短いのはお好き? 
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2006年12月26日(火) マロニエ

Light that morning that pours down over my mind is not defiled.

木漏れ日が、カーテンを揺らす微風の金の糸に生命を宿すように、虹彩が光の粒子を直接捕えたとき、ちょうど夢のピークに達したザザ・コムザはぎくっとして目覚めた。
彼は、時計を見て、午前6時45分であるにすぎないことを発見したが、大切な残りの15分間をそれに費やすことが、自分の人生にとってどれだけ重要なことかどうかを値踏みしていた。
結局、それは彼のキャリアのなかで最も重要なミステイクになるわけだけれど、むろんそんなことが彼にわかるわけもない。

朝食の後に、彼らが投資家に会う前に、彼はより多くの賛同を得ようとスミスに電話をして、それらの戦略をはじめから立て直すことにする旨を伝えた。
彼らは完全なパートナーシップとかけがえのない友情に支えられていた。
スミスには、すばらしい商才があり、ザザは最高のエンジニアだった。
ザザは、彼らが必要とした技術的なバックグラウンドがある男をさっそくリサーチしはじめた。

多数の投資家が、彼らの技術力に興味を抱いていることは明白で、いよいよ会社も軌道に乗ってきていたが、今の大きなプロジェクトが最終的に実を結ぶ6年後には、ザザは会社を去ることに決めていた。

ザザ・コムザは、彼の美しい妻、テレーザを見る度に胸が締め付けられるように痛んだ。彼らは幼年期からのいいなずけられた者同士であり、大学の一年生のときに結婚していた。 彼らはかなり貧弱なセックスを週に数回行っていたが、それはそれで素晴らしいことだった。

テレーザのその美しさといったらたとえようもないほどだったが、彼は、未だに元カノのことが忘れられず、長い赤毛の娘の、赤い巻き毛の束を今も密かにクローゼットに隠しもっていた。

ある日、ザザ・コムザは、テレーザに髪を赤く染めてくれないかと云った。
テレーザは、自分の栗毛色の髪をとても気に入っていたので、悩みに悩んだ末、結局はザザの希望を容れて、髪を赤く染めることにした。

美容院でテレーザが髪を真っ赤に染めている頃、ザザはホテルの一室で赤毛の女を抱いていた。

パウダールームで、テレーザは鏡のなかの真っ赤に染めた髪の見知らぬ女に、にこりと微笑みかける。


マロニエの樹が、夏の終わりの雨に濡れている。



2006年12月25日(月) ホワイトクリスマス

ホワイトクリスマスなんて、どこへやら。
きょうは、汗ばむほどに暑かったので
ハイライトのメンソールのやつを吸いながら
グラサンをかけて渋谷にいった。
学大で、すっげぇ美人が乗ってきたので
視線釘付けでずっと見てたら
代官山で降りたので、ふらふらと自分も降りてしまった。
スタイルも抜群で、そこらへんのデルモなんてめじゃなかった。
どうしても友達になりたかったので
後ろから、声をかけようとしたんだけど
近づいていったら、なんか様子がおかしいことに気がついた。
なんか、髪の毛がどんどん抜け落ちていってるみたいで
ウィッグが、取れちゃったのかな、なんて思ってると
束で、ばさばさ抜けていって
ああ! って、思ってる内に頭頂部の部分だけ完全に抜け落ちてしまった。
こ、これは、まさにザビエル禿げじゃん、なんて目を丸くして見ていると
バッグから、皿みたいなものを取り出して、まあるい禿の部分にかぶせた。
で、歩きながら、ヒールを蹴るようにして脱ぎ捨てて裸足になった。
そして更に、キャミを脱ぎだして、そこらへんに放ってしまい
ブラひとつであるいてゆく。
ブラは、フレンチホックらしくあっという間にノーブラ。
デニムのパンツも脱いで、ブラとお揃いのショーツも一気に脱ぎ捨てて
全裸で走り出した。
俺は、律儀に彼女の脱ぎ捨てたものをすべて拾い上げながら、後を追う。
と、そのときだった。
信号を黄色で渡りはじめた彼女の身体が、劇的に変化しはじめた。
色白の綺麗な肌が、なんか群青色みたいに薄汚くなっていく。
背中には、甲羅みたいなものが…。
彼女は、坂を一気に駆け降りてゆく。
その姿が俺には河童みたいに見えた。
そして、彼女は橋の上から、ドボンと目黒川にダイブした。



シオン |アバクロ☆カーゴパンツトミー☆ヒルフィガーヴィヴィアン☆ウェストウッドMIUMIU☆ミュウミュウROXY☆ロキシーフレッド☆ペリー

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