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2003年11月30日(日) |
ペンはどうかと思わないでもないけど |
細すぎるから(…)
そんなわけで いまんとこあたしのイチオシは中嶋ですよ。また眼鏡かよ。 あたし、SM/鬼畜系エロにものすご弱いから…(苦手と言う意味じゃなく) 押さえ付けて指くわえさせるのとかたまんないよねえ。 しかも体育倉庫。体育倉庫は学園ポルノのロマン。 やってる時のグラフィックもシチュエーションも 中嶋のが一番萌えー。 それにしても、中嶋と王様て意味深な台詞が多いんだけど、いっそのこと
中嶋と王様と啓太(主人公)の3P
とかないんでしょうかねえ。ないか。ちぇっ。 (姉は王様と女王様と啓太のはないのかと文句言ってたような気がする) そういう展開にならんかなあと思って、王様にコナかけたあと わざわざ学生会室に行って中嶋にお仕置きしてもらったのに そのまま普通に王様と終わってしまった。 でも中嶋とヤったのがいけなかったのか、なんとなくベストのEDじゃ なかったような気がするー(王様) EDが43って、一体あとどれだけやったら終わるんだろー… とりあえず、遠藤のは見なくては… あ、あと久我沼に啓太がやられたりとかそういうのはないのかな… ボイラー室で縛られた時ちょっと期待したのに(…)
この手のゲームって、自分の嗜好がモロばれでなんかアレですね。えへ。
自分が駄目すぎて泣けてきた…公私共に色々と…
いやでも泣く前にもっとやることがあるよね…! 沈む前にやることが…! 沈むのはやるべき事をやってから…!
まずは反省からやります。
アーチ上の入り口を抜けると、そこは両側にショップの立ち並ぶアーケードになっていた。まだクリスマスまで一ヶ月もあるというのに、通路の中央に巨大なクリスマスツリーが飾られており、眩い光を放っている。 二人は華やかに彩られたショップのウィンドウを眺めながらそぞろ歩いていたが、中央あたりへきたところで手塚がぴたりと足を止めた。 もしやまたきぐるみか、とリョーマが手塚の視線を追うと、そこにはきぐるみではなく、色とりどりの風船を持った女性がにこやかに立っていた。時折、子供連れやカップルがその風船を買ってゆく。 「部長…まさかとは思うけど、風船欲しいの…?」 「いや」 よかった、とリョーマは内心ほっとしたが、なおも手塚は風船を持った女性を凝視している。 「あの人がどうかした?」 「あれだけたくさん風船を持っていると、見事だと思わないか」 「……まあ、ね…」 「俺もちょっと持ってみたいな」 リョーマは冗談だと思いたかったが、手塚の目は真剣だった。放っておくと本当に風船を持たせてほしいと頼みにいってしまいかねない雰囲気である。 「な、何言ってるんですか!」 「駄目か」 「駄目に決まってるでしょ!売り物なんだから」 「そうだな」 やや残念そうに手塚は頷き、再び歩き始めた。諦めてくれて安心もしたが、風船を持っている手塚の姿もちょっと見てみたかったと、一瞬リョーマは思った。が、すぐにその恐ろしい想像を頭の外へと追い出す。今は、余計な苦労を買う必要は無いはずだった。
アーケードを抜けると、突然視界が開け、手塚は眩しそうに少し目を細めた。遠く、正面には西洋のおとぎ話に出て来るような城が見える。 「なんだ、中はそんなに混んでないんじゃん」 いくらか拍子抜けしたように、リョーマは呟く。入場口付近の様子から、もっと混雑している事を予想していたのである。それだけ敷地が広いのだろうと、その点に関してはリョーマも素直に感心した。 手塚もまさかこれほど広いとは思っていなかったらしく、足を止めて再び案内図を広げ始める。 「越前、お前どこに行きたい」 「んー…やっぱジェットコースターかな」 「よし」 とりあえず、現在地から一番近いジェットコースターへと二人は歩き出した。 「ねえ、ここ抜けた方が近いんじゃないの」 案内図をざっと見て大体の構造を頭に入れたリョーマは、途中土産物などを売っているショップを通り抜けようと、手塚を促した。店内は、キャラクターグッズが所狭しと並べられており、女性客が歓声をあげながらぬいぐるみなどを手にとっている。 リョーマは特別に興味をしめさず前だけを見てスタスタと歩いていたが、ふと気がつくと隣から手塚が忽然と消えている。 「あれ、部長?」 慌てて振り返り、リョーマはぎょっとした。手塚が、レジ横の棚の前で一点を凝視して立ち止まっている。 「部長、今度はどうしたの!」 「見ろ、越前」 手塚が喜々として(と言っても、知らない人が見れば限り無く仏頂面に近いのだろうが)手に持っているそれは、水色と白の二色がねじられた、棒付きキャンディだった。 「げっ…」 「すごいな…こういうものは、映画や漫画にしかないのかと…」 ひどく感心したように、手塚はしげしげとキャンディを眺めている。近くにいた女性客が「ちょっと見て、あの人可愛い〜」と笑いあっているのが聞こえ、リョーマは一刻も早くこの場を逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。が、手塚はまだキャンディに気を取られている。 「あーっもう!」 業を煮やして、リョーマはツカツカと手塚の傍らによると、その手からキャンディをひったくり、そのまま目の前のレジへ出した。 「これ下さい」 「350円になります」 二人のやりとりを見ていたはずの女性店員は、しかし完璧な営業スマイルで対応した。袋に入れようとするのを断り、リョーマは傍らに突っ立っている手塚の眼前に、キャンディをそのまま差し出した。 「ハイ」 「何だ」 「アメなら、俺がいくらでも買ってあげるから」 「…から?」 「知らない人に、ついて行ったりしちゃ駄目っすよ?」 背後からひときわ高い笑い声が聞こえた。レジの女性店員も堪え切れずに目を伏せている。手塚は憮然として、キャンディを受け取った。 「…わかった」
「…部長…」 「何だ」 「ごめん…俺が悪かったっす…だから…」 「…」 ジェットコースターへの道程を並んで歩く二人に、すれ違う人がちらちらと視線をよこす。リョーマは俯いて手塚に懇願した。 「頼むから、アメはしまって下さい!」 手塚は、ショップで渡されたアメを、胸の前に掲げるようにしてずっと持って歩いているのである。 「…嫌だ」 「もう、さっきからさんざん謝ってるじゃないすか!いい加減拗ねるのやめてよ」 「拗ねてない。ただ持って歩きたいだけだ。せっかく越前にもらったものだしな」 「部長〜…」 手塚はフンと顔を背けると構わずにそのまま歩き続け、ジェットコースターの前に着くまで、リョーマは周囲の視線に耐え続けなければならなかった。 NEXT
ちなみに、風船は実際に頼んだ事があります。 うまく躱されました。
次週の土曜日は、朝から穏やかな秋晴れだった。 四人が遊園地の正門についたのは開園直後だったが、すでにチケット売り場付近は人でごったがえしている。 「な、早く来て良かっただろ?土日は混むからさ」 「はぁ…」 語尾に欠伸をのせて、リョーマは目を軽く擦った。菊丸の指定してきた集合時間が早かったためまだ完全に目が醒めていないのか、さっきから欠伸を繰り返している。そんな後輩の姿を見て、大石が穏やかに笑った。 「相変わらずだな、越前は。まあ、遅刻しなかっただけでもよしとしようか」 「そうだよなー、遅刻してたら駐車場二十周!だったかもなー」 顔を見合わせて笑う大石と菊丸の横には、以前と変わらない仏頂面の手塚が立っている。リョーマはその顔をちらりと見て、再び欠伸をした。朝が早かったのももちろんだが、実際のところ、今日の事を考えていて昨晩はなかなか寝つけなかったのである。大石の言う通り、遅刻しなかっただけでも良かったとリョーマは思う。 (嬉しくて眠れないなんて…子供みたいだな) 自分自身に苦笑しながら、リョーマは菊丸達について入り口を通った。入るとすぐに大きな広場のような場所になっており、規則的に植えられた色とりどりの花が鮮やかな景色を作っている。 「それじゃあ今日は一日楽しくやろー!」 「うぃーす」 「英二、あんまりはしゃいで転ぶなよ」 「転ばないっつの!ところで手塚」 「なんだ」 手塚は入り口で貰った園内の案内図にじっと見入っていたが、菊丸に呼ばれて顔を上げた。 「俺の携帯の番号、前に教えたよね?」 「ああ」 「よーし、そんなら大丈夫だな」 うんうんと大きく頷くと、菊丸はくるりと顔を廻して今度はリョーマの方を見た。 (なんか…嫌な予感が…) 思わず半歩後ろに下がったリョーマに、菊丸は輝くような笑顔で近付く。そしてその小さな肩をポンと両手で掴み、顔を寄せて低い声でそっと耳打ちした。 「後で合流な。適当な時間に俺に電話して」 「は?」 菊丸は顔を離すと、リョーマの肩をバンバンと勢いよく叩いた。 「つーことで手塚のおもりは、おチビにまかせた!」 「ちょ、ちょっと待っ…」 「じゃそういうことで。手塚、おチビとごゆっくり〜!大石ぃ〜、まずはいつものアレ行くぞ、アレ!」 「菊丸先輩っ!!」 大石の襟首を掴んだ菊丸はあっという間に人ごみに紛れ、姿が見えなくなった。手塚は何が起こったのかわからない様子だったが、リョーマは呆然と菊丸達が消えた方向を見て、わなわなと握った手を震わせる。 「やられた…」 「どうしたんだ、菊丸は。あんなに急いで、トイレか?」 「いや…。ここからは別行動ってことらしいッス」 「そうか」 手塚はさして驚いた様子も無く、再び手にした案内図を見た。 「随分広いようだが…合流できるのか」 「携帯があれば大丈夫だろうけど…」 「俺は持って無いぞ、携帯」 「そうなんだ、持って無……って、ええ!?アンタ、さっき持ってるって言ったじゃん!」 手塚は大真面目な顔で、きっぱりと言った。 「持ってるとは言ってない。確かに菊丸の番号は前に聞いたが、今日は家に携帯を忘れてきた」 「それじゃ携帯の意味ないから!っていうか、どーすんの!」 「なんとかなるだろう」 (ふ…不安だ…) 考え様によっては何事にも動じないと言える手塚の態度だが、実は何も考えていないのではないかとリョーマは思い、ため息をつく。リョーマの苦悩を他所に、手塚は案内図のページをめくった。 「お前、来た事あるのか?」 「ないっす。部長も、初めてだよね」 「ああ。こういうのは、どこからまわればいいものなんだろうな」 予想外に楽しそうな手塚の姿を見ているうちに、リョーマの不安も少しずつ晴れていった。せっかく二人きりになったのだから、楽しんだ方がいいに決まっている。リョーマは気を取り直して少し笑うと、手塚を促した。 「どこでもいいんじゃない?好きなところからでさ。とりあえず、中に入ろうよ」 「…」 「部長?どうし…」 返事がないので改めて手塚の顔を見上げると、手塚は一点を凝視して動きを止めている。何事かとリョーマがその視線を追ってゆくと、可愛らしくデフォルメされた動物のきぐるみが、ちょこちょことしたコミカルな動きで楽しそうに歩いて来るのが見えた。 リョーマは、正直この手のキャラクターものには興味がほとんどない。動物は好きだが、擬人化し、二足歩行させて喜ぶ人間の気持ちがよくわからなかった。だから「ふーん」といった程度で再び顔を戻したのだが、手塚は瞬きもせずにまだその姿を追っていた。移動するきぐるみの位置に合わせて、顔が少しずつ動いている。その目は、心なしかきらきらと輝いているようだ。 「あのー、部長?」 きぐるみのまわりには小さな子供や若い女性が群がり、一緒に写真を撮ったり握手をしたりと楽しそうにはしゃいでいる。手塚がきぐるみの一団の方へふらりと歩き出そうとしたため、リョーマは慌ててその両手を掴み、反対方向へ引っ張った。 「部長!そろそろ行きましょう!時間なくなっちゃうから!」 「…そうだな…」 「きぐるみなら、きっと園内にいくらでもいるっすよ!」 「そうか。よし行こう」 それでもまだ後ろ髪を引かれている手塚をなかばひきずるようにして、リョーマは園内へと入った。
NEXT
しつこいようですが、リョーマと菊丸はあたしの受け攻めヒエラルキーでいくと、 菊の方が地位が高いので菊リョになります。 もちろん手塚は最下位。きぐるみ以下。
一年二組の教室に珍しい訪問者がやってきたのは、秋も深まった十一月初旬のある昼休みだった。 「おっちびー、いるかー?」 ガラリと教室の扉を行儀悪く足で開け、驚く生徒達を後目にずかずかと教室に入ってきたのは菊丸だった。 「菊丸先輩」 「よっ!へえー、おチビの席こんな後ろなんだ。黒板見えんの?」 「…余計なお世話っすよ」 ムッとするリョーマを気にも留めず、菊丸はリョーマの前の席にどっかと腰を下ろした。 「なんか用っすか」 「久しぶりに会ったっていうのに冷たいにゃ〜」 「昨日、学食で会ったでしょ」 「はりゃー、そうだっけ?まあいいや、ところでおチビさ、来週の土曜日ヒマ?」 「土曜日…?」 突然の事にリョーマはきょとんとした顔をしたが、菊丸はなおも話を続けた。 「第三だから、テニス部の練習ないよな?」 「はあ、まあ…。特に予定はないですけど。でも、なんで?」 菊丸はリョーマの机に頬杖をつき、満面の笑みを浮かべて、リョーマの顔を見た。 「よーし、じゃあ決まり。来週の土曜日、おチビは俺達と遊園地に行く!」 「はあっ?何ソレ!」 驚くリョーマの眼前に、チケットらしきものが勢いよく差し出された。パステルカラーのかわいらしいそれには、誰もが知っている有名なテーマパークの名前が入っている。チケットをひらひらと振ってみせながら、菊丸はその大きな目を丸くした。 「あれ、まさかおチビ知らないの?アメリカにもあるだろ」 「知ってますけど、俺が言いたいのはそこじゃなくって」 「チケットの金はいらないよん、俺の父さんが会社からもらってきたやつだから」 「だーかーらー!何で俺が、菊丸先輩と遊園地に行かないといけないんですか!」 噛み合わない会話に、リョーマがどん、と両手の拳で机を叩いた。その音に、周囲のクラスメイトがびくっと反応する。極普通の中学一年生にとって、三年生はただ三年であるというだけでも近付き難い存在であるものなので、リョーマの不遜な態度に恐々としている。もちろんリョーマは、そんな事を気にした事は一度たりともなかったが。 「なんだよー、俺とじゃ不満?」 「そういうわけじゃ…。でもどうせ誘うなら不二先輩とか、大石先輩とか」 「ああ、もちろん大石も行くよ。チケット四枚あるから。不二にも声かけたんだけどさー、その日は家族で食事に行くから…ってふられちゃったんだよん」 弟君相手じゃ俺に勝ち目はないよなーと軽快に笑う菊丸とは反対に、リョーマの表情はますます訝しげになった。菊丸の笑顔の裏に、何かが隠されているような気がしてならないのである。 「どうすんの、行くの、行かないの?」 「…」 「まあ、嫌なら無理にとは言わないけどな。あーあ残念だにゃー、せっかく…」 いくらかわざとらしい調子で言うと、菊丸は一度言葉を切って、いかにも思い出したというようにつけたした。 「…手塚も行くのにぃ〜」 「…えっ?」 (部長が、遊園地…) 似合わねえ!とリョーマは心の中だけで叫んだが、どうやら顔に出てしまったらしい。固まっているリョーマを見て菊丸は苦笑したが、それについては追求しなかった。 「だから、四枚あるって言ったじゃん?手塚に声かけたら行った事ないって言うし、せっかくだからここらでデビュー!て思ってサ」 菊丸はその時の手塚の様子を微に入り細に入り喋り続けたが、テーマパークに佇む手塚の姿を思い描いていたリョーマの耳には、ほとんど入ってこなかった。 「…で、おチビも手塚と卒業前につもる話もあんじゃないかなあ、って思ったんだけど。仕方ない、残念だけど誰か別の…」 「ちょ、ちょっと待って!」 大袈裟な動作で椅子から立ち上がり、そのまま教室を出て行こうとする菊丸の学生服のすそを、リョーマは両手でがっちりと掴んだ。その手を見下ろして、菊丸はニヤリと人の悪い笑みを浮かべる。 「んー?にゃにー?」 思わずとった行動をリョーマは後悔したが、もう遅い。ここまできたら負けを認める以外になかった。 「だ、誰も行かないなんて言ってないし」 「じゃあ行く?」 「…行く」 へへっと勝ち誇ったように菊丸は笑うと、リョーマの頭にポンとチケットを乗せた。 「よーし、んじゃ土曜日、駅で集合な。遅刻すんなよ、手塚に怒られんぞ」 ひらひらと手を振りながら教室を出て行く菊丸の背中を見送って、リョーマは改めて手の中に残されたチケットを見つめた。どうもうまくのせられた気がしないでもないが、それでもリョーマの胸は高鳴った。 (部長に会うの、久しぶりだな…) その日の部活は、リョーマは練習に身が入らずイージーミスを連発して、竜崎に散々怒られた。
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久しぶりに書いたと思ったら… あ、「遊園地」は誰もが知っててアメリカにもあるアレですが 名前は出せないので(笑)、脳内で変換して読んで下さい。
hidali
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