母のタイムスリップ日記
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2008年03月31日(月) かぞえで 93才


今日は 母の誕生日。
母の所に行く前に自転車屋さんに立ち寄った。
「雨が降っているから今日は見えないと思ってた」という店主。
「お世話様です。直りましたでしょうか?」
「いや 駄目でした」
「そうでしたか…」
「いえ 直りましたよ」
この店主 冗談好きだと感じていたけれど…してやられてしまった。
「一千万円です」
「はい 一千万円です」とお札を手渡した。
「そこで 相談なのですが あと一泊させて頂けると助かるのですが…」
「あ いいですよ。家は宿泊費高いですよ」
「あいた!まけてください」
「仕方ないですね。まけましょう。ただ 水曜日定休ですから…」
「はい よろしくお願いします」
ということで預かっていただく事に…。

さて 其の足でスーパーに立ち寄りお刺身を調達し母の所に向かう。
今日は 母を連れて我が家に戻る予定なので 後に買い物が出来る保障はないかもしれないと思ったのだ。

施設に着くと入所者の方が「おかあさん お誕生日おめでとうございます」と言われた。
職員に外泊の旨を伝えた。
「お急ぎですか」と言われ「いえ 仕事が片付く位の時間はありますから…」と伝えた。お薬の準備だと思ったのだった。

母をトイレ誘導し「今日は 遊びに行こうね」と伝えた。
暫くして 職員が薬を持ってきてくださり 母の着替えと準備も済んだ。

そこに職員が プリンアラモードとコーヒーを2人前揃えて居室に見えた。「お誕生日おめでとうございます」とカードも持参して下さった。
写真撮影。勤務の方数名が母にお祝いの言葉を言いによってくださった。母は突然のことで驚いてしまい怒った。
「何なのですか!」
カードを読んであげて「おめでとうございますだってよ」とゆっくり話した。
暫くすると落ち着いてきて…。
カードを幾度も読み返していた。
職員の笑顔につられて 母も笑顔を取り戻していった。
プリンアラモードとコーヒーをいただいてから あいさつをして施設を後にした。

外に出ると母はテクテク歩いてくれた。
でもバス停で立ち止まると「もっと歩く」と言う。
希望に沿って「行ける所まであるいてみよう」と言う気になって テクテク歩き出した。
気持ちはあっても そうそう歩けるものではない事は判っている。
少し歩いたら 都合よく個タクが信号停止していた。
そこでタクシーに乗り込むが お約束のように「あ〜 なにするの!」と大きな声で叫ぶ母。
「ごめんごめん」と言いながらも 強引に押し込む。

家の前に着いた時も 降車拒否で「あ〜しないでください」と大きな声を出した。
「ごめんごめん」と母に謝りながら 運転手さんにも「すみません」と謝った。

しかしなぁ〜 いつもの事ながら どうしてもこういう場面では強引になってしまうなぁ〜。修行が足りない。

門の前に立った時は 当たり前のように門に手をかけて 玄関前まで進んだのに…。
ドアを開けるや否や 入る事を拒否。
またもや強引に玄関に入れた。

ダイニングルームに入ろうとしたら「嫌です」とまた大きな声。
これまた強引に椅子に座ってもらったら すごい形相で睨まれた。

全て私が悪い。
母の気持ちが落ち着かないうちにアクションを起こしているからである。
暫くは 話しかけても「ふん」と言う感じでくるくると家の中の様子を見回している。
「来た事あるかな?」と聞くと首を横に振る。

不穏な雰囲気となったので 讃美歌のCDをかけた。
賛美歌が耳に届いたようで だんだんと落ち着いてきた。
そこで 軽いおやつとお茶を差し出す。
手を伸ばして食べ始め お茶を運んであげて一口飲んでもらったら 後は自分の手に持ち替えて飲み始めた。

家に着いてから30分ほど経って ようやく落ち着きを取り戻せた。

落ち着けば ここが何処であるか 幾度も来ているところであることも理解できてくる。
「ここは おうちでしょ」と言うとゆっくりと頷いた。

母の様子を見ながら 合間に家事をする。
食事の支度は 午前中のうちにある程度済ませていたので ここからは母に合わせてゆったりと…。

6時半後ごろからお食事を始めた。
テーブルに並べ「食べてもいいのよ」と言ったが 全てが揃うまで待っていた。最近は出たら直ぐ 手を伸ばしていたのになぁ〜。

ご飯とお汁がセットされたら 手を伸ばして自力で食べ始めた。
ご飯を食べたら ケーキまでは食べられないと思ったので今日はケーキは準備していない。

たっぷりと食べてくれて デザートには苺。
食後はお茶をやめて レモネード。

暫く 手遊びをして楽しみ その後ぬいぐるみで一人遊んでいた。
眠そうにしたので「眠いの?」と聞くと頷いた。
9時少し前だった。
「お風呂に入る?」と聞くと考え込んでいるのか返答なし。

「トイレに行こうか?」と聞いたら頷くので トイレ誘導。
再度 入浴を確認すると今度は明確に頷く。

そこで 入浴。
浴室に入るまでは順調。
かけ湯をした時からちょっと危うくなった。
それでも大騒ぎにならずに浴槽に浸かれた。
ただ上がって体を洗う事は無理だろうと思ったので 浴槽に入ったままで洗髪した。
その後 首と肩と上腕を洗って お湯を半分流して 背中 お腹 足
と洗った。
垢がぶよぶよ。
おそらく10日くらい入浴していない筈。
いつも気になっていたが いい出せなくて今日まで来てしまった。

お湯をすっかり捨ててから 再度体を洗って浴槽の中でシャワーを使って流した。

今日は 大騒ぎにならずに何とか入浴できた。
ドライヤーで髪を乾かす頃には ご機嫌も普通に戻っていた。

パジャマに着替えて 後はお布団に直行。
たらこちゃんの抱き人形を隣においたら 話しかけているうちにzzz。

10時過ぎ すごい勢いで消防自動車が家の前を通過しても母は全く目覚めず眠っていた。

さて これから 最終のトイレ誘導だわ♪


2008年03月30日(日) そろそろ桜吹雪?


 TBSラジオの伊集院の日曜日の秘密基地が最終回となってしまった。楽しみに聞いていたのに残念。
「おばかよう」とか「ヒミツキッチの穴」とか結構楽しみにしていたのだけれどなぁ〜。
後番組は 爆笑問題らしい。
どっちも好きだけれど…。
伊集院の昼に聞けるラジオ番組がないというのは 寂しいかなぁ〜。

さてと 昨日の続き…。
裸のお札には 名前もついてないし…戻ってこないだろう事は覚悟していたけれど 遺失物の届けを出した。
後方の自転車は間違いなく駅に向かっていたと思う。
今朝までには 届いてないという確認だけはできた。
もう 無理。これで決定。
これからは 気をつけようっと!

出たついでに デパートに立ち寄り パジャマやフリーのストレッチパンツや重ね着用の大き目のTシャツ等母の衣類を購入してきた。

昨夜 電話を受けた。
地域のデイから紹介から紹介されたようで 介護者の会に参加したい旨の電話だった。
今月は これで2件である。
男性ひとり 女性ひとり…。
どちらも高齢者世帯といった雰囲気だった。

桜満開。
早いところは花びらが舞っている。
桜吹雪もまたよろし…。


2008年03月29日(土) ドジにまみれて…


 最近ドジってばかりで しょぼんとしてしまいます。
右のむこうずねを自転車置き場で思い切り打ってしまって ようやく治ったなと思っていたら 昨日 左のむこうずねを打ってしまいました。
そして今日 自転車ですり抜けようとしたらペダルが車止めにぶつかって危うく転倒しそうになりました。
怪我はなかったのですが 自転車のペダルの左右のバランスが悪くなってしまいました。
動かないわけではないのですが 按配が悪いのです。

帰路 自転車屋さんに駆け込んで修理をお願いしてきました。

もっと酷いドジが…。
お金を落としたのです。
「後ろから来る人が なんか落ちましたよ」と声を掛けてきました。
振り向いたら 別の人が何かを拾っていました。
教えてくれた人が 後ろを幾度も振り向いていました。
自分じゃなかったのだと思って 信号を渡りました。

途中お店に立ち寄ってポケットに手を入れたらないのです。
あれは 私の落し物だったのだと気がつきました。

実は 今日母のところに行った折 コインランドリーで洗濯をしたのです。
母のパジャマや洋服や毛布で目いっぱいだったので 小銭入れとお札を一枚ポケットに入れていきました。
近くの家電店で娘の誕生日祝いに ラジオがいいかないいのがあれば購入しようと思ってお札を一枚持ったのです。
でも いいのがなかったので買いませんでした。

1度施設に戻って母を散歩代わりに連れて 再度コインランドリーに出向いたのです。

施設に戻って 夕食の時間になり慌てて帰り支度をしてポケットのお札を戻そうか迷った挙句 そのまま帰ったのでした。

「落ちたましたよ」と教えてくれたくれた大学生風のお兄ちゃんが折角教えてくれたのに…悪い事をしました。
自転車を留めてた人は 6.70歳くらいの方ともう独り…。

ひょっとしたら 複数人なので警察に届けてくれたかしら?
落し物が お財布でなくて良かったわ♪
カードとか保険証とか入っていたらもっと大変な事になるので 自分の注意信号と受け止める事にしなくちゃ。

ちょっと気分転換が必要かなぁ〜。


2008年03月28日(金) 思わずドキッ!ズシッ!


施設に出かけると母は休憩中の職員とチラシに見入っておしゃべりしていた。
おしゃべりとは言っても 職員がいろんなことを話しかけてくださり 母が頷いたりしていたのだが…。
それでも 母は隣にいてくれる人がいて安心しきっていて笑顔を見せて職員と視線を交えていた。
私が来たこと等気がつかないほどだった。
こういう光景をみるととても嬉しくなる。

暫く 一緒に話し込んで 荷物を居室に運んで 母をトイレ誘導。
母は ちょっと嫌な顔をした。
それから 小から大。
これが 柔らかく細いもので 形状から腹痛があるんだろうと想像できた。3.40分ほどトイレで格闘。
でも少しずつ少しずつ…でなかなか終わらない。

背中をさすったりして ふと肩に手を触れたら「痛い!」という。
一昨日と同じところ。
痛み止めのシップ薬を塗りこんでみた。
其の時には 気持ちよさそうだった。

さっきの笑顔は何処へやら…一昨日と同じように気持ちが落ち着かない様子である。
昨日は 同じフロアの方と直ぐ前の公園でおやつを食べてお花見をしたそうだ。

一段落ついて 持参したタンカンを食べてもらう。
自分で手を伸ばす事は 殆どなかったが でも口はあんぐりと開けて食べてくれた。

ホールにでたら おやつとなった。
みんなでおやつを食べた。
ここでも積極的には食べなかった。
基本的におやつは 自力で食べるのだけれど…。

認知症のない方のご機嫌が非常に悪い。
私の顔を見ても「ふん」と横を向く。
また 母と何かあったのだろうか?
でも みていると他の入所者に対しても同じ。
「私はボケてないからね」と自慢げに話される方である。
いつもは そんなポーズも気がつかないふりをして話しかけているのだが
あまりに露骨で とても嫌な気持ちになってしまった。
きっと 母の調子がいまいちという事もそういう気持ちになってしまう要因だろうと思う。

おやつ後 母に「散歩に行く?」と聞いてみた。
それまで 意味不明な言葉を発していたが 急に「遊びにちぇであべ」(遊びに連れて行って)と言った。
久しぶりの意思表示が とても嬉しくなった。
「じゃ いこうね」と支度して玄関まで出た。
ここで気持ちが停滞して靴を履く履かないでモタモタとした。

外に出て 歩き出し桜を見上げたが 今日はあまり心に響かない様子である。
それでも 歩く意思はあり テクテクと歩いた。
勿論 介助なしでは無理な歩行である。

公園で暫く休んで歌を唄って施設へと戻った。

施設では「おしっこ行きたい」と入所者の方が独り言。
「今 言ってきたばかりでしょ」と職員が1度言ったきり 他に職員が数名通過しても全く耳を貸さない。
雑音でしかないみたいだ。
隣に座して じゃんけんをしたり歌を唄ったりして過ごした。
4人で合唱できた。
みんな 歌詞を覚えて居られた。

合間にも幾度も「おしっこ行きたい」と訴えていた。
暫くして「おしっこ行きたいって言ってもね 誰もそばに来てくれないのよね。知らん顔なのよね」と言われた。
この方 空振りも多く確かに排泄に直結する事は少ないようなのだけれど…。
でも 言ってどうなるかも見据えているこの方の発言 鋭いなぁ〜って感じ入ったのです。ほんとです♪
認知症を侮ってはいけません♪

母は 散歩から戻っても気分は優れずである。
でも 何とはなしに母の気持ちが伝わってきた。
もごもごと通用しない言葉を発しているのだけれど 間に出てくる単語から 想像を働かせると…。
どうも「我が家に行きた」ようなのである。
「あしたね」と言ったら 「あした行くのね」と返ってきた。
ドッキン ズッシンと胸に響いた。


2008年03月27日(木) 緊急手術って!


昨日 介護仲間からメールが届いた。
緊急に手術をして 現在自宅療養中ということだった。

夕方 お見舞いのメールを送ったら…。
返信が…。

体調がおかしくて近くの病院に通院したら「生死に関わるから 家に戻ってタクシーで 紹介する病院に通院してくださいと言われたそうだ。
直ぐに通院し 医師が紹介状を見るや否や口からチュウブを入れられ即手術となったそうだ。
麻酔も殆どなくて押さえつけられるように手術だったそうだ。

「よく頑張ったね」と術後ほお擦りを受けたそう。

その後 本手術なさって…。
「命拾いしました」というものだった。

看取りが済んだ方なので 介護の心配はない方なのが せめてもの救いかもしれない。

今日は 事業所から電話があり 単発型の活動を依頼された。
介護ではなく 片付けらしい。
独りでは大変なので 二人がかりの活動になるそうだ。


2008年03月26日(水) うわぁ〜♪


このところさえない表情の母。
少し気がかり。

今日も今ひとつといったところ。
食事のペースも積極的ではない。
でも全量食べる事はできた。

食後トイレ誘導したら パットが少し重かった。
便座に座って程なく大・小でた。
拭きとっている時 突然 「わりなぁ〜」と言った。
ふるさとの言葉で「わるいね」と言う意味。
「なんでもないよ」と言うと頭をうな垂れた。

手洗い 歯磨きを済ませてリハの準備をした。
今日は 上体を頻繁に起こした。
療法士さんが見えても変わらない。
「おかちゃん!」と幾度も口にしていた。

療法士さんも 気がかりのところを探ってみたが今日はわからないと言われた。
酷く痛みがあるわけではないが 何か不快に感じることがあるのではないだろうかという見解に到った。

リハが済んでトイレ誘導したら少し大が付着していた。
其のせいだろうか?
左肩の鎖骨のところに触れると痛がる。
ひょっとして寝違えたのかな?

「外に出てみる?」と聞くと頷くので お散歩に出た。
入所者の方もご家族や職員と共に順番にお散歩に出ていた。
久しぶりにサッカーのコートのある公園まで出かけた。
入所したての頃にはよく出かけた所。
足取りは悪くない。
「桜の花が咲いているよ」と木の下に立ち止まって見上げると「うわぁ〜」と感嘆の声が出た。


ベンチに座ろうとしたら 見知らぬ人が座っているので嫌がった。
認知症は 誰にでも人懐こく愛想を振りまく時もあれば 見知らぬ人に異常なほど拒否する時もある。
今日は 拒否の日のようだ。

空いているベンチを探して座った。
実際 かなり疲れていて歩けるか心配なほどの状態だったのでほっとした。ベンチでタンカンと梅ジュースを飲んでもらう。
梅ジュースは いまいち飲みたがらなかった。
少し酸味が強く 喉にひっかかってしまう様子なので量を控えた。
タンカンはよく食べた。

空を見上げたり サッカーに興じる子供たちの姿に見入っていた。
興味を持って見ることが出来るのだから やはり酷く調子が悪いわけではないのだろう。

帰路も桜並木の下を歩いた。
いたずらっ子のように 手の届きそうな枝に手を伸ばしたりして笑っていた。

小山のある公園に着いたが かなり疲れているようで山を避けて歩いた。だが 低い小山は自分から登る意思を表した。
そこでゆっくり登ったのだが 下りようとしたら怖がった。
少し待って ゆっくりと下り 施設に戻った。

玄関の椅子に座ったら「あなたもここに座りなさい」と言うように椅子をとんとんと叩いた。
「ありがとう。荷物置いてくるから待ってね」といったら小さく頷いた。

居室に戻り トイレ誘導後手を洗ってホールに移動。
少しのおやつを戴いた。

鎖骨の辺りが気になるので 湿布薬を貼った。
職員にも其の事を伝え 観察してもらうようにお願いした。

今日は 娘の誕生日。
「帰りは遅いから 何も準備しないでいいからね」と言う事だった。
それでも 何となく気になり ちょこっと買い物。
プレゼントでも…と探してみたけれど「これ」と言うものに出会わなくて
先延ばしする事にした。


2008年03月25日(火) 春の恵み


朝から良い天気!
乾かない洗濯物を早朝に干して 洗濯機を廻した。
洗い終える頃には 朝干したものは乾いていて…。
また 新たに干した。
こういう日は気持ちもすっきりとする。

次の仕事は 庭に出て庭木の剪定。
ジャカジャカと片っ端から切った。
おかげで北側の木はすっかり綺麗になった。
木登りよろしく 梯子を使わずに…。

西側のぶどうのつるを整枝。
つるを切るとぶどうの枝から雫が落ちる。
これが天然の化粧水となる。
切り口にビニール袋を取り付けて雫をうけた。
そう多くは出ない。

遅い昼食を挟んで枝を集めて纏めた。
太目の所は小枝を切り落として束ねた。

夕刻前 菜園に出かけた。
ブロッコリー本体は収穫済みだけれど 脇から次々と小さな房が出来ている。それをはさみで摘み取った。
小さな紙手提げ袋いっぱいになった。
ルッコラも花芽を持ってきたので大急ぎで摘んだ。
にらも柔らかそうである。
大根も塔が立つ寸前なので残っているものを全部抜いた。

草取りをしてから ジャガイモを植えた。
わさび菜も種を蒔いた。
先日蒔いた種は まだまだ小さくおろぬくほどにも育っていない。
芽キャベツも収穫。
次には倒さないと花が咲き出しそうである。

お日様が沈む寸前に家に戻って 野菜の処理。
夕食は 採りたてのお野菜がいっぱい!


2008年03月24日(月) 偶然?快挙


午前中は 利用者さん訪問。
屋根を葺き替えるということで家の周りに足場が組まれていた。
庭が綺麗さっぱりしている。
「こざっぱりしましたね」と言ったら「おかげで また足腰が痛くて…」と笑われていらした。
91歳にしてこの気力…。
庭のテーブルも動いていた。

いつものようにお掃除をした。
足場が組まれているので家の中が薄暗かった。
新しい方のところの屋根の葺き替えだと言っていたけれど築10年位と思う。
それで屋根の葺きかえって必要なのかな?

活動を終えて家に戻り 昼食後母の所に向かった。
雨は上がっていたが まだ怪しげなお天気なのでテクテク歩いて駅へ そこからバスに乗って出かけた。

昼食後でゆったりとした時間だった。
別のフロアから遊びに見えている方が 歩ける方とおしゃべりしながら「大変ね」と声を掛けてくださった。

母は ソファーに座ってさえない表情だった。
排泄関連なのだろう。
酷く困っているわけではないようだが…。

トイレ誘導したら 細い大が3つぽとんと落ちた。
暫く様子を見たが それでおしまいだった。

手洗いを済ませて歯磨きをして椅子に座って貰い タンカンを食べてもらう。これは 自力で食べていた。
タオルを取り替えたりトイレのお掃除をして戻ってみたら 自力で立ち上がりトイレに向かって歩いてきた。
トイレの前で立ち止まったの「トイレ?」と聞くと頷いた。
そのまま便座に座ってもらう。
すると小が出た。
なんと言う快挙。
こんなこと数年ないことである。
偶然なのか!
母のサインは 出そうな時立ち上がろうとする。
普通は立ち上がれず終わってしまう。
今日は 立ち上がれて トイレのドアも開いていた。
条件が揃っていたから出来たのだろうか?

其のうちにお腹を指して「おりてくる」と言った。
それから また 細い大が4個位。

それでもお腹が落ち着かないらしくしょぼんとしていた。
よく話はしていた。

おやつの時間となったのでホールに移動。
おやつ後 トイレ誘導。
また 小のタイミングがあった。

母の機嫌は良いとは言えないけれど タイミングだけはあったみたいだ。


2008年03月23日(日) よいこらしょっと!


庭の手入れで1日が過ぎた。
鉢に育てたイタリアンラベンダーやウコギ等は地植えにした。
アガパンサスやシンビジュームや君子蘭やアロエは株分けをした。
この時期が良いのか判らないけれど 何しろパンパン状態なので致し方ない。

菊も新しい芽が出ているので 場所を移動した。
今年 何故か菊の勢いがあって元気な芽が出ている。
移動したところは 肥料を混ぜて耕した。

スペアミントとレモンバームも鉢にあげて植え替え。

いやはや あっという間に一日が過ぎてしまった。
でも まだ 終わった訳ではない。
楽しみながら出来れば良いのだけれど 追われる様な作業である…。
気になっていた事が出来たから良いとしなくちゃね♪


2008年03月22日(土) テレビをみて笑う


昨日も今日も母のところに出かけている。
調子が悪い訳ではない。

最近 ニコニコ笑顔が急に消える時 排泄の法則がありそうと感じた。
出る直前は 緊張するのだろう。出てしまってからも我慢しているような気がする。

トイレ誘導した後 残りを出す事も多い。
排泄がうまくいって 綺麗になれば笑顔を取り戻す。
大の場合 前後に腹痛を伴うこともあるので直ぐに機嫌が戻るわけではない。
ただ 腸の下のほうに通過してくる(排泄間近)と笑顔が多くなる。

結構判っているんだなと思う。
ただ 言葉で伝える事は無理なので サインを読み取るしかない。

折り紙には 興味を示すが 折りかけの物を渡しても其の先を折るという事はない。
でも 折ったものを広げたりする。
だから 全く興味がなくなった訳ではないのだと感じる。

今日はチラシで鉄砲を折った。
「パン!」という音でみんなの興味をひいた。
「昔やったよ」という声も聞かれた。

母は最近 テレビを見入る。
コマーシャルも面白いようで みていて笑う。
今日は テニスプレーや大相撲を見ていた。
それもボールを打ち返す時の動作で母もじっと見入って打ち返すと「ヤッタァ〜」という表情をする。
ルールは 理解できていなくとも楽しんで見ていると思うと嬉しい。
相撲の土俵入りの場面でもしこを踏む時「どっこいしょ」といっていた。

こういった感覚は 殆ど消えてしまっていたのだが…落ち着いているから見入ることが出来るのではないかと感じる。

初期から中期にかけては テレビの画面が自分の身の上に起きている事と受け止め混乱する事が多かった。
それに そわそわとしてテレビの前にじっとしている事も出来なかった。
だから 私はテレビを見る事をやめた。
それがきっかけとなって テレビを観ることが殆どなくなってしまった。

母が興味を示すのは歌番組だった。
でもそうそうあるわけでもないので…。
母も次第にテレビに興味を示さなくなっていた。
その代わり テレビを観ない事で 折り紙 塗り絵 歌 いろんなことを楽しめていた。

今 こうやってテレビに見入る母をみて 複雑な気持ちになる。
テレビを観るしか出来なくなったという思いである。
でも テレビをみて楽しめるのなら それもいいのかな?

昨日 入所者の方と以前から約束していためがねのつるのねじ締めを持って出かけた。
めがねは 使っているうちに緩くなる。
また顔がやせて 緩くなる事もある。
下がってきて鼻めがねより酷くなる方もいた。
調整を済ませたら 何とかそれぞれに合うようになったみたいだった。
たかがめがね されどめがねだね。


2008年03月21日(金) 桜が咲いたよ♪


 日記を書き上げていたのに…消えてしまったわん♪
洗濯物が乾かないのでアイロンをかけた。
其の時 ブレカーが下がった。

パソコンは立ち上げていたのだった。
よりにもよって パソコンと同じ配線でアイロンを使ってしまった!

母の様子は 明日にアップする事にして…。

今日 母のところに出かける時 駅前の桜の木を見上げたら 8輪ほど咲いていた。やったぁ〜!
今年は はや!

ニュースでは 開花って聞かなかったけれど…。
標準木でないからだね。
ソメイヨシノの筈。


2008年03月20日(木) 想定外の焦り


昨日の続きです。
あと数段で3階という時 中から職員が移動で出て見えた。
「あら!そうだったわね。外出なさって直ぐ点検が始まったのですよ。お手伝いしましょう」と言ってくれた。
でも 母の機嫌は最悪な状態で簡単に動かないだろうことは容易に想像できた。
手を出してくれた職員の手を払うようにしていた母。
最悪な状態に追い込んだのは強制を強いた私だし…。
「大丈夫です。何とかできると思いますから」と返事した。
職員は「気をつけてくださいね」と建物の中に消えた。

それから 何とか3階まで上った。
4階へのステップを踏み出した時手すりにしがみつく母。
手を緩めようとするけれど「なにするの! するなぁ〜 あああ!」 
恐怖心の母はぎゅっと握って離さない。
見下ろす道には車が行き交っている。 
きっと「何事が起きているの?」って見えるんだろうなぁ〜と考えたりもした。
認知症でなかったら…。 足が上がったら…。車椅子だったら。 こんな事は起きないものね。
そうだ 近くに知り合いの事務所があったのだ そこに避難すればよかっただけのことだ。
想定していない事が起きると 冷静な判断が出来ずに強攻策に出てしまうなぁ〜。

外の騒ぎを何となく察知したのか 職員が出て見えた。
「あ ここだったの」と二人の職員が助けてくれた。
とはいっても 母は「ふん!」と言った風で収まらない。
3人がかりでようやく4階に辿り着いた。
「良かったね」という言葉にも「なにするの」と言った調子で母は怒っている。「ごめんね」とただただ母に謝った。
職員には「ありがとうございました」とお礼を伝えた。

気持ちが落ち着くまで玄関のソファーに座ってもらい 荷物を運んだり靴を取り替えたり…。幾度も母に許しを請うた。
次第に母の気持ちも落ち着き 時に表情を緩めて「判ったよ」という風な顔を見せてくれるようになった。

居室に誘導して トイレ誘導。
オムツパットが非常に重かった。
足を上げたがらない訳はこれもあったかと 思いが足らない自分を詫びるしかなかった。
便座に座っているうちに 大も出て…あの騒ぎのせいで思いがけずお腹の筋力も使えたのだろうと安堵したりであった。

母にしてみれば 踏んだり蹴ったりの日となったのではないだろうか?
「寒くない?」と聞けば小さく頷き くるりと周囲を見回して何かを確かめているような様子だった。
「もう 大丈夫だからね」というとまた小さく頷いた。

夕食の時間も近いのでおやつは飛ばして 水分補給のみにして頂く。
テレビを見始めたので そうっと施設を後にした。
雨が降り出したので 駅前の駐輪場に自転車を止めてバスに乗って我が家へと戻ったのだった。


2008年03月19日(水) 呆然 !


朝 以前母が通っていたデイの様子を見学させていただいた。
定年等で退職なさったり職場内移動もあり 顔見知りの職員も大分少なくなっていた。

家で介護していた頃 積極的にデイの様子をみようという気持ちには起きなかった。
でも 行事の時には参加するようにしていた。
また 家族介護教室の時に 本人を連れて参加なさる時には ボランティアで見守りを受けたりする事もあった。

母が施設へ入所し デイという場所からはすっかり離れた状況となっている。だから 今回のデイ見学の企画に是非とも参加してみてみたいと思った。

認知症専門のデイが立ち上げ時からある事業所である。
母のデイ利用も 当然認知症専門から始まった。

あの頃 認知症でも認知症デイを避けて一般のデイを希望される方も多かった。
今は 認知症のデイは 定員いっぱいで 仕方なく一般デイでと変化しているようだ。

家では かなり難しい方もデイにいる間は 問題は起きないと言われていた。
母は 暴れるという行為はなかったものの 周辺症状で大分難儀した時期があった。でも デイでは落ち着いていた。

デイに到着して 皆さんにお茶が差し出される。
その間に血圧測定や健康状態を把握。

程ない頃から 入浴が始まっていた。
職員の姿が短パン 半そでTシャツになるので入浴だなとわかる。
暫くして 戻られた方が口をへの字にして水分補給を拒否していた。
入浴が嫌いな方なのだそうだ。
「いつもはにこにこしているんですけれどね。笑顔がたまらないほど素敵なんですけれどね」と職員も話してくれた。
「昼食まで 笑顔が戻ればいいな」と話されてた。

其のうちに ストレッチ体操が始まった。
ひとりの職員が前で体操。
其の間に 職員たちが利用なさる方の様子を伝達。

ストレッチ体操後 地域の気功愛好会の方のボランティアで気功が始まった。
其の頃には 職員の伝達も済み 利用者さんと一緒に気功をなさっていた。

利用者の方に ストレッチ体操や気功を強制することはないけれど 皆さん 殆ど全員の方が思い思いに体操なさっていた。

私はといえば 知り合いの方や認知症と思われる方を中心におしゃべりさせて戴く。
テーブルにお花が飾れていたので「この花の名前 なんていったかしらね。忘れてしまったので教えていただけますか」とお聞きしたり…。
するとし〜んとした後で「あの人に聞けば判るよ」と教えてくださった。
それで お聞きすると「椿だよ」と教えてくださった。
「あ そうだったわ 椿だったわね。 綺麗ですね。教えてくださりありがとう」とお礼を伝えた。
「私は 背中が曲がってしまって治らないけれど この人は治ったのよ」なんて事も話してくれた。勿論 認知症の方。

体操の時も順繰りに廻って 一緒に体操させて戴いた。
ふと気がつくと 入浴で怒っていた方の機嫌も直って 水分を摂られていて 素敵な笑顔を見せてくれていた。
其の方と 其の時代の俳優さんや歌手のお話を伺う。

見学は一時間半ほど。
家に戻って 自転車に乗り母のところに向かった。
今日はリハビリの日なのである。

ぎりぎりで滑り込み 歯磨きをしてトイレ誘導。
母の機嫌は昨日と同じで 良くも悪くもなく不安そうな表情もない。

リハが済んで少しうとうとしていたので 居室を片付けていたら母が目覚めた。
こちらのお腹がぺこぺこなので 階下のお店に食事に誘った。
昨日より少し寒いので 羽毛のベストや下ズボンを着用してもらう。

食事の終わった母なので 母には飲み物程度と思ったが 私の物に手が伸びた。
お店の方が気を利かせて小さな器を出してくださった。

お刺身やらてんぷらやら 食べたいものだけ食べてもらった。
食べ終えて エレベーターに乗り込もうとしたら…。
「点検中」と札が下がっていた。
「がががが〜ん」
「階段上れる?」と聞くと 不安そうに首を振る。
「んんん…なぜにこんな時には直ぐに理解できるの!」と泣きたい気分になった。

お店は 私たちがラスト客で「クローズ」の札が下げられたことを見届けている。外を歩くには軽装で無理。
階段を上るしか道はない。母のフロアは4階。
ただただ呆然。

負んぶして上ろうと決め 階段の方に移動。
階段を見ただけでしり込みする母。
「ね 負んぶするから。これしか方法がないのよ」と幾度か負んぶを試みるけれど 母が拒否。

「じゃ 頑張って上るしかないね」と介助しながらそろりそろりと上り始めた。膝カックンも怖いので腰を守りながら…。
半分上ったところで 次にもあるとわかった母はこわばる。
無理もない。
でも こちらも余裕もなくなっていて「長いねぇ〜」と冗談を飛ばす余裕も生まれない。
外階段なので 風も当たる。
「さむいなぁ〜」と母。
着用しているフード付きのトレーナーを脱いで母に着用させた。
居室に 薄手のジャンバーを脱いできた事を悔いた。

2階まで上りついた時 足の向きを下に向けた。
「下りたい」という気持ちなのだ。
足を動かそうとしないので 仕方なく階段に腰を下ろしてもらう。
踊り場が広いのでそれだけは助かった。
手すりを握る手も冷たそうで バックに入っていた皮手袋を母の手にかけてもらう。
それから 座った状態で足を階段から引き上げて 横に向けて踊り場に座る形になって貰い 介助で立ち上がってもらった。
そこから 再度 階段のぼり。
「ごめんね。点検があるって知らなかったのよ。怖いよね」と言葉をかけながら 半分は強制的に階段を上る。
母は大きな声で怒っている。
もう 聞く耳持たずの状態。
良かれと思って連れて出たのだけれど…失敗だったなぁ〜。
自分の空腹くらい少し我慢すれば良かったと怖がる母を見て ただただ悔いるばかりとなった。
この続きは 明日へ。


2008年03月18日(火) うきうき


駄目かもなぁ〜と思いながら 風知草の枯れた葉を刈った。
やったー!根元から緑色の芽が見えた。
パイナップルリリーの葉も枯れた葉を刈ったら 新しい芽。
いずれも鉢植えで 外で冬越ししたのだ。
鉢植えのウコギや山椒も緑色の芽が出始めている。

いつも今頃には セージの芽が出るはずだけれど 今年はまだ。
そのかわり 菊が大分育ってきてる。
フリージアの花芽がまだ小さい。
お天気によって 咲く順序が変わるのかなぁ〜。

東側の椿やねずみもちの枝をちょこっと剪定。
何とか模様替えをしたいのだけれど うまくイメージできず悩む。

庭師さんに頼むのも方法だけれど 何とか自分で工夫してみたい。
そりゃ 庭師さんには 適わないだろうけれど…。

気がつけば 昼少し前 急いでご飯を食べて 母のところに向かった。
さくらの木下で 自転車を止めてまた見上げた。
よく見ると芽がピンク色をしている。
「嘘でしょ。光線の加減かも…」と少し移動してみた。
僅かだけれど ピンク色をしている芽が見つかった。
「今年は 早いかな?」

うきうき気分で到着。
母は ソファーに座っていた。「10分くらい前に取り替えました」と職員が教えてくれた。
大丈夫かなとおもいながら 母を居室に連れて行く。
話しかけても ぼんやりとしている。
言葉を理解できない風である。

「出かけてみる?」「…」
「お散歩する?」「…」
「行きたくないの?」 あいまいに頷く
「行きたいの?」曖昧に頷く。
「わからないの?」「…」

ゆっくりと待ちながら聞いてみるのだが 母の意思がみえない。
「まぁいいかぁ〜 嫌だと拒否している風にはみえないし…」
おもむろに着替えを始めた。
着替えてから歯磨き。
これは 上手に出来た。
トイレ誘導 少し出た後だったが残りをトイレへ。

鏡を見て 帽子をかぶせると少し笑顔が出てきた。
出かけると判っての笑顔なんだな。
靴を履き替えて出陣。

歩き具合をみながら行き先を決めようと外に出た。
いつもより反応が薄いので バスの移動は無理と判断。
コンビニに立ち寄り 飲み物とおやつを購入し 大きな通りを渡って小さな公園に向かった。
足は上がるが 前かがみが激しい。
「背中伸ばしてみようか」と言ったら 立ち止まって背中を伸ばした。
言葉が通じた!

更に歩いて公園に着いた。
ベンチに座わり おやつタイム。
のどが渇いただろうと水分補給のため ストローつきの飲み物を渡した途端 ぶくぶくと吹いた。
たちまち 洋服やズボンが濡れた。
其の拍子に手にしていたお菓子をポロリと落とした。
「アッ」と小さな声を上げて お菓子を探してた。
幸い ズボンの上に落ちたので拾い上げて渡すとニコッと笑う。
濡れたところは ハンカチを取り出して拭いた。
ストローを外して 容器からそのまま飲んでもらった。
これならOK。
美味しいらしかった。

そこに 幼い子がお母さんと一緒に遊びに来た。
母は目ざとく見つけて顔を緩めた。
遠くから「こんにちは!」と挨拶してくれた。
こちらも「こんにちは!」

おやつが済んで 爪切りをした。
それを見た子供が 自分の手を見つめながら何やらお母さんに話しかけていた。
「爪を切っているのね」と母親。

ふふふ 会話の仕方 母と私と似ている。
言葉にならないところを汲み取って 言葉に直して返事するのだ。

爪を切り終えた頃 幼い子が母親と手をつないでそばまで来てくれた。
「暖かいですね」と話しかけられ「そうですね さくらの花が咲きそうですね」と返事した。
すると「この子名前 さくらです」って返ってきた。
「ほほほ うふふふ」って感じになった。
母は 満面の笑顔となった。

そろりと立ち上がって「さよなら」と挨拶をして散歩を続けた。
次は 野菜スタンドまでゴー。
スタンドのそばには 紅白のしだれ梅が咲いている。
木の下に行って「ほら」と梅を指差すと 頷いた。
言葉は相変わらず出ないけれど 梅が咲いて綺麗だとわかっているのだ。母の姿勢は 目いっぱい前屈。
車椅子を使ったほうが良いくらい。
でも「歩ける?」と聞くと決まって力強く頷くのだ。

また 歩きだして大きな通りを渡った。
前屈プラス左傾斜が出てきた。歩くのも大変そうなのだが 相変わらず歩く意思を見せる。
花屋さんの前で 暫く花を眺めて 途中畑を耕しているおじさんと立ち話。ここの畑にはヨタヨタと一輪車を押して農作業するおじいさんがいた筈。
聞いてみると もう 歩けなくなったので畑を貸しだしたのだそうだ。
昨年秋までは 一輪車を押していたのになぁ〜残念だ!

更に歩いて 施設前にある小山のある公園に着いた。
ここでやっと2度目の休息。
ちょこっと水分補給。

見る限り相当辛そうなのに 立ち上がる時の腰は軽い。
勿論 介助しているけれどヒョイという感じ。

後は施設までスローペースでまっしぐら。
着いて暫くは 玄関のベンチに座っていた。

今日も春風に包んで貰って 気持ちの切り替えが出来たと思う。
出発の時には はっきりした意思表示はなかったけれど 戻った時はちゃんと安心できたような 達成できたような表情が出ていた。

そうそう 今日も小山を登って降りた。
嫌がることも怖がることもなかった。
ただ 登りは踏み込んでいるけれど 下りは自力のセーブは無理みたいだ。


2008年03月17日(月) どうなっていくんだろうね


何の番組を聴いていたのか記憶にないのだが まるで自分のことを言われたような気がした。

流行の色の話しだったのではないかと思う。
流行しそうな色は2年位前に作られるのだそうだ。
今年は 赤といっていたように思う。
…黒を使う人は多いですが 黒を着る人は 黒に逃げる人と黒を着る人がいます…

ドッキリとしたのは 最後の部分。
最近 気がつくと黒ばかり着ているのである。
色を選ぶのが面倒で 直ぐに黒に手を出してしまっているのだ。
そうか こういうのを黒に逃げるって言うんだなぁ〜。

そういえば 学生の頃 いつも黒ずくめの女性の教授がいた。
結構年を重ねた教授だったが 頭は顔の輪郭に沿って編みこみをして後ろで留めていらした。
靴も黒だった。
ワンピースだったり スーツだったりしたが いつも違う形だった。
スーツの時は 必ず白いブラウス。
黒なのに 葬送を連想させないスタイルだったと記憶している。
黒を着ている人っていうのは きっと教授のような人を指しているのだろうなと思った。
でも 髪の毛を染めたりはしないで 白髪交じりだったなぁ〜。

今日は 電波時計を購入した。
目覚ましが このところ急に止まったりで慌てる事が多かった。
そこで 新しいものに替えることにしたのだ。

先月 購入したのだが生憎の不良品。
購入したお店が遠かったので 夫に交換を頼んだ。
いつまでも 持ち帰らないので「時計替えに行ってくれた?」と聞いたら
「店の人の対応に腹が立って 返品してお金と替えてきた」と言うのだった。
短気な夫らしいと思うけれど…。
必要だから購入したのに…くすん!
と言うわけで 今日の購入となったのだ。

家に戻って 電池を入れて時刻を合わせをしようとしたら これまでのような具合にいかなかった。
電池を入れた途端 秒針が忙しく動き出し「また不良品?」と思ってしまった。
説明書を読んで 電波をキャッチするように設定する必要があることを学んだ。

新しいものを取りれるって 結構大変。
そういえば 昨日 あるサイトに目が止まった。
パソコンは時代遅れで 携帯の時代になるのだそうだ。
若者は パソコンを持たずに携帯オンリーとなっているそうだ。
若者ばかりだと思っていたら結構パソコン離れも起きているのだそうだ。
ピッチを使っていて ネットにもつないでないのだが…。
時代に置き去りにされるのかな?
10年後 パソコンはどうなっているんだろう…なんて思った。


2008年03月16日(日) 繰り出す!


母の所に向かう道すがら 自転車を止めて桜の木の下で見上げた。
つぼみが緑色になっていた。
はやっ!
気温が順調なら 今月末には咲きそうだ。

山椒の新芽 小さいながら芽が緑色を帯びてきた。
雪柳だって 白い花を咲かせている。
気温も景色も一気に春。

施設に着くと職員が「でてます」と報告くださった。
食後だったんじゃないかな?
母の表情がいまいち優れなくないので 痛みがあるのだろうことが想像できた。
残っているかなと思ってトイレに誘導してみたが 綺麗に終わったようだった。お腹に薄荷油を塗った。

歯磨きを済ませ 服を着替えて散歩に出ることにした。
前の公園の小山に久しぶりに登ってみた。
今日は 拒否はない。
小山の上を指差して登る意思を見せてくれた。
登り始めた時 後ろから声がした。

施設の職員が2人の入所者とお散歩にみえたのだ。
そこからは 3対2でお散歩をした。
梅の木の剪定をなさっている方が 気を利かせ剪定した河津桜の3枝ほど下さった。
昨日 紅白の梅の枝も戴いたそうだ。

母は 今年の冬 これまでよりもお散歩の回数が減っていた。
入所者は もっと少ない。
久しぶりに外に繰り出してもらったのだ。
「外はいいわね」と言っていた。
一緒にお散歩した方は 母よりも基礎体力があり足取りもしっかりしており話し言葉も良く出る。

母は どんどん疲れた表情になる。
休みたがっても「かえる」とは言わない。
足が痛いのだろうなと想像できる足取りなのだけれど…。
みんなで一時休息。
休息後 入所者の方は施設に戻られた
次に見えたのが 車椅子の方。
この方と後半のお散歩を一緒にした。
今度はお花屋さんの前を通った。
花屋さんの店先で 暫くお花を見せていただく。
その後更に歩いて休息。
そう歩いてないのだけれど 母の足取りが重いのだ。

休息後 また歩き始めて…公園の手前で別れた。
母は公園の石に座って休息。
疲れきった表情なので ここに着くまでの間に「おんぶするよ」と言っていたのだけれど「だいじょうぶ」と断わられた。

休息している時に「父の親友の所に今日届け物をしたよ」と伝えた。
すると 母の表情がニコニコ。
ふるさとの地名や教会の話が飛び出した。
それから 一気に表情が一変した。

施設前の空き地で筑紫を見つけた。
♪筑紫のようにすくすくと…♪と唄ったら 母は手でリズムを取り出してニコニコ。

お腹の痛みも治まったようで 機嫌もすっかり回復。
春の風は 母を優しく包んでくれたみたい。
入所者の方にとっても 良い気分転換になっただろう。
「もう 歩かなくともいいよ」と言う言葉も聴かれた。
すこしずつ外出の経験を積めれば 歩く意欲も生まれるだろうになぁ〜。

施設に戻って トイレ誘導後 おやつ。
少し汗ばんだので 水分は持参したものも加えて摂取。

その後 ホールに移動してみんなとテーブルを囲んだ。
母が人形に気を取られたので そうっと施設を後にした。
今日は 薄手のジャンバーも脱いで フードつきのトレーナーのみでも汗ばむ陽気だった。


2008年03月15日(土) 失敗!


 彼岸の入りも近くなり 父の親友の墓前に供物を送ろうと思った。
いろいろ考えた挙句 離れた街に電車ででかけて果物を送る事にした。

メロン一個だけのつもりだったが 目に入った晩白柚。
ついセットで…とお願いしてしまった。

地元にも果物屋さんは あるのだが…。
いつも嫌な思いをする。
対応が横柄なのである。
人が変わっても 相変わらずなので…。

さて お店の方が「重いですよ」と言葉を添えてくれた時「しまった!」と気がついた。
直接送ってもらえるのだが お便りを添えようと思ったので家から配送しようと考えていたのだった。

荷物を手にしてお店を出る時「気をつけて行ってらっしゃいませ」と送られた。
「はて?」私家に戻るのだけれど…。
どこかに出かけると思われたんだわねぇ〜。

人はフルーツをお土産にする時どんな場合だろう?
「お見舞い?」「お祝い?」「お詫び?」…。
一体何を想像なさったのだろうかとひとりで想像して笑いをこらえるのに苦慮した。雑踏の中をひとりニヤニヤしたら おかしいものね。

荷物を手に 一目散に電車に乗って家路に着いた。

戻ってから「あれ どうなっているんだろう」と思って弟に電話をかけた。
父の親友宅を弟二人で訪ねてお参りさせて貰ってくるといっていたのだが…。
電話に出た弟「まだ行ってない。忙しくて…」だと。

これじゃ あてに出来ない。
お便りに失礼をお詫びするひとこと付け加えた。


2008年03月14日(金) 誕生月検診


午後一で母のところに向かった。
小雨が時折降るお天気。夕方からは 本格的な雨になるとの予報。
テクテク駅まで歩いて それからバスに乗って…。

施設は 食事が一段落し穏やかな雰囲気だった。
春になったし カスピ海ヨーグルトもいいかと持参した。
母の分と 残ったもので一回分くらいの物を施設の牛乳を使えば出来るだろう。

母の表情は 特別の笑顔はないけれど よくも悪くもない感じ。
居室に移ってトイレ誘導。
直ぐに 音を立てて出たので慌てて紙コップを使って検尿分確保。
朝一のものではないのだけれど 仕方がない。

着替えを始めると時折笑顔が出てきた。
外に出ると 目の前を走る車に「あれ それ ほら」と表情も出てきた。
テクテクとバス停に向かう。
信号停止から 横断歩道を渡る時はかなり慎重になった。
なにしろ 片手に傘をさしてバックを持ち母を支えなければならない。
以前なら 軽々と渡れたものだが 最近は信号点滅でようやく渡りきるような状態である。
バスは程なく来て乗り込んだ。
今日は 縁石に近いところにバスが停車。
だから 母の長い足がステップに届いた。
後は バランスを崩さないように支えてあげれば何とかいける。
母を座らせ 前に立って両手を握る。
母は 移り変わる景色を眺めてた。

降車する時「後ろから…」と言ったら後ろは「縁石から遠いので…」といわれ 前から一番最後に降りた。

またバスを乗り継いだ。
次も縁石近くだったので 長い足を伸ばしてくれてセーフ。
でも 降車する時はポールにつかまって手を離さなかった。
すこし時間がかかったけれど 想定内のことで運転手さんも承知してくれゆっくりと下りた。

それからテクテク歩いて診療所まで。
午後の診察には少し早いけれど 受付は開いていたので待合室で待った。検査の用紙を書き込んでから 母の緊張をほぐした。
1番最初だったけれど 医師は2番目にしてくれた。
母とスキンシップを取っている時で察してくれたのだ。
母が落ち着くことが先だ。

順番が来て血圧をはかり 母の拒否のない範囲で。
でも採血と心電図だけは 気がかりなので検査していただく。
最近の母は おおむね良好なのだから…。

採血は もともと血管が動き細いのだが 高齢と共に更に細くなってしまって 2度やり直し。
其の度に「検査してもらうおうね」と声をかけた。
「痛い」と言いながらも 話しかける言葉には頷いていた。
仕方ないと思うのだろうけれど 痛いものは痛いという本音が出るようだった。
終わって 医師にお辞儀をしたら 母も同じようにお辞儀していた。

薬を戴いて トイレ誘導。
セーフだった。
「お茶でも飲んでいく?」と聞くとにっこり。
でも 都合の良いところはなくてミスドでアイスコーヒーを戴く。
ストローは拒否で スプーンですくって 口に運んであげた。
むせずに150ccほど飲めた。

診療所でも持参していたお茶を飲めたので 程よく水分摂取できていると思う。

そうそう 途中パン屋さんの前を通ったら 棚のパンに手を伸ばしそうになったので パンを購入した。
明日にでも食べられるだろう。

帰路は 疲れた様子だったのでタクシーに切り替えた。
乗車はまずまずだが 降車は手間取った。
降車拒否である。
「ちょっと待ってよ」と言う言葉が拒否の始まるシグナルである。
次の行動を予測できないということなのだと判るのだが メーターを切ってしまってから長い時間かかると申し訳ない気持ちになってしまう 私がいる。これを乗り越えれば きっと降車拒否は免れるのだろうと思うのだが…。まだ 修行が足りないみたいだ。

でも怒らせずに降車してもらったので まいいかぁ〜。

施設に戻って 着替えトイレ誘導を済ませた。
母は落ち着いているので 程よい気分転換となったのだろう。

アロエエキスが切れそうと言う報告だったので 急いでドラックストアに走って購入。
施設で 職員に手渡して家路に着いた。


2008年03月13日(木) チャリを飛ばして♪


自転車に乗って隣の町に出かける。
行き先は 花屋さん。
特別に欲しいものはないのだけれど…「何かに出会えたらいいな」って言う気分。
大きな川を渡って出かけたけれど 気に入るものなし。

逆戻りして 橋を渡った。
手ぶらで帰るのもなぁ〜と思って 今度は川を上流に向かって走る。
ひとつ先の駅まで出かけて 花屋さんの店先に立った。
が やっぱりない。

「それでは…」と更に上流に向かって川べりを走った。
用があって スーパーに立ち寄った。
ついでに母のパンツをあれこれ見た。
母の足は長いので 既製の普通のパンツはつんつるてん。
長さはいいのがあったけれど 色がいまいちでやめた。
ふと鏡に視線が行く。
「あちゃ!」
自転車で走っていて 髪の毛がすごい事になっていた。
急に恥ずかしくなって 帽子を探した。
家に戻れば あるのだけれど そんなこと言っていられない。
ジーンズの深い帽子を購入した。

それから 町を歩いた。
一軒目の花屋さんは 空振り。二軒目で ようやく心が動いた。
お野菜の苗があった。
野菜と花の苗を購入して もうひとつのお店へ。
そこでは 野菜の種を購入した。

くるくると回って それから わが町に向かって川沿いの道を走った。
考えてみれば 川向こうも川上も母と毎日のように歩いた道である。
二つのコースを一日のうちに歩く事はさすがになかったけれど…。
でも 歩いたんだよね。
80歳を越えて 休みながらとはいえ 歩いていたんだよね。
やっぱり すごいなぁ〜。
そんなことを考えながら ひたすら自転車を漕いだ。

わが町について 農家の人の市に立ち寄って人参を購入した。
それから 仕立て屋さんに寄って品物を受け取って我が家に戻った。

昼前に出て 戻ったのは4時少し前。
それから 畑に出向いて苗を植えて ブロッコリーとルッコラを収穫。

今日は アッという間に一日が過ぎてしまった。
これだけの余裕があるなら も少し別のすごし方があったと反省。
気分の向くまますごせたので とてもいい気分なんだけれど…。

今日の収穫は ソーメンかぼちゃの種と出遭った事。
母と遠くの公園に出かけた折 初めて手にしたもの。
あの頃は 酢の物にしたけれど 今年 お菓子風に煮た物をいただいた。
ちゃんと育てばいいなぁ〜。


2008年03月12日(水) 一斉清掃日の楽しみ?


昨夜 家人が「あしたは 寒いって」と言っていたが どうしてどうして暖かな1日だった。

昼食を作って 自転車で施設に向かう。
ホールが賑やかで 今日は清掃日だとわかった。
清掃のある日は 昼食 夕食が 他のフロアの方と一緒になる。
車椅子の人が多いので テーブルはいっぱいになる。

職員に母と居室で食べるとお願いする。
母は 賑やかさに圧倒されているのか浮かぬ顔をしていた。

居室に誘導すると少し笑顔が戻る。
直ぐに昼食となった。
みんなと一緒ではないので ここでトイレ誘導した。
音を立てて尿がでた。それも2度。
パットは綺麗なので 浮かぬ顔はトイレだったかと思い当たった。

手を洗ってから 食事。
母は施設の食事が中心。でも 煮物には箸を伸ばして食べていた。
母の興味は 真っ赤な苺。
幾度も手が伸びたので 食事の途中で口に運んであげた。
先日と同様「うふふふ」と笑う。
食事は 一時間かからずに食べる事が出来た。

食後 歯磨き。
「ぶくぶくぺぇ〜しよう」と伝えたのだが ぶくぶくゴックン!
何回やっても ごくりと飲み込んでしまった。
こんな日もあるさ♪
水分を更に補給したと思えば上出来の筈。

その後 トイレ誘導。
セーフ!大が…。その後 尿も。
今日は 上出来である。
欲をいうなら 歯磨きより先にトイレ誘導してあげれば 母には良かったのだと思う。

リハの体制をとって 療法士さんを待った。
程なくして 見えてリハビリを受ける。
腰の辺りが張っていたそうだが 特に大きな変化なし。
足の屈伸は 痛がりもしなかった。
散歩の効果だろう。

リハのあと眠そうだったので そのまま寝入って貰う。
其の間に ホールに出て入所者の方とおしゃべり。
居室の前にいた方は 認知症ではない方。
この方は 母と同じで開所当初からいらした方である。
「わたしね みんなの洗濯物を畳ませて貰っているのよ。あなたのお母さんの物を一番先にたたむのよ。そして お母様のことを考えるの。だって 毎日 何も考えないでぐずぐずした気持ちでいたらつまらないものね」と話してくださった。
母より1歳下 大正6年生まれだと言われていた。
顔をあわせなくとも 思っていただけるって幸せだと思う。
そして 何よりも自分でどうすれば心地よいかを考え実行できるって素晴らしいと思った。

最初は 母と同じフロアにいた方なので 気持ちの何処かで「同志」と言う思いがあるようだった。
他の施設に移られたり なくなられたり…で顔なじみが少なくなっていると感じているようだった。

話していると母の声が聞こえた気がして 慌てて居室に戻った。
「起きるよ」と声を掛けて立ち上がって貰う。
そのままトイレ誘導。
これもセーフだった。
母の声は「おかちゃん」ではなく「あ〜!」と言う声だったと思う。
迫っているんだなと感じたのだった。

それから ちょこっとお茶を飲んでもらって ホールに移動した。
おやつの時間となっていた。
まずは コーヒー。
隣には おやつを待ちに待っている人がいた。
「お昼食べていないのです」と。
「あらら それは大変 これコーヒーですよ」と一口。
少なかったようで「味がしないよ」と言われた。
「ごめんなさい。うなぎやさんの前を通ったみたいだったのね」と言うとケタケタと笑われた。
二口目で「おいしいよ。コーヒーの味がする」と。
数人でわいわいおしゃべりしながらティータイム。
どうやら 今日はお誕生会らしかった。
9日生まれの方と10日生まれの方。
そんな訳で その後口当たりのよいロールケーキが配られた。
「おいしい」とお替りする人もいた。

おやつ後は母のフロアのお掃除になるので 移動。
そこで今日は 帰ることにした。

ちょっと余裕の帰宅だったので いつも気になっていた たくさんの宿り木のある木の下に立ち寄った。
数えたら10個の宿り木があった。
付いている実は 殆ど鳥についばまれてしまっていたが まだ実をつけている宿り木もあった。
久しぶりにデジカメを取り出してパチリ。
母も落ち着いているからできるのだなぁ〜。


2008年03月11日(火) 気配


アメリカの大統領選挙…オバマVSクリントンが このところ ずいぶん騒がれていた。

先週の土曜日 TBSラジオの久米宏のラジオなんですけれど…で久米さんが 大統領選の事に触れていた。

これだけ連日ニュースになっているけれど…。
これって 民主党の代表を決めているわけで ひょっとしたら共和党の代表が大統領になることも有り得る話なんですよね。
アメリカってそういう国ですから。

私もそんな風に受け止めていたのだった。
アメリカの大統領選挙って 世界でも日本と同じように報道されているのかな?
アメリカがくしゃみすれば 日本が風邪を引くと言う現象は 相変わらずなので 日本だけが騒いでいるのかな?

夫の会社の人が お正月に怪我をして手術をして ようやく出社できるようになって ホッとした。
が 長く闘病している方が 今 具合が悪い。

長期休暇をとってゆっくりするように言っても じっとしていられない様子で これまでもずっと勤務なさっていた。
其の事で 夫はずっと気を揉んできていた。
「自分で選んでいるのだから 良い悪いとか考えないで 納得いくようにして貰うのが一番と思うよ」と伝えてはきたのだが…。

今日は 思いのほか気温が上がった。
買い物に出かけた折 木の下で じっくり樹木を見上げた。
先週より今週。昨日より今日。
確実に木の芽が膨らんでいる。
さくらのつぼみも同じ。
考えれば 今月末には開花の予定なんだものね。
お彼岸までは 三寒四温で過ぎていくのだろうけれど…。

夫の会社の人 桜の花が咲くまでには元気になって欲しいなぁ〜。


2008年03月10日(月) 美味しいって判る♪


昨日 アスパラの根を植え みつば 春菊 サンチュの種を蒔いたので今朝の雨は 予想していなかっただけに嬉しかった。

洗濯物は室内干しだなと決め 洗濯機を廻した。
洗濯が終わる頃には 薄日がさしはじめたので急いで 外に干した。
乾燥しきっているので お湿りはありがたい。
でも 洗濯物が乾かないのも ちょっと困る。
両方を満足させてくれるお天気なんて そうそうないものね♪

ラジオを聴いていたら 天気予報で夕方から雨。
結局 母の所に出かける前には 洗濯物を取り込んでから出かけることになった。

自転車を避けて テクテク歩いた。
歩いているといつもと違う景色に出会う。
時間節約と共に 見えなくなる景色ってあるんだなと感じた。

施設に着くと昼食も後半に差し掛かっていた。
持参したいなり寿司を広げると 母が手を伸ばして「うふふふふ」と笑いながら口に運んだ。そして また「うふふふ」
自力で食べているから?味が濃いから?ひとりだけ得した気分?
少し残っていたご飯は放置して いなり寿司を食べていた。

向かい側に座っている方が お茶を飲みながらこっくりこっくり。
職員は 気にしながら見守っていらした。
今日は 東京大空襲のあった日。
入所者の方に それぞれ其の日の様子をお聞きしてみた。
「親と兄弟で 海辺に逃げたよ。怖かったよ。悲しかったよ」と東京に住まわれていた方は話してくれた。
島にお住まいだった人は 東京の方の空が赤くなっていて大変だと思ったと話してくれた。

少しおしゃべりが長くなった。
母をトイレ誘導したらパットが濡れていた。が残りはトイレに…。
それから 長下ズボンとハイネックのセーターを着用してもらいお散歩。
暖かいとは言っても 外は未だ寒いのだ。

厚手の裏地つきのカーディガン2枚とパジャマを袋に詰めてコインランドリーに出かけた。
雨が降ったせいなのか コインランドリーは混雑していた。
順番を待つことに。

今日の母は ニコニコの日。
いつもなら見知らぬ人との出会いは 不機嫌になっていくのだが…。
今日は みんなに笑顔を振りまいていた。

途中 水分補給しながら 乾燥するまで 外に出たり戻ったりしながらすごした。

今日は 平坦な道の移動なので 怖がるような場面は体験せずに済んだ。

施設に戻るとちょうどおやつ。
みんなでおやつを食べた後 居室に移動しトイレ誘導。
大が間に合った。
母は 今日もお腹をマッサージする手をそうっと撫でてくれニコニコしてた。

その後 大きなイチゴを食べる。
練乳をつけてあげたら 更に笑顔がアップ。
今日は 食べ物に対しての感度がとてもいい。
体調がいいのだろうと思う。

調子がよく不安な表情もないので 安心して施設を後にした。


2008年03月09日(日) 啓蟄もとうに過ぎてようやく…


気温が上がってくると気になることが…。
家庭菜園である。
寒い間は 成長もゆっくりで ご無沙汰の菜園であっても 育ちすぎにはならない。行く度に 収穫できる。

でも この位の気温になると作物たちも育って 花芽を作ってしまう。
そうなると 野菜の味も半減。
と言うわけで そろりと菜園にでかけた。

この冬 いろいろ考えさせられてしまった。
買い物をする時に「菜園に行けばあるのだから買うこともないな」とついつい買い控えをしてしまう。
でも 日の暮れるのも早くて畑も真っ暗。
それで 残りの野菜でしのぐこととなる。
もう少し 時間配分を考えて暮らさなければ…と反省。

キャベツ ブロッコリー 葱 ルッコラ 春菊 大根を収穫。
芽きゃべつは あとちょっとだった。

キャベツの残った茎や外側の葉を 畑の隅の土を深く掘って埋めた。
そんな時に娘が友人と畑にやってきた。
「おばちゃん 畑やっているんだね。家もやっているみたいだけれど…管理は人任せで収穫のみだわ。いろいろあるんだね」
「葱とブロッコリー持っていったら」と薦めたら…。
「ただ貰っては悪いから 穴掘らせて…」とスコップを持って掘り出した。
「いやぁ〜のってくるなぁ〜」とエッチラオッチラ掘ってくれた。

「あしたから仕事なんだから 無理しないでね」と適当なところでストップをかけた。

「わぁ〜い。今日は 葱の味噌汁作るぞ。楽しみだわ」と去っていった。

そこへお隣の畑の方が見えて お野菜をたんまり戴いた。
「蕪」「みず菜」「からし菜」「野沢菜」 うちでは 今年育てていない。
お隣の方も 少し整理したいようで 分けてくださったのだ。
うちからのおすそ分けは ブロッコリー。

キャベツの植えてあったところを耕して石灰を撒き ほかの所には 再度肥料を混ぜた。

畑の隅を掘って アスパラの根を埋めた。
お隣の人が言うのには 自分ちの庭に 同じようにアスパラを植えたのに気がついたら 溶けてなくなっていたと言う。
私も 過去にアスパラの種を蒔いて失敗した経験がある。
だから 今回は 植えた年から収穫できるという根を購入してみたのだが…。何だか 嫌な予感。
実は 調子に乗って 先週 再度アスパラを注文したのだ。
大損するかも…。其の時は 其の時。土地に馴染まなかったのだと諦めることにしようっと。
それにしても…。この根っこ 980円。
今年の収穫はどのくらいか想像もつかないけれど…とても980円分収穫できるとは思えない。
さて どうなりますか…。
連休過ぎあたりにアスパラの話題が出なかったら きっと失敗の筈ですわ♪


2008年03月08日(土) ようやく戻れた仲間


ゆっくり目に家を出て 途中でお店に引っかかり大分遅れて母のところに着いた。

母のものを探していたのだけれど…。
母の買い物は できる限り母と一緒にと思ってきたけれど 最近は変化してきた。

以前は 買い物同行の母の表情は活き活きしていた。
今は 大分疲れがみえるのだ。
お店に着くまでに疲れてしまっていると言ったところ。

こうなると 母を外して母のものを選ぶ事になる。
あれこれ 迷ってしまって…。

コートとパンツ そろそろ春物かとも思う。
今年は 新調しようかなぁ〜とそれも物色。
でも まだ 見つかっていない。
コートは 風を通さないものがいいだろうと思う。
ジャンバーは あるので パンツを張り込んだ方がいいのかな?
これも 毛織でなくとも少し厚手のものの方がよさそうだ。

春は 気温が上がっても 風が強く 母は寒いと感じるだろう。

施設に着くとおやつの時間だった。
母はおやつの介助を受けていて 私に気がつかない。
ちょっとご機嫌は斜め気味のよう。

骨折で長く入院していた入所者の姿があった。
「わぁい お久しぶりですね」と声を掛けたら…。
「私さっきまで部屋で寝ていたから…」と言われる。
入院先と今の場所が どうも区別がついていないように感じた。
「先生に言わないでね」といった言葉も聴かれた。

それでも 入所者の名前は覚えられるようで…名前で呼んでいた。
母は 初期の頃から名前を覚えられなくなっていた事を考えるとそれぞれの症状が違うのだなと判る。
離れたところで 母に話しかけていたら 母の名前も呼んでいた。

母はと言えば その方の頭を撫でて ニコニコしていた。
「何がどうした」と言う状況までは判らないだろうけれど「見た事のある人がいる。なにか 良い状況になったようだ」と言うことくらいのぼんやりと感覚で感じているようである。

トイレ誘導の時「いやだ」と言い 少し拒否気味。
私は「任せて頂戴」といった風に胸を張り ポンとたたいた。
母は 小さく頷いていた。
パットが少し濡れていたので 拒否だったのかもしれない。
でも残りはトイレに…できました。

母の不安な表情は スキンシップが足りていなかったのかもしれない。
後半は 大分落ち着いてきていた。

昨夜 母の夢をみた。
「どうせ 来ないのだから…」とすねて怒っている母の夢だった。


2008年03月07日(金) 認知症になっても


このところ 夫との会話で認知症のことが話題になることが多い。
夫の知り合いの親が認知症で…といった話題もある。
母を知っている方なので「あのくらい元気だといいのだけれど…」と言われたりもするらしい。
「俺はなにもしてないけれど…」といつも言い訳しているようだった。

今日は 認知症のバーテンダーさんの話が話題となった。
若い頃からたまに立ち寄ていたお店に 見事なシェイク捌きを見せてくれていた方がいた。
其の方が認知症になったらしい。

でもお店でまだシェイカーを振っているという。
他の事は出来なくとも それだけは今もビシッとできるのだそうだ。
「いいね 身についたことを 忘れずに出来るってすごいよ」というと ご家族は「そうは言っても 帰ってから大変よ」と零されるそうだ。

わが町に住んでいる人ではなくて かなり離れているところの方である。
昔は 名前も覚えていて「お腹すいただろう」とありあわせのものでそばを作ってくれたりしたそうだ。 
今は 顔を見ても名前も思い出せないと言う。

立ち寄る時は「親父いる?」と先に連絡しているそうだ。

どの程度進行なさっているのか 夫の話では判らないけれど…。
今度 一緒に連れて行ってくれるという。
「お父さん やるじゃん!」


2008年03月06日(木) ある会議…


今日は 介護者の会を運営している人たちの集まりがあった。
この会の会場準備は 介護者支援を考えてくれているアラジンが受けてくださっている。

それぞれ地域に合う形だったりまた運営する人の負担を軽減する形だったり工夫なさって取り組んでおられる。

でも そこに集う介護者の悩みは ほぼ共通している。

今日は二つに分かれて話し合った。
出して差し支えのない話題としては 介護保険改正によって施設運営が圧迫されて 介護の質が落ちてきているよねと言う話題。
結構 シビアな意見が出た。
じゃ それをどうやって解決していくべきかも意見交換。

大手の介護サービス業者が地域に入ってくると 志のある地域のサービス業者が意欲をなくしていってないだろうか?と言う話も出た。
良いと言われる業者であっても 関わる人が変わるとがらりと変わる。
また「何だかな?」と言う業者であっても 関わる人が良い取り組みをしてくれるとがらりと変わるなんてお話も出た。

以前 特養を良くする市民の会の本間さんも そういった話をなさっていた。

医療のことも話題に上った。
これも 結構シビアで共通していた。

会が終わった時 わが地域の特養を利用なさっている方が「そういう会があるなんて知らなかった」と言われた。
特養も同じように変わってきている。
以前良かったところ 今良いところ…そんな話題にもなった。
やはり 利用者は良くなっている 悪くなっているは 同じように感じていたのだと思った。
これからだって 変わっていくだろうし…。
だからこそ 情報を集めるって大事だなと感じた。

余談だけれど 介護者の会の運営している仲間の中には サービス業者のミュシュランやってみないなんていう方もいる…。
また ある地域では 子育て中の介護者の会が出来たそうだ。

会が終えたあと急遽 食事しながら いろいろ話し込んだ。
ここでは 介護者の顔と顔をつき合わせて話しているからこそ判る事があるよねとか 地域の様子の更に細かい話題 制度上の話題が出た。

みんな それぞれの場所で 行政やサービス提供者を追い込みすぎずでも言いたい事はそれとなく伝えていくと言うやり方を試みているようだった。
しぶとい人たちの集まり…なのかもしれない。

ネット利用の自主規制で書けないお話がある。
でもそちらの方が より実態に即した話題立ったりするわけです。
うまく表現できないので 自分の未熟さを感じます。


2008年03月05日(水) 階段の上り下りは…


昨夜 母は 何時までも笑っていた。
深い眠りに落ちたのは 午前2時過ぎ。
最終のトイレ誘導は 午前1時。
隣に寝た私の耳元に 母の笑い声が届いていた。

こんな事初めてである。
夜 眠れない時は ほとんど「おかちゃん」が普通。

昨日 大勢の人に笑顔やら握手を求められて 興奮してしまったのだろうか?
興奮状態のときは 大概 不機嫌になっていたんだけれど…。

眠れなくても辛くなかったのだろうから それもまた良いかと思う。
だから 今朝 少し起床が遅くなっても気にならなかった。
とは言っても 7時には起きてもらったけれど…。

家人が それぞれ出勤してから 母の入浴開始。
これも 洗髪も含めて 至極うまくいった。
最初お湯が熱いといっていたけれど…直ぐにおさまった。

湯上り後にタオルで体を拭いて気がついた。
皮膚が乾いてぽろぽろしていた。
もうすこし 間合いを置かずに入浴させたいなぁ〜。

昼食時は 口にご飯が入っていてもうとうと居眠り。
体の調子が悪いのかと気になったが 考えれば睡眠時間が短いのだから無理はない。
まぶたがくっつきそうになるので 声を掛けながら食事。

暫く休憩してから トイレ誘導後 美容院に寄って施設に戻る事にした。昨日は 外食の前にもデパートの階段を一階分上れたのですっかり安心しきっていた。

が どっこい今日は 階段のぼりは難しかった。
最初の一歩をどうにか上った時 大きなため息をついた時に無理をさせてしまったかなと反省させられた。
何とか 上りきって美容院に入った時にすっかり機嫌が悪くなってしまっていた。
母の髪の毛には まだウェーブが残っていたが 今日のカットでウェーブもすっかりなくなってしまった。
母は 何だか悲しそうだった。
「ウェーブ残してください」と頼めばよかった。

帰路は バスを使って施設に戻った。
乗り込む時は 膝カックンで母が往生した。
降りる時は 後ろから降りたので何とかセーフ。
歩く事は それほど大変ではなかった。

施設に着いた時 ちょうどおやつの時間で一緒にお茶をした。
その後 トイレ誘導で大が出た。
家でも 昨日 今日と少量あったので 便秘は心配ないだろう。

体調は そう心配ないだろうし 酷く不穏ではないので まあまあの日なのだろう。

しかし 今回は 母の頑張りで乗り切れたし 行動をセーブしてきたけれどs少しずつ元に戻してもいいのかもしれないと感じた。

家に戻ってから 介護仲間から「お母さん お疲れじゃなかった?」と気遣いの電話を戴いた。
高齢で 長い時間じっと座っていたので心配くださっての電話だった。「会食して戻った」と伝えたら…「体力があるということですね」と言われた。確かに 母の基本の体力が在るという事だろう。
体力を過信しすぎずに でも楽しい体験を積んでいけたらいいなぁ〜と感じた。


2008年03月04日(火) バスに乗って♪


 今日は 介護仲間が集まる日。
今月は 母を連れて出ようと思っていた。

他の地域の介護者の方とお話した時 同行したほうが良いとお聞きしたから事も影響している。
このことは また別の機会に…。

お弁当を二人分作って 排泄対応の準備や水分も持参して 母を迎えに出かけた。
職員に外出の旨を伝えて 着替えして外に出た。

「遊びに行くよ♪」というとにっこりの笑顔。
職員に様子をうかがい 変わりないことも確認した。

さて 交通手段である。
おととい カクンとして痛みが出ていたのでそれが気がかり。
タクシーを呼ぼうかと迷ったが とりあえずバス停まで歩いた。
ゆっくりとしたペースで 大丈夫かと不安になった。

バス停について 流しのタクシーを拾うかと思っていた。
でも今日は なかなか来ない。
電話をかけて配車してもらおうと携帯を手にしたら バス停にいた方が「後五分できますよ」と助言された。
バスが来ても ステップを上がれると言う保障はないので それでもなお迷い携帯をしまえなかった。
でも折角のアドバイスを無視するのも悪いような気がして…。
駄目だった時に 頼めばいいかと腹を決めた。

ノンステップバスがきた。が 縁石から離れて停車。
ノンステップでも縁石を使えないと結構な段差。
1度道路に下りて ステップに足をかけようとして片足を上げたがステップに届かなかった。
母は 手を振って「いやだ」のサイン。
仕方ないので 私が上に上がり母の手を手すりに誘導してつかませ 腰に手をかけて「いちにのさん」で声をかけて 無事乗れた。
それから 着席を確認してから発車してくれた。

次は降車。
ベビーカーは後部出口からの降車を許してくれる事を思い出して 運転手さんにお願いして 後部ドアを開けてもらい 手すりにつかまり横向きにそうっと降りてもらった。

それから 会場までも無理をかけるなと思いながらとっとこ歩いてもらった。母 頑張る!

ビルのスペースで食事。
今日は やけにゆっくりペースの母。
時間切れで 場所移動で 仲間の集う場所へ移動。

皆さんが徐々に集まってきてくれ 母の姿をみて喜んでくれた。
握手してくれる人。頭を撫でてくれる人。次々に話しかけてくれて…母は超ご機嫌。
今日も3時間の間 私の隣でニコニコ笑顔を振りまいていた。
みんなが笑えば 母も笑うので 集っている皆さんは「まるで 話がわかっているみたいね」と驚かれた。
でも 事情がわかって笑っているわけではないのは 私が1番知っている。

ただ 好意を持ってくれていると感じて不安感は持たなかったみたい。

会が終わって トイレ誘導。待っていたように音を立てて排尿。

会場を後にして 仲間と夕食に出かけた。母も同伴。
夕食ぎりぎりに戻ると伝えていたので 施設に電話し夕食を食べて帰りますと変更。
母は そこでも終始にこにこ。
「いいわね」と皆さん しきりに羨ましがられた。
実は 離れた場所での食事は 昨年の嘔吐以来ためらっていた。
ドキドキ物だったわけである。
が 終始ご機嫌の母に掛けてみようと思った。
今日は 何の心配もなくて 胸をなでおろした。

食事が済んで「施設に戻るのもなんだなぁ〜」と言う気持ちになって 結局家まで連れて帰り 今日はお泊りとなった。

家でもニコニコ。
これほどまでに笑顔が続くことは 滅多にない。
久々の外出 よほど嬉しかったのだろう。

外食の事 バスの事 今日のことで踏ん切りがついた。
きっかけがないと やはり壁は乗り越えられない。

腰の痛みはあることは気配で感じていた。
3時間の間 椅子に座り続けることは腰にかなりの負担になるだろうことは承知していた。途中抜けて少し歩こうかと思っていたのだが…。
今日は 大勢の人が集い それもかなわなかった。

会の様子は また 次の機会に…。
今日は 3時間が足りないほど いっぱいのお話があった。


2008年03月03日(月) 桃の節句


 戴いたお便りに返事を差し上げていなかったので はがきを手に取った。
はがきを書き上げて 今月の活動報告書を送付していなかったと思い出し書き始める。
「あれ 月が替わってすること してたかな?」と言う思いに駆られた。
忘れていた事を次々に思い出し あれこれと取り掛かる。

あれも これも…。
2月末が 30日でも31日でもなかったから 忘れたのかな?
いやいや 注意散漫だなぁ。

今日は ひな祭り。
相変わらず お雛様はしまいこんだ儘である。
夫から ちょっと苦言を呈された。
其の通りなので 小さく小さくなってしまった。

罪滅ぼしに 五目寿司を作った。

夜 介護仲間から電話があった。
遠く離れている親が いよいよ本格的に症状が出てきたということで 認知症の種類と特徴を教えて…と言われた。
昨年 通院した時には「脳に病変はありません」と言われていたが 話を伺っていると気になることが時折あった。

認知症に関するサイトと地域情報の案内のサイトのアドレスを複数貼り付けてメールした。
家族と検討なさると思う。

認知症と受け止めるには 家族も結構大変。
今回は 同じ家に住む方が ようやく通院する気持ちになったと言っていた。これから 本人の同行が課題となるようである。

初期診断が大切と言うけれど…診察に繋がるまでは 相変わらずなのだと感じた。


2008年03月02日(日) カックン!


昨日 今日と毛糸のセーターを脱いだ。
まだ 寒さが戻る時もあるだろうけれど 春に向かって動き出していると感じた。

薬の服用も早々にやめて 気がつけば風邪も抜け始めている。
長引かないで良かった♪

午前中のうちに母のところに向かった。
冬の間 コートの下に風除けのスポーツウェアを着ていたが 今日は脱いだ。行きの道は 風が抜けて失敗したかなと思ったけれど 後半は汗ばんだ。

母は 至極ご機嫌。
ただ 椅子からの立ち上がる時 腰が重かった。
歩き出しても 手を引いてもバランスが悪く ふらふらとしていた。
ひざを高く上げてみるように…と私が見本を示すと 母もゆっくりとひざを高く上げて歩行してくれた。
居室から外の景色をみて 通り過ぎる自転車や車をみて「あはは」と笑っていた。

その後 トイレ誘導。
気配を感じて 暫く踏ん張ってもらっていたらジャストミート。
おそらく 残りはないと言う感じがした。
が その後 弱い腹痛が起きた感じだった。
そこで 少しだけ薄荷油をお腹に塗ってあげた。

歯磨きをして 整髪。
時々 ごくりと飲んでしまうが 今日は ちゃんと口漱ぎが出来た。

ホールで かちゃかちゃと音が聞こえたので 昼食だと感じ移動した。
弁当は 持参していないので 母の食事介助のみ。

いつも 超特急で召し上がる人が全量摂取。
母は スローペースながら全量摂取。
他の方は 半量も召し上がっていなかった。

水分も多めに摂取できた。むせもこのところ消えている。
風邪っぽいとどうしてもむせやすいのかもしれない。

食後 歯磨きをして 少し落ち着いてから 着替えてお散歩に出た。
出る時は 嬉しそうだった。
鏡で 帽子を被り直したりもしていた。

順調な歩き出しで やっぱりお散歩は大事と思っていたのだが…。
5.600メートル歩いたところで ひざがカクンとした。
いや ひざだけでなく腰もだと感じた。
「大丈夫?」と聞くと「だいじょうぶ」というので ゆっくりと歩き始めたけれど 再度かくんとしたので 無理はよそうと逆戻り。

施設前に着くと 首を横に振る。
「痛くないの?」と聞くと軽く頷く。
どうも もっと歩きたい様子なのだ。
仕方がないので 再度 外に出て ちょこっと歩いて直ぐに逆戻りをした。今度は 諦めたようだった。
が おへそが曲がってしまった。
まだ 外ですごしたいのだろう。

居室に戻った後 母を施設において とっとこお買い物。
今日は いよかんを持ってきたのだが 酸っぱいのを嫌う人がいるので溶けるお砂糖を薬局まで購入。

戻って直ぐに母と目が合った。
ここに来てという仕草だったので そばに行きトイレ誘導。
待っていたように音を立てて…。
「間に合って良かったね」と言葉をかけると そうっと頭を下げていた。
「今日はごめんね。もう少し足を慣らしてから 梅を観に出かけようね」と謝った。 多分 許してくれるだろう。
無理をして 腰を痛めたら困るものね。

母をホールのソファーに座ってもらい こちらはキッチンでいよかんを剥いて ひとつには キビ糖の顆粒をかけた。
器にラップをかけてキッチンに置いた。

こちらのお腹はぺこぺこなので そうっと施設を後にした。

家に戻ってお昼を摂ってから 娘と溜まっている買い物に出かけた。
夫は 昨日も今日も 朝早くからお仕事。


2008年03月01日(土) 覚えているんだね♪


 昨日 母の居室のカレンダーを3月にめくった。
残念なことに 母は カレンダーをみて日にちを確認する事はない。

入所した頃 カレンダーをめくる事で月が替わったことを伝え 其の時だけでも意識してもらおうと思った。
3月ひな祭り 誕生月…と伝えれば「あ〜」と意識できた。

今は そこまでの意識も不確かである。
でも カレンダーをめくると絵が変わる。
それは見てくれる。

今年のカレンダーは 文字が多い。
2月は ハムレットのせりふだった。
3月は 枕の草子
    「春は、あけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、少し明りて、紫      だちたる雲の、細くたなびきたる…」

声に出して 読み聞かせて 母の目をみるとこくりと頷いた。
再度 読んであげるとまた こくりと頷いた。

数年前までは 春先の散歩の時 この頭の部分を一緒に そらで声にして歩き 私よりもつかえることなく言えてたのだが…。
「やっぱり お母さんすごいね。覚えているんだぁ〜」と言ったら「そんあこと…」と笑っていたけれど…。

文字をみても 声に出して読めるのは 絵本がやっと。

昨日 声にしなくとも 耳に入れば 心当たりのあるものだと判っていると知って妙に嬉しかった。
言葉にこそしなかったけれど…。
「やっぱり お母さんすごいよ。覚えているんだね」と…。

3月の間は 面会の度に これを 声に出して読んでみようと思った。


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