★踏み出した一歩。 .............
2004年11月08日(月)★
何の躊躇いもなく、足を踏み入れた。 そこには、あの頃よりも綺麗になった空間が広がっていた。 そして甘い匂いと空色のシャツだけは少しも変わらずに。 何より違和感があったのは、あいつがいないことだけ。
毎日のように通ったお店。 パタパタと音を立てて横を通る店員さんの顔を何度も覗き込んだ。 「お疲れ様」と言って奥の部屋から出てくる私服のひとを真剣に見つめた。
明るい店内、明るい挨拶。 ただ、違和感があったのは、あいつがいないことだけ。
“会っても平気と思えたら、完全に吹っ切れたこと”
会っても平気と思った。 だけど吹っ切れてなんか、ない。 ただ会いたいと思っただけ。
ただ、会いたいと、思っただけ。
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