再生するタワゴトver.5
りばいぶ



 何しにきたの?2

「早瀬大橋」を渡って、「江田島」へ入って、しばし。
わたしはわたしで、昼飯を食べるところ(わたしセレクション)まであと六キロ余り、

K「ちょっと、わたし車に酔いました…」

そういえば、口数が完全に少なくなっていた。
G「え、安全運転できているけど…」
K「はい、それはそうだなぁ、運転上手いなぁと思ってたんですが、なんでしょ、さっきの橋で、グルグル回ったくらいから、だめで、言うべきか悩んでいたんですけど…」
G「(それは乗ってすぐじゃんか)それは言いなよ、大丈夫?」
K「はい、大丈夫です、…たぶん。」

G「…たぶん…」

まだ、実際のところ、どこにも着いていないのだが…
昼飯すら食べられていないのだが…
外に出ようにも、冷たい雨がふっているし…
先が、思いやられるとは、こういう時に使うのだ、ということを実感させてもらいながら、今日に限って「実感はちがうところ」でなくてはいかんと思うのだ。

なんて、完全にR−viveの構成じゃないかこれは、
一つ違うのは、これは、フィクションではない、ということだ(笑)

よって、前述の通り、車酔いを早々に発症し、辛い道行をすることになった、助手席を占拠するコーディネーターの気分をよそに、
「たぶん」を信じて、昼飯どころを目指す。
目指すは地元の青年漁師さんたちがやっている「海辺の新鮮市場」へ。
ここは一階が鮮魚店、で、二階が食堂となっていて、一階で調理された刺身やなんかを買って、二階へ上がるシステム。
なのだが、
時間も、
そして雨のせいかもしれないが、
なんか、さえない、パッケージされた刺身が幾つかと、
なんか、心もとない、惣菜のパックが幾つか…
なのに、自信満々そうな、店の兄ちゃん曰く「ご飯とお味噌汁はお変わり自由だから」…
気分はもうそれは、「これは失敗ではないか」満々。
そう考えると「店名」も怪しく思えるから不思議だ。
おそらくそれはK女史も感じていたようだが、
でも、購入し、二階へ。
言うところの、セルフサービス、という奴です、お盆とって、器とって、
で、お盆を取ると、ご丁寧に、皿の並べ方の見本が…壁には手書きで
「見本!(赤字)各自で食器をセットして下さい(黒字)」
…わかるっちゅうの…
それともそれ以外の並べ方をすると、お仕置きでもあるのか…
不安になって、他の壁を見ると、
「ご飯の持ち帰りが多くなっています、禁止!」
…ああ、そうねえ…
そして、机が海の方向を見れる配置にしてあって、それは景色がいいのだが(晴れてたらね、たぶん)、病院の待合室によくあるベンチ。。。。これはもう、いやが上にも期待が膨らんでしまう。
で、ご飯は、チヌ飯(黒鯛らしい)と牛肉飯の炊き込みご飯二種。
味噌汁、は完全なあら汁。
で、ラップされた刺身。

これが、
美味かった。(笑)
わたしなぞ、ご飯は、両方お代わりし、あら汁はフリーの青ねぎを膨大に入れてこちらも。
で、問題のパックされた刺身だが、やはり、地のものは美味いのだ。脂のノリが違うのだな。
←結論としては、そのパックがいかんのだと思う、皿にのっけて、ラップの方が見栄えがいい←とは思えど、そのまま買って帰る人もいるのだろうか
で、すっかり予想を裏切られた私だったわけだが、

「これ、よかったら、どうぞ」

とお隣から(K女史)。
どうも、その脂のノリに体がやられてしまったらしい…
大丈夫じゃないじゃないか…
こちらもしっかりわたしなんぞ一般人の想像力を超えてくれる。
そして、「美味しいのになぁ、悔しいなぁ」を連呼しながら、
あら汁をお代わりしていた。
で、そこで手に入れたパンフを元に、似島が見えるところまで行こうとゆうことに(江田島の北の突端)、途中どうも地図上、くねくねとしたどうも山道らしいものも見えるのだが、時間のこともあるので、気にしないことにし(なにを?)
「もう、大丈夫です」
という女史にわたしは
「ビタミン剤」と「葛根湯」を配給し出発。
途中、旧海軍兵学校を左手に見ながら(今は自衛隊の学校になっているので、決められた時間しか見られないので立ち寄りはしなかった)、
↑実はわたしの祖父はその兵学校にいたらしい(驚)
切串港まで三十分あまり。
車で呉から入ってきているだけに、どうも「島」と言うよりは、地繋がりな印象が拭えなかったが、その港からフェリーが広島港に向かって出ているのをみると、ちょっと気分がちがう。
似島も眼前に。
わたしが知りたい一つは「島」の空気な訳だし…
今でいいから「島」の生活感を感じたい訳だし…
で、ここでは
「車停めとくから、先降りてていいよ」
と、コーディネーターの役割は完全にわたしに移行する(笑)
外は冷たい雨。ながら、
港の売店で「お弁当いらない?」というおばちゃんに「弁当はいらないけど、この辺で、車で上がれる位の山みたいなもの(変な質問…)ない?」
「山じゃないけど」
と教えてもらった道を行くことに。
「もう本当に大丈夫です」と顔色は悪いまま。。。
…しばらくその道を上がると、更に上に行けそうな道を発見して登ってみる。いやぁ、ありました、瀬戸内海がしかと見渡せる高台。(雨でなければきっと絶景←それでも幻想的に見えるわけで、それはそれで)
こうなると、更に上を見たくなって、更に登る。
と、途中から、完全にガスって前が見えません(汗)。
これは、山、ですね…
「大丈夫ですか?」
…わたしは大丈夫です。
突然開けたところに出て、車を停め、少し歩く。
見つけました、絶景ポイント(晴れてればね、多分)
狭い島にいながら、遠く広い世界のことを考えてしまうよな、、、
この景色は作品を知っている女史と共有。
これを結果オーライと呼びますね、普通。
佇む事三十分余り。
こういう、空気とか、匂いとか(実は雨の匂いしかしていなかった?)、温度とか、その風景とか、感じる時間。雨も寒さも暫し忘れる。

で、コーディネーター(わたし)の独断と偏見により、さっき地図で見つけておいた、温泉に
「三十分でいいから!」
と向かう。←これこそ、「なにしに来たの?」ではないかなんて思ったりして(勿論戻りしなにあります)、なにせ、忘れたものの、直ぐに思い出す寒さ。

で、また三十分くらいかけて当該温泉まで…
K女史も大分余裕がもどったのか
「いやぁ、こういうこともあるんですねぇ」
なんて、言っている…

で、到着。
が、「本日休業」の文字。
「なにしに来たんだ」
だから取材でしょ。…ハイ。

続く…のか?



2010年03月25日(木)



 何しにきたの?

である。
前述の通りで、広島にいる。
本日はレンタカーして広島市内→呉→倉橋島→江田島へ(瀬戸へ)。
なにせ当該芝居がその「島」であるので、この「場」から感じられるもの、その「土地」に実際に立って巡らせられる想像、「土地の人」との話、街並み…貴重な時間。。。制作さんにコーディネートしてもらって…

で、「何しにきたの?」である。
今回は、自分で取材したいと打診したので、運転するのは構わない。ちなみに、運転も好きだし、カーナビ頼りになってしまう悲しさはあるが(時間的なことを考えると、地図を観たり、迷ったりするのは結局ロスになるので→ただ、この場合、土地の感覚とか、それこそ位置取りがとてもよくわかるのだが)、どこからどこに向かい、なんてことを自分でできるのは、まあ、いい。流れくらいはわかるし。
方や、ペーパードライバーなので、そりゃあ、自分でハンドルを握る方が、遥かに安心であるし、ご本人が「あたし、めっちゃ方向音痴なんです」ということを宣言しているのだし(※注一)

※注一 二月二十三日、広島市内、雨。
とりあえず、市電(路面電車)でホテルのある駅に向かう。着いて。
G「どっち?」
K「こっちです。(と信号を渡る)」
G「ほんと?」
K「…多分」
しばらく歩いて、勿論地図はKさん、あいや、K女史が持っている。
K「あれ、こっちじゃありませんかね…。」
G「はいはい」
と、言いつつ、地図を見せてもらい、
G「あっち、だね」
K「あいや、銀行がどれかわからなくて…」
しばらく歩いて、右折、ホテルが見える。
G「あれだね」
K「あ、ありましたね、よかったぁ」
G「……」

実際に食らっているし(※注二)

※注二 二月二十三日、広島市内、雨。先ほどより、少し後の時間。
とりあえず、荷物を置いた後、取材先は市電(路面電車)で、二つ先の駅から徒歩。
この時、雨が強くなり、しかし私はあろうことか、ホテルに傘を忘れてきている。
降りて、今度は慎重に、携帯電話(地図を表示しているのだと思われる)を眺めながら、
K「こっち、ですかね?」
G「(心の声)聞かれても。」
K「こっちです。あ、傘、どうぞ」
G「(帽子を被っているので)大丈夫大丈夫。それよりこっちでいいの?」
K「はい、今度は大丈夫です!…多分」
なぜ、「多分」を足すのかはわからないが、「大丈夫です!」という足取り、周辺の眺めまわし方ではない。
K「あっちが河ですよね?」
G「(心の声)あれはどう見ても、大きい河の橋である。」
K「ですよねぇ、大丈夫です。」
G「本当?」
K「多分」
G「ちなみにどちらを目指しているの?」
K「○×△□(ちょっと、なにを喋っているのかわからない)」
そして、
K「あれ、ここにあるはずなんだけどな」
G「だから、なにが?」
K「あ、あったあった、いや、大丈夫です、ここを左折です、この間を」
G「(心の声)主語がない」
そして、左折。しばらく歩く。
K「……」
雨脚が強くなる。
G「……」
K「(ちょっと先を右折して)おかしいなぁ」
と、バタバタとしている。間。
G「あのさ、なんてとこにいくの?」
K「★○■▼☠(どうも焦っているらしい)」
G「地図、見せて」
K「いや、大丈夫です、Gさん、ちょっとそこに居てください(屋根ある建物の下←すでに遅い(笑))。」
G「え、だって、こっちであってるんでしょ?」
K「ええ、多分」
G「たぶん?(すでにこの言葉に恐れがついている)」
K「すいません、見てもらってもいいですか?」
と携帯を渡す。
G「うん…、あっちだな(左折、ではなく、右折であった)」

K「一生けん命地図は見て予習してたんですけどねぇ、すいません、濡れちゃいましたね。いやぁ、実はわたし、北とか南とか、そういうのよくわからなくって。」
G「……。」

K女史の「多分」はタブンに危険がいっぱいでもあるし(※三)、

※三 こんなことは都合、最後まで続くのであるか…

ナビを頼むのも憚られるので、いいのです。
いや、ナビされるより、いいのです。
勿論、ご本人も、そして仲の良い劇団の方々も「大丈夫?」と気にしてくれていた中ですから、ぜんぜん、気にしてません。ただ、聞きしに勝る、というだけです(笑)。
で、呉に着き、自衛隊の造船所辺りを走って、音戸の瀬戸公園へ。あまりの寒さと、人のいなさと、風と一時間に一本もないバスの時刻表を感じながら、「やっぱり車は正しかった」なんて話しながら、清盛像や、砲台跡なんかを見て回り、もちろん、口の減らないわたしですから「で、君は何をしにきたの?」なんて言いながら、今日の仕事は、車を借りてくれた、ということに集約されている。
K「そうですよねぇ、これ、Gさん一人で来れてますねぇ」なんてどこ吹く風。てか平和な会話をして、再び車を走らせる。
例の島に渡る橋「音戸大橋」(日本で最初に作られた、アーチ型らせん式高架橋←降りてくるのに、ぐるりと狭い中何周も回ることになる)、これはわたしすらも運転しながら目が回る、、、なんて思っていたのだが、「倉橋島」はコンクリート船(現在は漁港として利用)でちょっと車を降りただけで、芝居の中にある、山の上の感じをしりたくて、ただ、どこが良いのかもわからないので、先に「江田島」に向かうことに決め、走らせること三十分あまり、
生憎の天気で、絶景であるらしいところの瀬戸内は、まるで中国かの如くの墨絵のように、遠くは見通せず…今日の口癖のようになってきた「晴れていればねぇ」に

K女史曰く「わたし、結構、雨多いんですよねぇ。」

…なるほど。
わたしは「晴れ」の人である。今まで、これに負けたのは、「カミさん」(いつも)「Kさん」(宮古島)そして「K女史」全部、Kじゃないか…(み・な・さ・ま、他意はございません)
がんばれ、自分。
「早瀬大橋」を渡って、「江田島」へ入って、しばし。
わたしはわたしで、昼飯を食べるところ(わたしセレクション)まであと六キロ余り、

K「ちょっと、わたし車に酔いました…」

そういえば、口数が完全に少なくなっていた。
G「え、安全運転できているけど…」
K「はい、それはそうだなぁ、運転上手いなぁと思ってたんですが、なんでしょ、さっきの橋で、グルグル回ったくらいから、だめで、言うべきか悩んでいたんですけど…」
G「(それは乗ってすぐじゃんか)それは言いなよ、大丈夫?」
K「はい、大丈夫です、…たぶん。」

G「…たぶん…」

まだ、実際のところ、どこにも着いていないのだが…
昼飯すら食べられていないのだが…
外に出ようにも、冷たい雨がふっているし…
先が、思いやられるとは、こういう時に使うのだ、ということを実感させてもらいながら、今日に限って「実感はちがうところ」でなくてはいかんと思うのだ。
つづく。。。。のかなぁ
(これはご本人に、「書くよ、面白すぎるから」宣言をした上での、全くの創作です(嗤))



2010年03月24日(水)
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