『 hi da ma ri - ra se n 』


「 シンプルに生き死にしたかった 」


2004年08月26日(木) 「誰も知らない」


元気ですか

わたしはとてもさみしいです



たとえば

おなじ時間におはようといって
それから一日の終わりに
おやすみなさいと言って眠りに入る、
そういう生活を

したかった。

目がさめたら次に倒れるまで目をさましつづけていると
こうやって朝が来て、いちにちがいつはじまるのかわからない
たくさんの衝突と戦争、もえあがる炎、身体の外と内側と
焦点距離はうまく働かない。

ただ飢えている
食べものじゃなくて
咀嚼したいのは
それではなくて

さまざまに暮れていく風景。

何日も昔。
飲んでみたアルコールが身体のなかで暴れつづけていたり
ただただ血液が流れ出て行くまま止まらなかったり
そうして、それらにかかわりなく続けられている営み、
エンドロールのまま静かに閉ざされたあの映像のことを
頭のなかのどこかが繰り返して思っている……「誰も知らない」。

春でもない夏でもない秋でもない
でもその先に続くはずのゆるやかに不幸なユートピアのこと
ああまた四人に戻ったという
すこしゆがんだ安堵の根拠を
あの手をつないで並んだ背中に咄嗟に思って
その手ごたえはたぶん勘違いではないと
確信にちかくわたしは思っている

錆びたみたいな日光のふりそそぐ道を
野生児のように生きていっても構わないと
放りだされた背中は躍っていた

ただそれだけ。
ただそれだけ。

少しずつ、熱が上がって
少しずつ、痛み出す
目をあけていられなくなるまで

それでもあなたとともだちになりたいとか
ばかなことを言っていたわたしがいる
すでにあなたは
忘れているかもしれないけれど

すでにつめたくも熱くもない
ことばを待っている

ここで
こうして

あなたが世界に目をさますとき
わたしはそろそろ
目をとじる
決して不幸なんかじゃない
そう考えながら

泣かなくなったかわりに
笑わなくなりました。



8月26日、早朝  真火



2004年08月21日(土) nobody knows

誰も知らない。

せがんで見に行ってきました、
カンヌの影響は大きいんでしょうか
(かならずしもそうでもない……か?)
やるはずのない場所でとつぜん
上映が決まっていたのを、みつけて。

詳しいことははぶきつつも

今は

荒れ放題のベランダのことが頭をよぎり
カップ麺のカラ容器をみて
枯れていく植物の並びのことを思いました。

……そんな一日、

わたしは生きていて
ひとりかもしれなくて
でも
生きていて


8月21日のこと。



2004年08月20日(金) やわな薔薇の鎧

いろいろなものを意識して捨てて
いろいろなもの引き剥がしながら
泣きながら、あきらめてきたけど

それでも

このひとのことだけ離さないですむように
さいごのほうの正気でもフル回転させて
おねがいだからそばにいよう好きだよ愛してる
って、
そいうふうに伝えることを怠ったらいけないと
言い聞かせて言い聞かせてときどきめでて、でも
やがて思い出すから。

それがまるで場違いなピエロみたいに見えたとしても

うのさんへ二葉さんへ
こんなわたしのことを
遠くから見守ってくれていて
どうもありがとう。

リアルで差し伸べられてこないぬくもりをパソコン画面の中からはじめてもらって
わたしは
喜んだらいいのか泣いたらいいのかよくわからなくて
きがついたら、恥っていました。

……まわりのひとが気遣ってくれるのに慣れるのは
必要なことだけど、わたしにはとても遠い遠いはなしでした。


ヴィクトリアンメイデンの編み上げジャンパースカートを着ました。
バレリーナみたいで気に入っているからです、、、
色はヘリオトロープだけれども。
ずっと欲しくてやっと手に入って
よろこんで試着したとき、なんだか、
すごく身体におさまりがわるくて
せっかく手に入ったのにとがっかりしていたのだけれど
今はちゃんと身体に合います……
最近からだがちいさくなったんじゃないかと相棒さんに疑われたり。

ジェーンマープルのキュプラのスカートに
メイデンのジャンパースカートに(しかも別珍)
Garlandの綿ローン素材のブラウスを合わせる、という
ブランドミックスとかなんとか
ほかのひとが時折話しているのを垣間見るけれども
それは、田園詩+カネコ服+ルイスキャロルとか
そういう類のお洋服ブランドさんのことが、多いので
雑貨屋さんで買ってきた2000円のブラウスや
無印良品のTシャツを合わせてるんたたしていると
なんていうか、、、
この話題の話題に一筆啓上するのはおこがましくなるような
組み合わせをすきなんだなーというような、気がします。

……勿論他の人よりも極端にさみしいお財布だから
そういうすてきなブランドのお洋服に手を出せないんだよー
というのも本当に確かなことだと、思います。

そんなことを思いながら
もう袖を通さないであろう
田園詩やピンクハウスのお洋服をすこしずつ
まとめています、、、あとロリィタの。
オークションに参加する気力が萎えてきてしまったから
(たぶんころげてゆくんじゃないかなという予感がします、6年目の勘)
どこでお譲り先を探すのは謎なんだけれども・・・・・・

クローゼットを見ながら。

いちどでもそれにくるまってお出かけしたものは
二度と手放せないような気がして苦しくて
困りながら、でも家人の手前
わたしはこのままでいるわけにはゆかないから、、、

自分のどこかを切って捨ててくるような気がして
なんだか
どうしようもないきもちが
する。


メモ:きのうの夜にまたお薬をのんだあしくて
   今朝午前中のきおくがありません、、、、
   とりあえず夜中の2時に外に飛び出すと
   怖い男の人がにっこり笑いながらよってくるので
   自分がもっとおぞましく思えていやになったり


8月20日、夕刻  真火



2004年08月18日(水) 炎と花と

きのう、夢をみて
夢のなかでわたしはもう二度と会えない人に会っていて
それはとても穏やかでうれしい時間だった。
クリスマスと聖歌と。

ほんとうのところわたしはうたをうたえない。
そのひとはうたをうたうひとだった。
知らない賛美歌を歌っていて
喉を詰まらせているわたしは
そのひとがうたを引き継いでくれてとてもうれしくて
それで二人で歌った、それだけの夢。
古い古いピアノの前で。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ふたつめの夢のなかで
わたしはみんなと空を飛んだ
そこはけして安全な場所ではないのだけれども
手をつないで大きな木を囲んだらもうだいじょうぶだった
灯台の灯が直視できないくらいあかるく燃えあがりはじめて
輪の向こう側に友達がいることに気がついたわたしは
ああそういえばじぶんはいつもこうであったと
両隣を見渡して、そうしてふかく納得する。
教室の向こう側にたぶんいつも誰かがいた。

それからわたしは
自分が血まみれなことに気がついて目をさました。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


お洋服に火をつけて燃やそうかとたびたび思い
どこまでそれが本気なのか自分で見極めがつかないけれども
もしも、それがほんとうになったら
わたしはひどく泣いて悔やむかもしれないけれども
一方でどこかがひどく解放されて楽になって
もうこれで誰もわたしを非難できないのだと
陰鬱な満足感をおぼえるだろうという気はする。

かわりに何を身に付けたらよいのかは
さっぱりわからないだろう。
借り物のような衣服は、あなたがたの気に染まる衣装ではあるだろうけれど
そうしてかつてのわたしが身につけていたものであるかもしれないけれども
今のわたしには
まるでそれは
裸同然のような気がする。

それでも火をつけて燃やそうかとたびたび思う。
わたしはしょせんだれかの
人形であるかもしれないとぽつりと思う。


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夜のあいだの電話と、事実上のパソコンワークを
ほぼ完全に禁止される、という最後通牒を家人よりいただく。
そもそもわたしには電話をかける自由はありません。
おかしいかもしれないけれどそれが現実なので
そういうしかありません。

用件がなくて悲鳴でもなくて
ただそれだけのために電話をかけることをしたのは
前にはあれはいつのことだったか
もう忘れた。

電話の音はわたしを凍りつかせるのだった。
たくさんの意味での非難をこめて
凝視され否定されることを意味しているので
わたしは自分の居所さえかんたんに
うしなってしまう、呼び出し音のひとつで。

つめたいつめたいけたたましく鳴る電話の音。


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15日を境目にしてそらの色が変わりました
せみの声はつくつくほうし、
確実に夏が追われていくのを
わたしがじっと見ている。

いろいろなものが少しずつ重たくなってきて
傷つけることをやめられなくて
足音がこわくて物音がこわくて
笑顔になれない自分なんか小さく小さく
ひっぱたいてこわして。

……好意だけを楯にしてわたしを侵し続けるひとたちには
つかれた。

もう聞きたくないと何度うったえても
愛とか恋とかいうことばを理由にして
くりかえされる視姦のような侵食
どろどろと
なぜそんな暗いところに
わたしはゆかなくちゃ
いけないの

ふるえている
よごされる
よごれる
お日さまで浄化できないなら
水で浄化できないなら
いっそ炎でも血でも
なんでも

……………。

もう消えてもいいですかってかみさまに聞く、
目を瞑ったら
こぼれてゆくさるすべりの紅い花芯
手のひらにすくって舞い上げて
そのなかで踊っていたかった
そのなかで


おやすみなさいをそらに放とう



8月18日、正午  真火



2004年08月15日(日) 八月少女

熱が出てくると歯が痛くて
いいかげん歯医者に行かなくちゃいけないなあと思う。
この冬にありとあらゆる身体のケアを怠ったその報い、ということで
今わたしの歯はぼろぼろだ……虫歯は何本あるのか考えたくない。
左の奥歯ががつんと欠けているのは触って確認できる。
そうしてチョコレートが劇的にしみる、すごい、すごい!

……今までひどい虫歯というものをつくったことがなかったので
痛い痛いと言いながらその現象に感心しているのですね……苦笑。

長いこと通っていた歯医者さんが閉院してしまい
すこし途方にくれているまま
歩いて2分のところに開院したあたらしくてキレイな歯医者さんは
かなり偉いかんじの中年のおじさんが先生なのだそうだ。
……いちばん苦手な年代である。
今まで通っていたところはおばあちゃん先生だったので
身体や口を見られるのも抵抗が少なかっただけです。

ひとりになりたい。
おくすり盛っておふとんにこもる。
強制的睡眠。
実家に帰ってくると体重が減る。
このまま減っていけばいい。

今年の八月十五日は黙祷をしませんでした。
オリンピックのニュースと戦争関係のテレビ番組を
交互にうつしだすテレビがいつもいつも点っている。
たくさんのひとが応援をしていて歓声をあげていて
家族はすごいねすごいねといつものように話しているが
わたしには、さっぱり、
むしろ煩わしいと思ってしまい、
ぜんぜん平和の祭典じゃないし
感動しなくちゃいけないのか?と反抗していたりして
荒みようが手に取れて余計に意識をうしないたい。

戦争の話がきこえてくると中身はちっとも頭に入らないのだけれど
なにかが心の中に流れ込んできてぼろぼろとくずれて泣きそうになります。
周囲からゆっくりつ塗りつぶされていく闇色とそのなかでひとりさみしい
それであまり直視できない、
あらゆる八月の出来事。

ともだちの一人が「火垂るの墓」を見ると強烈に欝になるので
あの話はきらいだと言っていたのをまざまざと思い出したりした。
元気ですかAちゃん。

やさしい服ではなくてまさしく
戦闘服そのものが着たくなり
黒い服ではないと外に出て行ったらいけないから
私はもう外に出られないのだとか
強迫観念的なせりふを吐いていた、
それを今でもほとんど信じている。
黒い服を持っていないので白い服を着る、
反対色にうずまろうとするのは、理にかなっていることだろうか。
わたしはどんどんしろくなる
そうしてどんどん黒をもとめる、
落下してゆけばゆくほど
世界に対峙するときには
戦闘的な衣装が必要になるのはまちがいない。

嘘の皮膚なんていらないし嘘のことばかり着ていたら殺されてしまう。

……そういうわけでロリィタ服が着たい。

相棒さんにあきれられようが
人に後ろ指さされようが
あたしが今求めている鎧は
あれらの過剰な装飾なのであって
身体をいじめる服である。
甘ったるいと思っている人がいるかもしれないけれど
それはたぶん嘘だと思うよ、
もっと残酷で切実なこころもちを
包み込む必要があって存在している
世界を睨みつけながらでも
ぎりぎりの瀬戸際でそれでも落ちないために
身に纏うための
そういう服には

外見どおりの甘さなんて期待しないほうがいいんじゃないのかな。

期待にこたえてなんて
あげないと思うし
その必要を
かんじてもいないし
裏切りとも思っていないし
ただ
わたしは
わたしを守りたいだけ
今わたしは
わたしを守りたいだけ

………。

だれかがこのせかいにいることとか
あのひとの投げかけてきたことばのこととか
そういうことをぜんぶ忘れて
よぶんなことを考えるのをあたまから追い出すために
こっこのCDをエンドレスでききながら
ミネラルウォーターでおくすりをながしこんで

だれも
起こさないでほしいとおもう
この心には
嘘はないよ。



8月15日、夜  真火



2004年08月13日(金) a day

おねがいだれかだれかたすけてわたしをここからつれだして
もうどこも切りたくないのきずなんかつけたくないの
染まるならもっときれいな色に染まりたい、こんなんじゃなくて
おねがいどこか息のできるところに行きたいの

1:47am


外に飛び出していってもいいかと尋ねる、
怪我をしないって約束しないなら行ってもいい許可をもらう、
でもぼくにはその自信がないから
自信がないから

暴れる腕を押さえつけて羽交締めにしてここから出さないで
だれがなんと叫ぼうがあたしをここに押さえつけておいて自由にしないで

2:30am


ざあざあと流れるあつい水はわたしのみかただ
きっとぜんぶわすれられる
ぜんぶぜんぶもとにもどれる
そう念じながら浴槽の中浮かんでいるからだ
それでも喚きたてているからだ

ねえひとりにしないでひとりにしないで?

2:48am


わたしのなかをあなたで満たそうとする
そういうあぶない橋を渡っている
よごされていくのかきよめられてゆくのか
どれだけいいかげんな基準の上にきめられているのか
わたしには、わかんない

たとえば一時間後ひとりになったとしてそれからどうやって
わたしはこのなかで息をしていったらいいんだろうと

それを思いたくなくて
思ったら動けないから
笑うために
笑うために

あたしはおもちゃでもいい

11:30am


みず。みず。みず。
コンビニのおにぎりの味。
おひさまの下できらきらひかってみえた
お米のしろい、色が。

おいしいと感じながらそれを血にかえられたらいいのに
余分だとか邪魔だとかああまた喰らってしまったとか
味気ないものをひたすら噛んで飲みこみながら、あたし
せいぜいこれくらい食べておけばママは文句言わないでしょう?

16:50pm


……くたびれました、もう、なんにも、あるけません。
ひとくちも、たべたく、ありません。
おとろえてゆくならそうしていったらいいじゃないか、と
じぶんのからだにむかって、いいます

18:36pm



2004年08月12日(木)

自分への罵倒とかあんまりセーブしない感情とか
そういうもので彩られたものをそのまま投げ出すと
きっとみんなそんなの見たくないとおもう、
だから、あんまり、のぞかないほうがいいと思う、、、
それでも書いちゃう僕はひとでなしだった
きもちわるいものを見せつけてごめんなさい

…………きれいな別れなんて存在しない、
だからあなたはなにも心配しなくていい

たとえばそのままのことをつつがなくすませてゆけるぼくのいることを
信じても信じなくてもべつにどちらでも大して変わりがないくらい
ぼくのことなんかほんとうは希薄なのにな
それでも夢を見ていた
そういう人があんまり多いから
ひとつひとつ
きりはなしていく
ばいばいと言って
きりはなしていく
そういうことをつつがなくやりおおせていけるじぶんのことが
いちばん信じるに足りない

だって嘘をつくのなんて簡単でしかたない
笑ってみせてあげればいいだけのことだから
人生の最後の方までそのまんま行けたら良かったのにな
とりあえずぼくはとんでもなく嘘吐きで
その嘘吐きをやめる気も、あんまりなくて、
やめられるような気も、もっとなくて、
吐き気がするほどそとはあかるい

しずくになって垂れていった
血の筋のことなんか見なくていい
目の前に見せつけても見えないくらい
あなたの辛さというのに
溺れていたらいいとおもう
そのほうがとっても
まっとうで、ただしいことなんだと、おもう、、、

あなたを守るふりをして自分のことを限りなくまもる、
笑って生きていくよなんて口で言うのはすごく簡単で
あきれてしまうほどにあっけない、あっけない、あっけない
するすると嘘で作れることの中に本当を混ぜ込んで力一杯投げるけど
ねえ、いま、あなたのとこに、
それが転がっていかなかった?
後頭部にぶちあたった硬い硬い不愉快ななにか。

ひさしぶりに食べ物をきちんと食べたら明け方に起き出して吐き
涙と胃液でわからない腕にしっかりと今日のしわざを刻んでやる
ヘルプ、とひとに向かって叫ぶのは実際にやってみたらあんまりしんどくて
それを自分に課して2週間、ごめんなさいもうくたびれました
ひとつひとつはずれてゆくぼくがここにいようとする手かせ足かせ、
心配とか言ってくれる人の存在が目に見えないわけじゃないけどでも
あなたのことばなんて裏切りで彩られていて届かないんだよと
誰のこともふりかえらないで号泣できればよかった、
の、だろうか?

自分が捨てられたなんて思いこむのはまちがいだとおもう。

ぼくはだれかをすてるだろう
そうして
同時にぼくはかれらにすてられるだろう
容赦なくたたきのめして半殺しになる、
それがほんとうの
ところなんじゃ
ない、だろうか?

「ねえ、離婚するってどんな気分?」
「そうね、半殺しにされたまま旅に出るような感じかしら」


8月12日、昼下がり  真火

引用「流しのしたの骨」江國香織



2004年08月09日(月) 炎天下

自分のこころの激しさについて行くことができなくて
舞い上がりながらきりきり舞いして
地面よりもふかいところに気がついたら
入っていってしまう、毎日、くりかえし、

ぼくはひとりじゃないとか
誰かに必要とされているとか

そう誰かが言ったが

いったいそんなせりふにどんな意味があるのかさっぱりわからないまま
ぼくが会いたいと思う人はどこにもいなくて会ってはならない人であって
泣き叫ぶことはひとりで押し殺して笑え笑え笑えと時間をつなげてく、
それにはやくだまされていてくれるんなら

。。。。。。ことばなんてどうやってかけていいかわからないと思った
そのまま生きている
ああもう
はやくこんなところからは
いなくなってしまおう

腕はひどくみにくくなり自分で見るのさえ気持ちが悪い
病院に
つれていってほしいとのど元まで出かけて
声が出ない

じぶんのために食費すら使ってほしくない
そんな価値なんてぼくにはないもん
やせていけばいいと思う
いなくなってしまえばいいと思う

・・・・・・それでもうしないたくないものがあると
炎天下の空の下を、まわらない足で、はしった
手遅れとわかっていても見えなくなった自転車のあとを
ぼくはおいかけるのをやめられなくて

ひとりでもどる帰り道は涙の一滴も出てこなくて
ぼくはすでにあなたについて泣き尽くしてしまったのかも知れない

それでも、
さよならと突きつけることを
選べなかった

それなのに
ごめんね

あたまのなかにあることは

つかれた
消えたい
消えてなくなりたい
…………がんばれません

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい

守ってくれたやさしい布がそのぬくもりをうしなって
どんどんひからびていくのを黙ってみていて
ぼくは
とてもとてもさむくってしかたない
男の人が怖い
女でしかない所詮こんなからだのじぶんが
きもちわるくてしかたなくて
存在を許せなくて泣きわめいて

人生の中でいちばんいったらだめだと思ってたことがメールになって届いた
・・・・・・うらやましいなんて言葉はどこから生まれでるんだろう
わからないわからないわからない

とにかくぼくはシアワセものなんだね?
あなたよりもずっと
孤独でもなんでもないんだね?

そのことばの底にあるものがいったいなんなのか
考えてみなくちゃ行けないのかも知れない
けど
そんな期待に応じられるほどいつもいつもぼくが
この場所で生きていなくちゃいけない理由ってなんなんだろう
ぼくにはわからない
さっぱりわからない
ぼくはなんとか生きてゆかなくちゃ行けないけれども
それは別に、だれかを喜ばせるためとか
だれかのはけ口になって笑うためじゃ
ない、ような、気がするし

けどそんなのは僕の勘違いでしかなくてほんとのところは
ぼくはひとから好きなように使われるためにだけに
いるのかもしれない
好きなこと言われても怒っても怒っても腹が立っても
そうしてもいいような気がするのに
なんにも心が動かない
ぜんぶなくなっちゃう
なくなる

うたが空気に溶けて、それくらいが、ぼくの、ぜんぶだった

でも、だけど、今日もおくすりにはてをださなかった
ここから出て行くために身辺整理をした
やすらかになりたくて目を閉じたら悪夢がおそってきた
すこしらりってる
ぼくのからだ、だいじにしてあげられなくて、ごめん。



2004年08月07日(土) 白い向日葵

個人的、なつやすみ、です
年中お休みじゃないかという話もあるけど
かなりむりやり(笑)所在不明でおやすみをつくってもらってしまい、
昨日うまれてはじめて目の前でくりひろげられる花火をみる。
ああ音があるなと、そうして色があるなとただ眺めてただ感じていて
ごはんを食べるのをいつかわすれる。
一年近く絶っていたお酒を飲むことを自分に許してみた、
おなかのなかにそれだけ、よわいよわいアルコホルが血液の中をめぐるが
夜の空気とどっちがいったい毒気が強いんだろうかと。
……たのしくなければこんなものはいらない、もしくは
自分でわからないくらいのかなしみをたぷたぷと
からだじゅうに張り巡らせているんじゃなければ。

たぷたぷゆれて、うたをうたう。
のぼってきえていく、たくさんの音。

つぎつぎにひゅるひゅるまっしぐらにのぼる花、
いつのまにこんなに鮮やかな色がどこにでもあるようになったんだろうと不思議になり
それは気がついたら極彩色だった花屋の店先に挿されたスイートピーのようだった。

白い花火が好きなのです
白い花が好きなのです
むかしび。

けれども。
ビルの狭間からみたあのまるでひまわりのようなまったく黄金色そのもののまるい花も、また、
記憶の中でどんどんその鮮明さをましていくみたいで
ぼくは、なんだか、思い出しては息苦しくなってきてしまうのだった。

道行くむすうの女の子たちの浴衣をその帯の結び目をいいなあと横目で見やりながら
自分では白いワンピースでひとりうたっていました。
ひらつく白いガーゼの裾はジェーンマープルのワンピース、
少しだけ自分に気合いを入れるために身を包むもの、
そうしてきっと愛している、すこしだけ愛している。
ボーン入りのコルセットでカラダを締め上げてみること。
きつさがたりない、くるしさがたりない、
白、白、白ばかりの「わたし」をつくる。

夜というのはひとのことをあんまり際限なくひとりにかえていくけれども
同時にすこしだけみずから道をふみはずしてみると、
そこにはいつもじゃ触れられないようなぬくもりが横たわっていて
鬼気迫るくらいの近しさを投げ与えてくれるのも夜なのかもしれない、と
ひざをかかえて座りながらばくぜんと思った。
道をふみはずしてみるのは、それなりの、一種独特の覚悟がいるんだけれども
そうして踏み外した先にほんとうに「something in the darkness」なんかが
あるのかという保証もないのだけれども、それでも
ぼくは道を、踏み外さずにはおれなかったので。

なにか、みつけたのだろうか。
てのひらのなかは
たよりなくからっぽで
血のかたまりだけがのこり

さいはひは、ときたま形となってあらわれる
あるいは、かたちのなかでしか感じられず
臆病でわがままなぼくたちはたとえ形骸にだって固執したい。
そんなときも、、、、あったりしないだろうかって、

いつまでもそうやって膝を抱えていた。
動きたくない理由は曖昧でよくわからず
だけど隣にいるこのひとがもしもその同じようなかけらを
少しでもほんのわずかでも、感じていてくれたら
いいと思った。
今だけでも。
もうこれで、さいごだとしても。

明日なんかあんまりちっとも信じられないばかものはただ、
誰のものでもないここにいさせてと体中で思っていた、
のかも、しれない。
頭なんかじゃないところで
脳なんかが、考えも及ばないような、ところで。

……でも終電までには帰らなきゃ行けないなあとそこは反省しました、はい。
どれだけ狂いそうに名残惜しくともぼくはだれのものでもないし
なにものでも、ありはしない。

夏の夜は、ながくて、ながくて、
果てしがなくて
終わりが近づいてくると僕はまたいつも
染めあけはじめの気配をうらみたくなるのだった

今日が、終わっちゃった。

なんとかぶちこわれそうになりながらもこのたったひとつきりの夜に
つきあわせてくれたものぜんぶに、
愛を込めて。

いつかまた
笑えたら。


8月8日、朝  真火

参考、宮沢賢治「インドラの網」、芥川龍之介作品考様々



2004年08月05日(木) 小さな企て


注意書き

ひどいことやろこつなことを
いっぱいかいています、よむひとのこと配所できなくて
余裕がなくてごめんなさい
このところ自分のなかではずっと駄目だから
投票ボタンとか言うシステムがよくわかりません
つまらなくてごめんなさい
誰かに遠慮しながらいっしゅけんめいかくのは、嘘でぬり固めるのは
もうみんなはきこちいいかもしれないけどわたしはなんだかもうだめで
でも一年もがんばったから、ごめんなさい、もう許してください
だからきれいな言葉を読みたくないひとは
きょうのことは読まないのがいいんと、おもいます。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


夜中にまっくらになったころ
誰も居なくなったから
ああだからもうすこしは安心していんだと
思ったよ。
楽になりたい楽になりたい楽しなりたい、
そればかり「頭の中を駆け巡って」
理性なんてちゃちなものはどこかに吹っ飛んで消えてしまった、きれぎれきなって。

SOSとだけびたい
でもさけぶところなんか見つからなかった。
みんなお仕事でたいへんなんだって
大丈夫かといつでも苦しかったら電話してこいと
その言葉を言う前に、自分がどれだけ社会的生活ストレスとトラブルを抱えていて
どれだけたいへんかを説明してから。つらいことがあったら相手になるとよといった。
てめえ口なんか聞くんじゃねえ
そういう風にいわれ続けている気がしてならない、
必死にたいへんなんだとイノチを壊しそうなんだと
誰かに懸命に開かない口をひらいて
言葉を搾り出すたびに。

戻ってくる、つきかえされる、のどを貫き通すためのふところがたな、
そういえばあれってどこで売っているんだろう。
銃刀法違反みたいなのかな、よくわからないよ
でもほしい。

社会的に阻害されていない私には
(びょうきを理由に離職はしたが、それがどうしたっていうもんだ)
たくさんたくさん泣き叫びたいことがたまっている
が、それをオモテに出したら
もうほんとうにだめなのだとおもっていてしかたなくて
だから、後3時間我慢しよう3時間我慢しようと
体を切りつけるための刃物とおくすりぶくろとゴミ袋と
熱に浮かされたよに目の前に並べたってにらみつけている
そのあいだに
わたしがあたたあたの望む「しょうき」というところにかえれたら
何も起きないでもすむ、起こさないで済む。
起こさないですまなくちゃそれがわたしの生き方で
人前に出たら笑い続けていなくちゃ行けないんだから、いけないんだから、、、

クルシイ。

電話したかった
真夜中だったからだめだった、
そしてもつらくてあたまのなかは
しにたい消えたいもつかれた
のこととばだけでエンドレスしていて止まらない、
眠ろうと思ったら悪夢に追いかけられそれってたぶん
冗談じゃなくてトラウマと言ってかまわない類のことから喚起される散々なイメージ、
この期に及んでどうしてあたしレイプされ続けなくちゃならないの汚され続けられなくちゃ
いけないの。

夢はすくいなんかなじゃくて
休息を求められることでもなくて

どうても甘えたらいけない先に電話をかけてたすけてと叫びたくて
でもでんわばんごうが消えてしまったからもうよくわからなかった
いずれにしろ眠っている人だろうひとの睡眠を邪魔するのは
あんまりに罪悪だと思う、だってわたしなんてお仕事もしていなくて
しょせん、疲れ方の程度がもう違うのだから。
みんなのじゃまをしてはいけない。
じゃまをしてはいけない。
息をしているだけでじゃまをするの。
それならもう消えてもいいですか
かみさま、
もう、しんでもいいですから。

自分でどうにかしようそうしてはやくはやく
気をうしなおう。

足によんほんくらい腕にじゅっぽんくらい傷をつけて
おくすりぶくろからざらざら浄財を取り出してながめていた
薄い枕カバーの色の上で、白や、ピンクや、水色うすいおれんじの
丸い形がきれいだと思い。いったい何を考えているか自信がないのだけれども
手のひらの上に小山をかたちづくったそのおくすりは
やわらない色がたくさんできれいだなとぼんやり思った。
一気に口の中に放り込んで、ごくごくのんだらあっさりおなかのなかに消えて
ああこれで眠れるんだって
どこかですごく、安心した
ひとりでにすいよせられていって、かなえられたと思う瞬間
もうつらいこともサヨナラしていやなこの声も聞かなくて済んで
誰のことも傷つけなくて大きらいな自分も感じなくて
痛みの感じない体になる
痛みをもう感じなくてもいい
うっとりする
少しの未練と一緒に、それをうまわまる、幸福に近づいているという
とんでもない勘違いがあたしの頭のなかで事実として跋扈して。

目がさめたら夕方の5時ですこしだけすくわれ
ふらつくからだで這うみたいに出て行ったら
居間の時計は午前10時だった。
わたしの部屋の時計止まっていたんだろうかって
とたんに、

ユーロジン1シート飲み込んで
ほかにもいっぱいあったけど、
ニガくてまずかったけどこれで楽になれるならどうでもいいし
これだけあったらせめて半日は


これでしばらく目を覚まさなくていいんだと思って楽になれたんだけど

目を覚ますたびにうらぎられている。あたしに。

……あれだけのおくすりじゃわたしなんかにはきっときかないんだ。
あれだけじゃだめだ、
もっとたくさんなくちゃだめだ。

確信がおかしなほうにずれて凝固、
それでも
これでも
最後の最後までは行き着きたくないとあがいて
行動はばかだけど
口を開けないワタシだけどもうだけだと思ってSOSをかけて
返ってきた言葉の数々。
かく言う俺も最近ずっといろいろあってぼろぼろでうストレスもひどいし
仕事をはじめてから5キロやせちゃっとよ、笑、
(ごめんなさいあたしはあなたが知っているあの頃から10キロ以上はやせたけど
そんなこときみにはどうでもいいよえ関係ないよね、だからもう黙る、
王妙に不意との口をふさいで遺訓がどうしてみんn¥こんなんいじょうずなんだろう)
あたしも、そうなりいたい、、、。
誰にでもそういう時期はあるからもっと肩の力を抜いてリラックスして
かんがえすぎないようにがんばれ、うまいもんでも食ってしっかりしろ
(俺は余裕がないからお前のことなんて頭においてやれない仕事もしていないやつが何を言う?)
エコーがかかって聞こえるはずのないメッセージがいっぱいきこえる。
彼のしんどさと私のしんどさはきっとおんなじレベルなのに違いない。
肩の力を抜いたら立ち上がれなくなりそうで必死で動くのに。
自分を傷つけて傷を流すよりもはやくせかいからきえてなくなりたいのに。
私が消えたら楽になるでしょう?
わたしのことなんかだれもいらない。

……いやな思考に凝り固まっていてそれが止まらなくて

アトピーが次々炎症を作り続けているのが怖かった
スキンケアをがんばっていた足の皮膚が融けていく、
擦り傷でもなくて「皮が勝手にべろべろべろべろむけて真皮がひりつきながら
すこしずつわるくなっていく、からだが厳重維持もできないといっているみたく
いっしょうこのままだったらどうしよう、と
浸出液と、勝手に流れてくる流血沙汰を見て
ぼこぼこふくれて晴れ上がっていく顔をみて
それでも嘆くな泣くな絶望するながんばれと
……もうずっとそんなことばしかもらってない、

もっとがんばがらなくちゃいけないの
泣いたらいけないのに

だれかたすけてなんて
だれかたすけて


8月5日、朝  真火


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