宿の男2人が死ぬほど暇そうにしている。飲みに行く。まぐろの刺身を堪能。片方のでかいあんちゃんはラグビーやってたらしい。営業職。もう片方の、なよなよした感じの眼鏡さんは31歳ぐらいで、専門学校から直でSE。カーナビのシステムを開発したり。


●8/10(火)

ダイブです。

昨夜に焼酎の蕎麦湯割りなんて飲むから、二日酔いでむちゃくちゃにしんどい。1本目が終わると気が狂うほど疲れ、窒素酔いだか減圧症だか耳抜き不全だか、何か分からないぐらいしんどい。寒気もした。二階のデッキで太陽を仰ぎながら眠る。吐きそうになるのを堪え、飯をひたすら食い、延々、眠る。


2本目は完璧な回復。落ち着いてダイブできた。バラバラになった沈船のあるポイントで、非常に多くの生物がいる。

ユウゼン、オニダルマオコゼ、ナンヨウブダイ、ツノダシ、テングダイ、クマノミ、ハダカハオコゼ・・・ 何でも出てくる。


機材が一人で片付けられないという初心者ぶりに自分で腹を立てる。なので誰とも会話しない。けっこうしょうもないことでしょげるタイプなので人生で色々と試練があるのだなあと、ありきたりなことを思いながら、海を見ていたら気分が盛り上がってきて『波よ立てい! 嵐よ吹けい!』と胸の中で叫ぶ。うはは。



あかん書ききれへん。
では、父島ウェザーセンターと、巨大なアンテナに行って来ます。

ヘロー・こちら・ウェザーセンター。
そちらはいかが?
ザーーー ピーーー








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