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■ 『ヴェニスの商人』パンフレット掲載文。
演出の戯言
三十を手前にした女優二人が新しい挑戦を始めたのが二年前、 三十を手前にした女優二人がどうしてもシェイクスピアをやるのだと始めてから二年。 二人は三十を越え、二本目もちゃんとシェイクスピア、これで、あと全作モーラまで38本(つい前までは37作品だったのだけれど、40作と言われている。) 二年毎にやっていたら、二人は晴れて百歳を越えてしまう。 この後は僕もバトンを別の方に渡しペースは変わるみたいだから、やり切れたら幾つだろう。まずは、二本目までしっかり付き合うと宣言していた手前、その責任はとても大きい。。。
そして『ヴェニス』である。 ヴェローナ、とか、ウィンザー、とか、嵐、とか可能性を探りながら、 二人は口を揃えて、『ヴェニス!』と言った。
色んな事を言われるヴェニスである。 シャイロックをどう扱うか、とか、宗教、とか、差別とか。問題は山積している。 だからこそ一本目同様、「なぜやるのか、今」を殊更考えてみる。 上質なフィクションは時代を見通す。受ける客層、状況が変われば受け取られ方も変わり、それを良しとする普遍性を内包するはずの戯曲。
演出主導の見やすすぎるショートカットした構成、とか、勢いだけで魅せる、とか、全体をペースダウンさせるシーンごとカットとか、この小さい劇場ではやはり物凄く魅力的ながら、今回もやりません。劇団名は改めてもこれは改めてません。(この間二年で、僕自身はそうゆう形での上演もしましたが…) 集団で、四つに、この作品と組みしてみることにした。そこから魅せ方を稽古場で追求していくことにした。 「言葉」が一番のようで、やっぱりシェイさんでもそこに「人間」がちゃんといることが大切で、偉大なる予定調和を隠す俳優さんの身体と精神のぶつかりあいがそこにあることが物語を推進させ、そして最後に喋られる「言葉」の大切さが重みを増してくる。
稽古場で喧々諤々しながら、そこに見えてくるのは、 なんだかわからないけど漠然とした不安の中で、このままじゃいけない気はするけど、取り立てて何かすべきこともないし、考えるのは面倒だし、先を考えると憂慮ばかりだから今が良ければいいけど、日々は進むし上手に使えない時間の中、生きていくしかない、 信じるモノの違う人物たちの物語、 信じようと、信じたいと、信じてきたものが崩れた時に人はー
途中若干の休憩をいただき、約2時間30分の上演時間。 狭いところで恐縮ですが、最後までごゆっくりご覧ください。
追伸 とはいえ、ロマンティックコメディーなんですよ、分類は、一応(笑)
藤井ごう
2014年04月14日(月)
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