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■ 『かもめ』は翔んだり、墜落したりして。
演出の戯言
かめばかむほどアジのでる戯曲。本当に面白い作品だなぁと思う。果たされない一方通行の思い、 そのことに右往左往する人々。人の生と死。人がやるべき事。その本質。今ある戯曲なんて結局この焼き直しでしかないのかもしれない。
さて、読んで面白い、稽古して面白い(だからシーンスタディでもよく扱われる)となってきて、 実際にやって面白い、お客さまと繋がるか、と言うと、そうは問屋がおろさない。途端にハードルが跳ね上がる。。。
自分の尺度では計りきれない人物の哲学、人生と対峙し、人がそこにちゃんと存在できるのか。片手間にはできない。何しろベテラン陣が演りたがるシロモノ。それには探求心をなくさないこと。想像力に蓋をしないこと。想像力の翼を目一杯広げるためには、結局のところ、自分たちのあらゆる武器を磨いて、本気になって向かうしかないのではないかー
本気になれないのだとしたら、それはたぶん、怖いからだ。本気になってしまうと、自分の身の丈から目を背けることが出来なくなるからだ。失望最小化計画、なんて最近の若い人の生き方を指して、新聞のコラムに載っていたけれど、傷つかないようにする為の努力、ではなく、演劇くらい目一杯傷ついて、自分を識って、でも発信して、役を愛して、だからこそ他人のことをちゃんと思って、その人間を識る。そんな努力が必要なんだなと思う。
この自分自身を突きつけられた数ヶ月は、決してこの先ウソはつかないだろう。いよいよの今日幕開き。この頃のロシアの空気のよに、目的不明で先行不安なところにある昨今……でも生きている人間の愚かさとか愛おしさに溢れる舞台でありますように!
本日はご来場くださいましてありがとうございます。狭い所で恐縮ですが、途中5分程の休憩を挟んで約2時間35分の旅、最後までごゆっくりご覧ください。
藤井ごう(『なんかチェーホフって憂鬱で登場人物がよく喋ってモスクワに憧れたりするけど、モスクワなんて行ったことないし。詰まる所、翻訳モノだし哲学面倒臭いし、人物皆我儘だし、何しろ読み難い。なんでオトナはこんなにやりたがるんだろう。』…これが昔漠然と思っていた印象(苦笑)…)
2016年02月20日(土)
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