ジンジャーエール湖畔・於
目次


2002年12月24日(火) サンタが来たりて笛を吹く

もしくは
  ジャック・スケリントンが町にやってきた!
   (繊維の多いコにはMr.ハンキーが!)


 教えて、ティム・バートン
 クリスマスの正しい過ごし方を
 祭としてのクリスマスの真実は、イヴと当日どっちにあるの?

 数年前のクリスマス深夜、部屋でビデオみてたら友達から、今何してるー?という電話がかかってきたから
 「映画みてるよ。南野陽子のはいからさんが通る。」といったら、呆れられた。
 それがすごい不思議だった。
 もしイブの深夜(クリスマス未明)にナンノちゃん観てた、なんてゆーのなら
 いかにも風情がないというか、アンチクリスマスかぶれというか、呆れられてもしょうがないと思う。
 けど、わたしがみてたのはクリスマス深夜、つまり26日未明。
 その時間ならもういいかげんクリスマス騒ぎから解放されててもおかしくはないんでない?
 クリスマスの聖性はわたしはイブの夜から25日いっぱいなんだけど、
 友達の場合は25日未明までつづいてるんだ。

 ちなみにイブというのは、不埒な恋人たちの企みに捧げられる晩。
 クリスマス当日は、切り株切り株!食べたーいわ!とケーキにさわいでもいい夜。
 ・・・だよね?
 あっ!くれぐれも、
   「童貞に抜かせちゃ駄目よ、シャンパンの栓がシャンデリアを撃ち落とす」(ほむらひろし)



 今日のテレビ欄みたら、TBSぶっとびよ。
 「もんたがサンタにキスをした」(学校へ行こう)だの
 「聖者も暴れるメリーガチスマス!!」(ガチンコ!)だの
 ジャック・スケリントンも驚いて顎がはずれてしまうでしょうね
 クリスマスをぶちこわす破壊力は間違いなくスケリントンより上
 問答無用ってかんじで


 
 


2002年12月23日(月) 皮膚をめくって真理失墜



 ひさびさに晴れた休みの日
 こんな日はそう、”内臓日和”

 神保町に新しく出来たヴィレッジ・バンガードで、イタリアはフィレンツェにあるラ・スペコラという
 美術館の本を買いました。
 以前、ドイツ文学者の神尾先生に授業でみせてもらってから欲しくて、
 一度下北沢のヴィレバンで発見したんだけど、3500円でお金もってなくて
 逃してしまったんだよねー。
 でも今日買ったのは、純粋には先生がもってたのとは違うやつ。
 タッシェン社のアイコンシリーズからでた廉価版。千円。
 とりあえずはこれで我慢しまする。

 ラ・スペコーラは希少な解剖学用ろう製人体モデルコレクションをもっていて、
 その人体モデルがまた異様なのがすごい。
 学術的な標本でありながら、人体モデルひとつひとつのポーズやらうつろな眼差しには
 まるで生命がやどったように感じられる。
 特別な美学のもとにつくられた人体解剖モデルなのだ。
 いちばん目をひくのは妊婦の人体モデルで、うっとりと官能的な表情をうかべ横たわっておられる。
 その首元には淡水パールのネックレス。
 人体模型がそうした装飾品をつけていることからも、ただの解剖学標本以上のものを感じる。
 あと、まるで頭に蓮の花が咲いたような幼児の頭を開いた模型。
 つむじからみかんの皮をむくように花開かれてます。
 楳図かずおの「洗礼」の手術シーンを思い出します。
 静脈とリンパ管のみで構成された模型の方は、映画「インビジブル」の透明人間に
 なる過程のあのグロテスクなニュー透明人間そのもの。えーと、なんとかベーコン。
 俳優のなまえド忘れ。ベーコンよ、ベーコン。なんとかベーコン。


 奇しくもその日、一緒にいた友達も東京タワーで犬のスケルトンの解剖模型買ったんだ。
 それで本日”内臓日和”!


 ラ・スペコラは→ここみてみてね
 
 
 
 


2002年12月20日(金) 僕の恋、僕の傘






 柴田元幸訳の英米文学アンソロジーをキノコノクニヤ(古本屋)で買って読んでるとこ。
 表題作の「僕の恋、僕の傘」(ジョン・マッギャハン)をはじめかなりヘンテコな話揃いでおもしろい。
 柴田元幸は有名な訳者として知ってたけど、恥ずかしながら「ギャシュリ−クラムの子供たち」でしか
 読んだことがなかったんだ。オザケンの先生じゃなかったっけ。記憶ちがいかも。

 夕べ、チングがブクオで安売りしてたといって「トランプのための数字展」(尾方江璃霞)
 という絵本だか詩集なんだかよくわかんない本くれた。へんな本。
 『感性魔人哀歌』『弾き語り』『シンキロウのウタ』とか。
 『問題 雪はどうして白いのかそして雪の日は何故にあれほど静かなのか』は、
 空に溜まった夏の太陽の死骸が白骨化して崩れ落ちてくるのがちょうど冬の季節だから。とか。

 ほかには「初等ヤクザの犯罪学教室」(浅田次郎)と「贅沢貧乏のマリア」(群ようこ)、
 あといまさら「もものかんずめ」(さくらももこ)を読んだ。
 全部メリーベルの本棚から。ちなみにメリーベルの今の御贔屓は浅田次郎、青木雄ニ。
 メリーベルの趣味からいくと、そろそろ戸梶圭太あたりイイ!とか言い出すんじゃないかと
 予測してんだ。けどあの人はそういう予想を裏切る行動とるからわかんないね。
 ヒマもてあまして家にある本でどーでもいい読書三昧。婦人公論まで熟読する始末。
 わたしはけっこうメリーベルの本でもそれなりに暇つぶしできるんだけど、
 彼女はわたしの本にはすべからく否定です。
 源一郎の「ゴーストバスターズ」川上弘美「溺レる」荻原浩「母恋旅烏」など、
 わりと誰でも楽しめそうなものを貸しても全然反応悪くて。
 短歌をはじめたいというので穂村先生の短歌入門書「短歌という爆弾」をすすめたら、
 「あっ!世界音痴の人?いやん、この人」
 とあっさり却下されてしまったり。こうも趣向が合わないのも不思議。
 唯一ナンシー関だけはいいみたい。
 永ちゃんライブ会場やら、笑っていいとも!会場やら、いろんな異空間を取材したナンシーの「信仰の現場」
 という本をメリーベルに貸したら、「デブんちがのってた・・・」と。
 一瞬なんのことかわからなかったけど、”デブ”っていうのはうちの父の数少ない友人”デブおじちゃん”
 のことなんだ。(本当は山本さん)
 デブおじちゃんは神保町の明治大学付近でアウトドア店をやってるんだけど、
 ナンシーの本でなんとそこを取材されてたそう。
 わたしの本なのになんではじめ読んだときに気がつかなかったんだろう。
 いまのとこ、メリーベルに本を貸してはかばかしかったのはこのことだけだ。

 ところでデブおじちゃんがどーしてこんな失礼なあだ名なのかは知りません。 
 もう小さい頃から私の中では”山本さん”ではなく”デブおじちゃん”として君臨してるし
 父も母も彼のことを”デブ”以外の名前で呼ぶのを数回しか聞いたことがない。
 姉妹篇で、イドネさんという”ハゲ”というあだ名のおじさんも存在します。
 ”デブ”も”ハゲ”もまだ父が若かった頃からのつき合いなのだが、今となっては
 その父自体が”デブ”で”ハゲ”になっているにもかかわらず、疑うことなくその名を他人に呼びつづけている
 おかしさはどーしたらいいんだろう。



 
 
  


2002年12月18日(水) 年の瀬マッスルヒート

 





まわりから「今年も早いものであと僅か」とか「つい最近一月だと思ってたら」
 なんて年寄りジミた感慨がボソボソときこえ始める今日この頃です。
 とはいえこのような矢の如き光陰にはわたしも年々驚かされております。          年寄り臭い感慨オーライ!です。
 でも、ちょっと気になってしまうのは、みんな必ず
  「今年もいろいろなことがあったなぁ」
 なんて漏らしていることです。聞き捨てなりません。
 ”いろいろ”ってナニ?ナニがあったの?!なんだか楽しそうじゃないの!  
 おまえら、もしかして「恋」なんてしてねーだろうな!?
 まさか「青年の夢と挫折」なんてやってるんじゃねーだろうな?!
 全員、眼を閉じて正直に手をあげな。
 みんなの風紀委員です、わたしは。
 甘酸っぱいこと、胸キュン、ほろ苦いこと、してる奴は正直に名乗り出ろ。
 わたしは風紀委員としてみんなの青春を取り締まるわ。
 聖ベアトリ学園風紀委員長片桐京子(仮)とでも申しましょうか。
 鬼の片桐女史の若き胸の内には、凍りついた空虚な音しか存在しないのです。
 それゆえ片桐女史は同い年ながらも生徒たちの美しき経験、思い出、体験、その他アラカルトには
 人一倍冷血なのです。ライク・ア・ハイミスのお局様。
 (もう止めます)
 今年一年を思い出してもなにもわたしには出てきません。”いろいろ”がないんだ。
 考え方は常に変化しているかもしれないけど、好きなものとか趣味なもの、惹かれるものが
 まったく変化がないんだよねー。新しいもの取り入れようとする気力もなし。
 今年なにしてたか思い出そうと、過去の日記を辿ってみたけど全然わからなかった。
 世の中が春夏秋冬紆余曲折森羅万象してても、自分だけ”難しい病気にかかってて現在の医療では
 とうてい治すことは不可能だからタイムカプセルの中で眠らされている人”みたい。
 他の人がどんな大変な一年だろうと、満身創痍だろうと、うらやましいと思ってしまう。
 わたしの傷のない青春が悲しいので
 悪い男に騙されるとか、してみたい。
 



 <今年チェシャキャッツな脳内でFEVERしたもの達>

 ・シブがき
 ・尾道
 ・東京国立近代フィルムセンター
 ・「近頃なぜかチャールストン」の利重剛
 ・カラオケパブ
 ・NHK手話ニュース845
 ・穂村弘→短歌
 ・粥三珍の酸辛麺
 ・池袋サンシャインシティの”生きたフクロウ展”
 ・トルシエの顔(かわいい)
 ・ルノートルのフレンチワッフル
 ・カイロプラクティック
 ・「越路」「快生軒」「RON」(バイト先の人形町付近の喫茶店)
 ・山本リンダ「きりきり舞い」・・・カラオケ十八番
 ・南総里見八犬伝
 ・豆乳
 ・四人囃子のライブ
 ・ROLLYのシャンソンコンサート
 ・「カタクリ家の幸福」
 ・沢野ひとし絵
 ・文鳥堂店長の矢口史靖似具合
 ・キリンジ
 ・スーパーのうな玉きゅうり巻
 ・スカイラークガーデン
 ・デジャヴュ ファイバーウィッグ
 ・鶴岡法斎さんのやさぐれ魂
 ・写メール
 ・キティの越後獅子的佇まい
 ・フルーツパーラーTAKINのバナナミルク
 ・東京国際ファンタスティック映画祭
 ・茶色い猫ププ

 


 

 
 
 
 


2002年12月17日(火) 宮崎哲弥と田村亮子(notヤワラちゃん)て兄妹みたいに似ているね



 SPA!が好きでよく買うんだけど、今日発売号はきつかった。
 「25歳職なし高学歴クンの大絶望」(東大慶応ですら39連敗のハイパー学歴デフレ進行中!)とか
 「20〜30代男性の完全失望率の深刻度!!」
 いっつもこんなんやってるけどもう明日は我が身って感じでうち遣ってはおけない記事。
 こういう未来が待ってるっていうのわかってたけどね。ふん。
 気をとりなおしてさらに読みすすめていくと、今度は
 「20代後半ウーマンと不倫入れ食い状態なワケ」という特集。
 20代後半女子というのは結婚やらキャリアやらで常に情緒不安定な精神状態であるから、
 そこにつけこむと驚く程簡単に落とせてしまうというもの。
 確信犯、トラウマ、結婚願望ナシ、依存、母性本能、姐さん、という女子のタイプ別に落とし方のマニュアルまであって。
 そのマニュアルも、わたしだったら騙されるわー!っちゅうようなテクでもって紹介されているんだ。
 身に覚えあり!です。もー、こわい。男性不信なるわ。おやじはこわいね。
 あーーーあ、ラヴにすら救いはないんだ。
 不況とか就職難とか介護とか結婚とか、真実の愛なんて無い、とかさ。全部知ってたんだけどさ。
 今日ばかりは「バカサイ」みても心ここにあらず。
 今日ばかりは中原昌也の貧乏話も甘ちょろく感じます。(カゼひいてもカゼ薬買う金が無い、だって。うふふ)
 
 こんなつらい現実ばかり叩きつけるSPAなんてもう止めようと思いつつ、次のページをめくるとなんと・・・
  穂村弘先生登場!
 カルチャーページに新刊が写真つきで紹介されてたんだ。
 思わず赤面します。
 そういえば、この人ちゃんと会社に勤めてて総務課長までやってるんだったわ。
  「いっしょにレート−コに入ろう」 だって。
 





 


2002年12月10日(火) ブービートラップ!!ひぃ、ふぅ、みぃ・・・




えーと、突然ですが、現役東大生江戸崎くん(再登場)が変だ變だっていうもんだからちょっと小休止。
 あのですね、ココでのおしゃべりには、主格が複数存在します。
 だってわたしの頭はいつも、そう!チェシャキャッツがバトルロイヤルなんだもの。(声を揃えて)
 そりゃ気ちがいティーパーティよ。チャカポコチャカポコ・・・
 今日はそのメンバーをアヒル口で紹介。


  <鱈おウィンク>・・・基本的な一人称。全知全能の神。すべてを牛耳ってる。(ように思い込んでるけど本当は無知蒙昧)
  カヒミカリィ的手法で名づけられてます。

  <かお湖>・・・スーパージーニアス惚れオに滅法イカれてんの 細胞レベルで失恋が宿命づけられている浮かれ女(うかれめ)
  気持悪いファンシーな発言はすべてこいつの言葉。

  <秋桜(コスモス)>・・・源氏名候補ナンバーワン。最近「巡(めぐり)」と「恋凪(レンナ)」にナンバーワンを奪われそうで焦っている。
  パラレルワールドでのわたしです。(また別のパラレルワールドには「キョンシー綿野」もいるけど)

  <禍雄(カオス)>・・・秋桜(コスモス)の脳内に住まうもうひとつの人格。不条理を好む。
 
  <「バイト募集、暗くて陰気な人求む・・・」>・・・オールナイト上映が好きなDT、あるいは菫礼少年
  
  <ドジクラブ部長>・・・ミッドナイトDJ。メトロカードなくしました。

  <リーセ−エンヌ>・・・月に一度だけ鬼頭オパーリンを抱えて現われます。




 *番外編*  ・

  <惚れオ>・・・かお湖が出会う男の子たちの一番素晴らしい部分を抽出した”誰でもありたくない彼氏”
  眼鏡ごしでみつめられるとたいていの女の子は恋に落ちる。

  <ぷぷ>・・・わたしが宝物みたく大事にしている茶色い猫。元オス。特技ベリーダンス。
  
  <メリーベル>・・・母親。不死身なので会社でこのあだ名がつけられた。(萩尾モト「ポーの一族」より)

  <糊々>・・・ピーターパンのような肢体をもつ永遠の少年。ビーズアクセ作りが好き。

  <穂村弘>・・・マジシャンのような歌人。あだ名はほむほむ。

  <TALTAT>・・・「I'll be back」なスーパーラピッドリ−スウィートバイシクル。コードネームは”隼”

  <A子と想湖>・・・血気さかんな伯母とその恋人。別れてはまたよりを戻し、を繰り返す。

  <尾美としのり>・・・俳優。解析不明な色気をもつ。天パ?






2002年12月09日(月) 都電待つプラットホームでアン・ドゥ・トロワ

 


そと、まっしろ!!!
    



 朝、おきて窓あけたらそんな風になってたもんだからコーフンしちゃって。
 
 吐く息も今年はじめての白い息です。
 
 ココアシガレット唇にあてたら、喫煙ごっこでもできそうな白い息。
 
 口を閉じてても白い息がもれてるのは鼻からでているからなのかなぁ。
 
 気をつけないと。









2002年12月05日(木) 「メシ喰うな!」カレン・カーペンター著

 






 
  海蛇の東西線と交差する雷の銀座線まなまな  (加藤治郎)

 

 バイト帰りに地下鉄で隣にすわったおっちゃんがなんか時刻表みたいのみてて、
 何気なくチラ見したらその中の 『白馬線』 て文字が目に飛び込んできてクラクラした。
 ああ、地下鉄の外は銀河系?
 白馬よ吾を連れてゆけ輝ける乳白のシチュー王国へ



 去年の春ころ、友達の紹介で工事中のディズニーシーでペンキ塗りのバイトしてた時、
 朝が早くて行くまでが嫌で嫌で。出勤中はいつも引き返して家で眠ろうか、という葛藤があった。
 新宿から東京駅にでて、そこから京葉線に乗り換えなんだけど、
 東京駅はたくさんの路線が交錯してて、その中に
   『東海道本線 6:46 熱海』
 なんていう素敵な誘惑を投げかける電光掲示板みると
 「乗っちゃおうかー」って友達がゆってた。
 新婚旅行は熱海の古城へ。



  洪水だあ、とはしゃいでいたのは私です むろんヨーグルトになっちまいましたが    (加藤治郎)




 カスピ海ヨーグルトをメリーベルがもらってきてしばらく常備されてたけど、
 あれってなんかキモチ悪い。妙に弾力があって。
 牛乳にちょっとだけカスピの種入れて一晩おいておくと、パックごとヨーグルトになってて。
 増殖してて。 ぞ〜〜〜っとした。
 「ふ、ふ、ふ、ふえてる〜〜〜〜」て。
 なんか不快さを感じます。カスピ海ヨ−グルトに。
 「キラーヨ−グルト」て映画つくったらこわいんじゃないかな。
 ノンフィクションで。サイエンスフィクションで。配給はアルバトロスで。


 








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