再生するタワゴトver.5
りばいぶ



 『オールライト』@佐世保

長崎空港への飛行機が羽田の出発混雑で
遅れ、乗ろうと思っていたバスの時刻ギリギリ。
とにかく飛び乗って着席し暫し…
「このバスは長崎駅行き〜云々」
よかった……よくない、
私はこれから「佐世保」に行くのである。
「長崎駅」に行ってしまっては、これは、完全に観光じゃないか!
ので、稽古場で天動説の大先輩を見習って、
「すいません、間違えました」
高速バスを停める。すごすごと空港まで戻ると、
私が乗った飛行機と、その後の便も遅れていて、
それを待っての出発で、佐世保行き、乗れた…
何しろ、座って直ぐに眠りに落ちなくて良かった…
そんな訳で、佐世保着は23時半を過ぎ、
駅前だけど、暗い…
佐世保……佐世保バーガー……長崎ちゃんぽん……皿うどん……皆閉まっている。…いいのである、私は観光に来たのではないのだから…
…諦めきれず、商店街を闊歩し横道飲屋街、あごだしらーめん。でもって、WAFU PUB←ただの居酒屋。なんでもない鍋焼きうどんをこんな所で食してしまった…(椿組の別役芝居は途中から鍋焼きうどんが占拠する、匂いを嗅ぎ耐えて耐えて高級うどんすきで日本酒と思っていたのに…)夜は更ける、いや、もうとっくに更けていた。
あごだしらーめん屋から出たら、膝がイタイ…なぜ…
腰、肩、首、背中、肘、膝
…完璧。明日は長〜いバス移動。。
明けて13時半からの公演を前に、1時間の場当り。
諸事情あって、動きを変更したり、出所を変えたりしたので、その確認と、
そのアクシデントを面白味に変換!
時間は…足りない。
チーム力はアクシデントあって更に緊密にはなれている。
あとは、足並がしかと揃うか否か。
気になるところを直前まで、袖でも当たる。。
いざ本番。
いろんな価値観流れる客席、
舞台上の集中が途切れなかったので、
結果よく観てもらえる。
観に来られていた鑑賞会の方、当該校の校長先生、大変喜ばれてワザワザ私に挨拶をくれる。

バラし最中にも、楽屋で更に変更とその部分の稽古(!?)なにしろ、ケガを巧妙しないと。

バス移動(佐世保→都城)チェック、じっくり。
変更点を共有し、
大人数関わるところは、現場に任せる旨。
バスでチェックはずっと後ろ向き、自分の書いた読めないメモを見なければならず、三半規管をやられキモチワルイ…
終わって個人面談(笑)
何せの5時間移動。。
班は明日も都城で本番、昼公演。私は、朝イチ東京戻り。確認できることはしておきたい。

着く頃には22時半になろうとし、
宿の周りは、さぁ、宮崎満喫!
…ドンキホーテとトンカツチェーンだけ、
…諦めた。トンカツチェーンでビール。キャベツをおかわりし続けてみたのである。

明日は飛んで帰って(正に)
『島』GP!


2016年11月10日(木)



 『島』最終。

『島』稽古場最終通し。
前日に動きあり早回しをしたので、
密度があがるのと、短縮も働き、時間は目標タイムに入る。ラスト20分にそれまでボディブローのよに効いていたものいたものが、一気に昇華する芝居。
それはそれとして、やはり、
前半戦の在り方なのだ。
過去名作と言われるものは、
ものすごーく長かったりして、
でも、かつての娯楽的刺激で言えば、
非日常空間、演劇を観られる高揚感で通じたものは、現在の圧倒的即物的刺激溢れる世の中では、
立ち上がりの遅いものは(人物紹介、状況紹介に終始してしまう起承転結の起)、どうしても、退屈を感じさせてしまうところもある。
だから、それをちゃんとわかって、密度濃く、
導入ではなく、日常がドンとあった上(奥行きが透けて見えて)での、刺激ある日、にならなければいけないし、
俳優さんが言い方とかでなく、
そこに存在し交流する本当の瞬間は、その世界に観る者を引き込んでいく。
まだ、感情のせつめいをしようとしてしまう、
その後の交流を知っているモノとして、こうくれば、ああする的な予定調和の中から脱皮できない人もいる。
そこは、変な話、役をコントロールする自分の心、呼吸すら柔らかくコントロールできるくらいの回路とアンテナを有しないといけないのに。
初演などは、あるテンポを有することで、底の浅さを隠すこともあるけれど…
ホンがあり、演出があって、俳優さんが立つ。
でも、ホンの意図も消え、演出の作為も消え、
最後は俳優の行為、人の営みだけがそこにある。
そんな舞台でありたいのだ。
まだ道半ば…

稽古終わって、佐世保へと。
到着は23:30予定…
明日は『オールライト』だ。

2016年11月09日(水)
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