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2001年12月27日(木) 腐ったりんご
ずいぶん前から分かっていたんだ。お互い毒に侵されてるって事。
君とあたしの間にはもう慣れ合いって言葉しか残ってないって事。
あたしの周りには、新しい、パワフルな世界が広がり始めてる。
だから、あたしは見てみぬフリをやめることにするよ。
事勿れ主義の君に任せていたら、なんの変化もないまま、どこかから腐り始める。
腐ったりんごは捨てないと、大事なところまで、きっと腐り始める。
もう何も生まれやしない、このぬるま湯から抜け出そうと思うんだ。
君は元のところに帰ればいい。ただそれだけで事は済むよ。
君には新しい何かを始めたり、何かを打破する力はないからね。あたしがぶっ壊すよ。
教えてあげる。もうずっと長いこと、現実から目をそむけて、あたしのぬるま湯に浸かっていた君が、元のところに戻っても、臆病者の君と、間抜けな女の間柄は、とっくに腐ったりんごなんだよ。
君がこの手の中にいた時点で、もう腐ってるんだよ。
でも知ったことじゃない。2人でそっぽ向いて、だましだまし進めばいいよ。
君が思ってるよりもずっと、現実の君は馬鹿だ。
君は馬鹿だ。愚か者だ。自分じゃ何も起こせない、ただの臆病者。
あたしはずっと、知ってたよ。

2001年12月18日(火) ラブレター
どうしたら届くだろう。今さら口に出す事もないし、気にもしてないのだろうけど。
あたしはどんなに憎まれ口を叩いても、割り切っているような素振りでも、あたしは君が好きだ。
当たり前になんてなってないんだよ。たとえ週に一回だとしても、君に逢わない日は嫌なんだ。
毎日毎日、逢う度にホントはとても喜んでいるんだよ。
いつもいつも、君が喜ぶように、君の過ごしやすいように、そればかり考えてるんだ。
いつでも君の顔を見ていたいよ。君に触れていたい。でももう言えないんだ。なぜか。
これでいいなんてホントは思ってないんだよ。君にあたしを見てほしいんだ。抱き締めてほしいんだ。
でも離れたくなくて、事なかれ主義の君に、あたしは何も突き付けられずにいる。
夜中に泣き出した日、君は不思議そうにしていた。
どうして不思議なの?あたしの胸が痛む歴然とした理由を、君は分からないの?
どうしてそんなおバカさんを、あたしは好きなんだろう。
あとどのくらいこのままいられるんだろう。
あたしはあとどのくらいの間、君の顔を見るためだけに、胸の痛みに耐えられるだろう。
もしもあたしの我慢が切れて、君に何か突き付ける日が来たら、あたしたちは会えなくなるんだろうか。
そう遠くない気がするそんな日に、あたしは怯える。
だけど知っていてほしい。あたしが何を突き付けても、君がそれに怯えても、理由はあたしが君を好きだ。それだけだよ。


2001年12月05日(水) 走り続ける
あたしの中で、二年くらい、勢いの止まった時期があった。
今思えば、その頃の楽しかったことを思い出そうとしても、思い出せない。
止まりたくない。止まりたくない。どんなに忙しくてもいいんだ。あたしは止まりたくない。
ホッと一息つく瞬間とか、穏やかに緩やかに流れる時間なんて、今のあたしは要らないんだ。
止まりたくない。
ぬくもりとか、やさしさとか、愛とか、幸せとか、欲しいけど、
探して見つかるものじゃないし、はっきりなんて見えない。
いつもいつも確認なんてしたくない。実感できる瞬間があればいい。
そんなことより、今の瞬間に欲しいものに向かって走りたいんだ。
それは、バンドの音だったり、自分の叩くドラムだったり、みんなと肩を叩き合って笑う瞬間だったり、
そして君だったりする。
今それが欲しいから、あたしはそこへ走りつづけるんだ。
止まりたくない。止まりたくない。


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