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■ 違和感の番組
「夢、…」 ずっと気になっていて見てしまう番組がある。 テレビ東京。 一般人に焦点をあてた、(大概お店をやっている人たちが出てくる)ドキュメント風。 本当の素人さんなので、これがまた結構いいのだ。 番組としては三十分。 その中に波乱万丈が溢れている。(ま、もちろんそういう人をピックアップしているのだろうが) 父が死んで… とか 旦那が倒れてから… とか 天国の母に… とか 具体的には― 女性が経営している、昭和59年創業のもんじゃ焼き店。 病気で倒れ現在入院中のご主人の分まで働いているという。 創業時から変わらぬ鰹だしベースを使った秘伝のタネを使い、具は築地直送の海の幸や、新鮮な肉を使用。ご主人が店に出ていた頃に夫婦で考えたオリジナルメニュー「親子もんじゃ」は、バジルソースや生のイクラが使われているという。 こんな… わかっているのに見てしまう二十分。 その人間のドラマにすっかりつきあってしまい、 あー、とか、うー、とか、他人ごとながら、頑張れとか、すっかり感情移入する頃…
「そしてこの忙しさの中で、どうしても店屋物など栄養バランスのとれない食事生活。」
これがこの番組の本当のスタートである。 その主人公は、徐に緑の液体の入ったペットボトルを持ち出す。 コップに注ぐ、直接飲む。 「うん、美味しい」
つまるところ、この番組は「青汁」のCMなわけである。 「栄養バランスも簡単にとれて、しかも美味しくて、家族みな健康になって、万歳」 …これが言いたかったのか… ここまで来て、とても違和感を覚えるのだ。 先ほどの具体的物語の女性の前に「―青汁を愛飲している」という枕が入るのだ。←メーカー名削除 ちょっと前に、似たような感じで「セサミン」のCM番組もあったが、それは最初から前面に「セサミン」を出してくるのだが、この番組は違う。 上にも書いたが、その人物に感情移入が始まったところで、 「ほら、健康は一番大事でしょ、だから、青汁はいいのだ」 と、唐突に入れ込んでくる。 だから、最初二三回この番組を見てしまった時は、「なんだよCMかよ!」と、してやられた感たっぷりだったのだが、 これがとてもくせになる。 別にその青汁を頼んだことなどないが、 今回は、どうやって「唐突に青汁がはいってくるか?」 そんなことに興味の質が変わる。 そうすると見えてくるのだ、番組の前半戦から、実はちょっとずつ、画面の端に「青汁」の姿が。 その人物の人生に隠された青汁の姿が。 これはもう、隠しの美学である。
先日、旧友と久しぶりに卓を囲んだ時も、この手法に騙された奴が七十五パーセントいて、(って、四人のうち三人というだけだが)思わず盛り上がる。 こういう場合、真剣に見てしまうのは、男性のようで、 女性はどちらかというと 「それ、青汁のCMだよ、なに真剣に見てるの?」とのたまうらしい。 経験をした上での、対処の違い。 ちがうのだ、そんなこと、わかっているのだ。 ということは、これは男の美学だと言うことか… そして恐ろしいのは、そうやって気になる番組は、ある日ふとテレビをつけるとやっているのである。 この偶然、ただの偶然とは思えない。 なんだ、青汁を飲め、ということか?
というか、青汁をわたし、宣伝しちゃってるじゃないか… 番組名「夢、叶えるために…」 青汁、呑むか 酒、呑むか 健康にいいのはどちらだろう…
2009年08月13日(木)
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