口笛は何故遠くまで聞こえるのでしょう。 と問う彼女の居る空は如何なる高さになるのでしょうか。
手を伸ばせば星に届きそうな空とはよく言いますが、 彼女の手からは何が掴めるのでしょうか。
車イスの友人も、人殺しの小父もいない私は いまだ何一つ掴めていません。
ただ、山羊飼いの少年や年老いた犬の友達は居ませんが それはそれでよかったのだと思い出す。
どの雲も私を待っては居ません。 その理由を教えてくれる小父も居ません。
そんな事を思い出すのも最後になりそうなくらい、 高い高い山の上で声など既に出ない。
そろそろ思想も途絶えていくのでしょうか。 アルプスには程遠い高さになりますが、それでも構わないと思ってしまって。
そんな思想を最後に残して、私は凍えていきます。 数万年後に人類との出会いを楽しみに凍えていきます。
days936/work984:-min--sec
|