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エンピツユニオン



読んでね。
『影のオンブリア』
(パトリシア・A・マキリップ)


冒頭の抜粋(英語)
レビューリンク

2004年05月31日(月)
5月のまとめ

●アマゾンから到着 その他2冊¥1750
『雨柳堂夢咄 其ノ十』(波津彬子)
『中国の鳥』(波津彬子)
波津彬子の新刊コミックス2冊。

●5月のまとめ
≫買った本 
洋書  3冊  ¥ 748 (+ギフト券¥3676分)
和書  2冊  ¥1,610
その他   ¥2,200  *その他=雑誌、マンガ 
--------------------------
計   8冊   ¥4,558

≫読んだ本
洋書 7冊   1,534 p
和書 2冊   1,104 p
--------------------------
計  9冊   2,638 p
 *5月に読んだ本のリストはこちら



2004年05月30日(日)
未来少女アリス(ジェフ・ヌーン)

●読了:Automated Alice(Jeff Noon)
 ≫未来少女アリス(ジェフ・ヌーン)のPB
英国のSF作家ジェフ・ヌーンが描く3作目のアリス、"未来の国のアリス"。
アリスはマンチェスター、Didsburyにある大叔母さんの家へ遊びに来ています。マンチェスターは雨ばかり降るところで、アリスは自分によく似た人形のCeliaを抱きしめながらソファに沈み込んで、外を眺めたり、ロンドン動物園の動物たちのジグソーパズルをして暇をつぶします。が、ジグソーパズルはピースがいくつか欠けているようで、いくらやっても完成しません。
部屋の鳥籠から逃げたオウムのホイッパーウィル(Whippoorwill)を追って、大時計の扉を開けて中に飛び込んだアリスは、そのまま落下してどんどん下へ、下へ、下へ・・・。
「ドスン!」と落ちたアリスがやってきたところは、1998年の未来。そこは動物と人間が合わさったような奇妙な生き物たちでいっぱいの不思議な世界。等身大になった「双子」のCeliaと連れだって、アリスはオウムのホイッパーウィルを追いかけます。なくしたジグソーパズルのピースを探している途中で、ジグソーパズル連続殺人事件(Jigsaw Muder)に巻き込まれるアリス。アリスが午後2時の書取りの時間に間に合うように過去へ帰るには、一体どうすれば?


う〜ん? かなり趣味に走った話だと思った。原作からのパロディよりも、著者の趣味と思しき部分がとにかく強烈。シロアリやヘビが画面をところ狭しとうじゃうじゃ動き回り、ネコ娘や蜘蛛少年がバラバラ死体になって発見されたのを、犬のおまわりさんが取り調べ、アリスは死体と一緒に発見されたジグソーパズルの持ち主だというだけで容疑者にされてしまうという・・・なんとも奇妙で奇怪な未来世界。この辺りの好みが分かれそうではあるけど、アリスのパロディとしては原作を上手く真似ていたり、言葉遊びでぐるぐるするところなど、なかなか上手くておもしろいと思った。アリスが現実のアリスの本名(アリス・リデル)を名乗る場面があったり、アンチェスター(マンチェスターの裏世界の一つ。死人が行く世界)でアリスが年老いたミスター・ドジソン(ルイス・キャロル)と再会するシーンがあったり、細かい楽しみもいっぱい。この本は日本語にするのは難しいと思うけど、翻訳版の面白さは多分に「訳の出来」にかかってくるだろうな、と。

●買った本 和書1冊¥1260
『東京 : にっぽんの旅』¥1200
ガイドブック、昭文社「にっぽんの旅」の東京版。名所旧跡とかが載ってる観光客目線のガイドブックが1冊欲しくて、新発売で目に付いた本を買ってみた。フルカラーで読み物としても面白そうだったのと、巻頭の江戸古地図がいいなと思って。



2004年05月29日(土)
DWJ著作リスト更新 / Hatching Magic(Ann Downer)

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ著作リストを更新
Conrad's Fate(クレストマンシーの新作長編、2005/03/07発売)
『時の町の伝説』("A Tale of Time City"の翻訳、徳間書店より6/20発売)
Unexpected Magic: Collected Stories(短編集、発売済)

・・・の3件。『時の町の伝説』は徳間書店の「子どもの本だより」に新刊予告があったので紹介。例によってネタバレが激しいので、後半は反転するようにしてみました。

●買った本@紀伊国屋書店 洋書1冊¥748
Hatching Magic(Ann Downer)¥715
児童書ファンタジーの新刊本。これもジャケ買いというのかなぁ・・・前、ハードカバーしか出てなかった時に表紙が気に入って、調べたら面白そうだったから・・・ペーパーバックに落ちたら買うつもりでチェックしてた本。
この表紙はOmar Rayyanという人の絵らしい。≫【公式サイト】 Unicorn's Secretシリーズ(Kathleen Duey)なんかの表紙も同じ人だね。この表紙は・・・卵のカラを破って、何か鳥みたいなものが出てくるところ? タイトルが"Hatching Magic"(「孵化の魔法」か「魔法が孵る」?)だしねー。面白いと良いな。
*Omar Rayyanでアマゾン洋書検索

●図書館
『マリーとデーヴァたち : 朝露のキラメキ、金木犀のかほり』(H.T. Forest)
『アニモーフ1 エイリアンの侵略』(K・A・アップルゲイト)



2004年05月28日(金)
The Homeward Bounders(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ)@2/14章

●読書中:The Homeward Bounders(Diana Wynne Jones) / US版@2/14章
久しぶりにダイアナ・ウィン・ジョーンズの未訳本を読みはじめてみる。これは『図説ファンタジー百科事典』では『故郷へ向かう人々』というタイトルで紹介されている本で(参考)、主人公の生きる現実世界=誰かのゲームの世界だった、という話みたい。う〜ん、いいね。最初っからつかみバッチリ! 
Chapter One
Have you heard of the Flying Dutchman? No? Nor of the Wandering Jew? Well, it doesn't matter. I'll tell you about them in the right place; and about Helen and Joris, Adam and Konstam, and Vanessa, the sister Adam wanted to sell as a slave. They were all Homeward Bounders like me. And I'll tell about Them too, who made us that way. ≫つづきを読む

「さまよえるオランダ人」って聞いたことある? ない? それじゃあ「さすらいのユダヤ人」は? ああ、まぁ別にいいんだ。そのことはまたいつか相応しい時に話すことにしよう。それからヘレンとジョリス、アダムとコンスタムと、アダムが奴隷として売りたがっていた姉妹のヴァネッサについて。彼らはみんな、僕と同じように『故郷へ向かう人々』なんだ。僕たちをそういう風にさせた「彼ら」のことも話すよ。
見てわかるように、なんとこの本は一人称だ! 珍しーっ! 主人公の少年はジェーミー・ハミルトン、13歳(と、2ページ目で自己紹介している)。ゲームの世界に入るというテーマはHexwoodでも出てきたけど、The Homeward Boundersでは主人公にとっての現実世界がイコール、高次の存在であるらしい「彼ら(They)」がプレイするゲームの世界だった、という設定みたい。
ある日、ちょっとしたキッカケがあって、ふとした事からジェーミーは「彼ら」によって、不要になった駒として世界からはじき出されてしまう。こんな感じで。
「不確定要因は要らぬ。お前はゲーム(Play)から追放された。境界(The Bounds)へ行くのは自由だが、他の世界のゲームに侵入することは許されない。もしも自分の家へ帰ることができれば、通常の方法で再びゲームに参加するのはかまわない」
怖っ!



2004年05月27日(木)
未来少女アリス(ジェフ・ヌーン)@4/12章

スパイダーウィック家の謎(情報元:Leonさんcall_me_ged
Spiderwick Chronicles】の翻訳が出る! 装丁はぜひとも原書のままにしてほしいなぁ。まったく違う絵とかで出したら恨んでやる! 出版社サイトで「立ち読み」ができます。原書の「立ち読み」はこちら。 

●読書中:Automated Alice(Jeff Noon)@4/12章
 ≫未来少女アリス(ジェフ・ヌーン)のPB
4章を読み終わったところ。ナンセンスで言葉遊びでぐるぐるするところがアリスっぽくて好き。
つか、昨日風呂の中で読んでてようやく気がついたけど、この表紙ってオウムの下半身(?)か!? わはははは!早く気がつけ私! なんだこりゃと思ってたけど、なるほどねー。確かに描写通りだ。この話ではアリスは白ウサギじゃなくて、オウムのホイッパーウィル(Whippoorwill)を追いかけて行って冒険をするわけだから・・・・「ホイッパーウィル! 待ってよ、ホイッパーウィルったらー!」って感じで。
この話でアリスが飛び込んだ「未来」の世界は、年号は一応「1998年」ということなんだけど、なんだか変な世界。何か「災い」が襲ったせいで、知性化した動物だか、動物と同化した人間だか、奇妙な生き物たちばかりになった世界だった。アリスは「女の子だ! 本物の女の子を見たのは久しぶりだ」と言われる。動物はいいんだけど、シロアリがいっぱいでてきて、そのゴソゴソゴソゴソ動き回るのはできればやめて欲しい。(ひー^^;)
3章までは何も問題なくバッチリ分かって面白かったんだけど、4章だけよくわからなかった・・・。4章は"Adventures in a Garden Shed(庭の小屋での冒険)" 翻訳を見てみたいな。



2004年05月26日(水)
The Sky So Big and Black(ジョン・バーンズ)読了

●読了:The Sky So Big and Black(John Barnes)
なかなかおもしろかった。後半、火星上で大事件が起きてから後は難しくてよく分からなかった〜。たとえば「記憶を消す」って簡単に言う(やる)けど、魔法でパッと消すみたいで何だかファンタジックだなァとか思ってしまったんだが・・・この感想って的外れ? 
私が『軌道通信』が好きなのは、<さまよえるオランダ船>という世界がリアルに細かく描かれていて、そこに住む少女メルの語る「常識」がユニークで面白いからなのだけど、このThe Sky So Big and Blackでも同じことを思った。環境の厳しい火星上で移動生活をして暮らす少女テリ・メルとその父の日常生活が驚きに満ちていて、子供と大人の関係や奇妙な風俗習慣・・・どこか懐かしい感じもする不思議な世界でのドラマと冒険を、テリ・メルを通してのぞいたような感じ。
ストーリーはちょうど中間あたりで"Gather(集会)"の様子を細かく描いた後で、散り散りになった火星上の人々を試練が襲う。終わりの100ページほどはテリ・メルを中心にした少年少女たちのサバイバルになってしまってビックリ! しかも簡単にぽろぽろと人が死ぬしー!うわぁん!
時間軸も語り手もバラバラの場面がポンポン挿入されるので、(この辺は日本語なら気にならないんだろうけど)全体的に文章が読みにくかった。いまいち書いてあることを飲み込みきれなかった感じだけど、キチンと読めばもっと読みごたえがあったんだろうなぁ。




2004年05月25日(火)
The Sky So Big and Black(ジョン・バーンズ)@137/315p

●読書中:The Sky So Big and Black(John Barnes)@137/315p
うわっ、また違った! テリ・メルは「『軌道通信』のメルの兄トムの孫」じゃなくて、メルの弟の孫だった! つまり『軌道通信』の話の後に火星上で生まれた年の離れた弟がいて、それがテリ・メルの祖父ということ? 「(テリ・メルの祖父は)<さまよえるオランダ船>に乗った歳の離れた兄姉たちとは、生涯一度も会ったことがなかった」そうだから・・・。
うぅむ、一時はどうなることかと思ったけど、100ページを過ぎたあたりから話に乗ってきたみたい。テリ・メルは父のTelemachusと2人の父子家庭というわけで・・・"ecospecter"の生活も不思議でいっぱいでなかなか興味深い。アメリカの西部開拓時代の人々ように、家族単位で移動生活をしながら、おりたたみ式のテント"tajj"で暮らしているらしい。「彼ら(テリ・メルとその父)は一緒に風呂に入るんだ。"tajj"で暮らす人はみんなそうなんだよ」とはペリーの言葉。どわ〜! なるほど、どうりで。父娘で話の途中で「体をお湯に沈めた」とか書いてあって(あれれ?)って思ったんだよね・・・。う〜む。
それで時々"Gather(集会)"があって、そこで友人や親戚や仕事仲間、未来のパートナーを探したりする。全体の数が多くないので、親戚や友人たち=未来の仕事仲間やパートナーであることも多く、古くからの付き合いを大切にすることがとても大事。
この"Gather(集会)"は・・・・ええと、ロマ(ジプシー)の人たちにそういう習慣があると聞いたことがあるけど、それプラス、博覧会みたいなイメージかな。パビリオンや出店などが沢山あって、物や情報を交換するにぎやかなお祭り。その"Gather"の時期が近づいて、テリ・メルと父は会場となる土地へ向かう。テリ・メルはそこで久しぶりにペリーに会う予定(電話はいつもしているけど、合うのは久しぶり)。面白くなってきたね。



2004年05月24日(月)
未来少女アリス(ジェフ・ヌーン)@2/12章

●読書中:Automated Alice(Jeff Noon)@2/12章
 ≫未来少女アリス(ジェフ・ヌーン)(近日発売)のPB。
翻訳が出る(出た?)そうなので、慌てて読み始めてみる。
お〜、これはおもしろそう! まだ読み始めたばっかりだけど、ちゃんとした本みたいでよかったー(笑) 「ルイス・キャロルが書いた3作目の『アリス』が見つかった!」というような設定で書いているアリスのパロディ本、らしい。アリスコレクションの一環で買ってはみたものの、実はずっと怪しんでいたので。(^^; 文章のいい回しや話の展開が本家のアリスを真似てて、今のところは「がんばってるなぁ」という感じだけど・・・話の展開が面白ければ、唐突でナンセンスなところも気楽に楽しめそうでホッとした。
話はマンチェスターにある大叔母さんの家へ遊びにきているアリスが、「もうっ、眠たくなっちゃう。だってなんにもすることがないんですもの!」という場面から始まる。部屋にあった鳥カゴから逃げ出したオウムを追って、大きな古時計の扉を開けて中に飛び込んだアリスは、そのまま落下して下へ、下へ、下へ・・・。「ドスン!」と落ちてアリスがやってきたそこは1998年、20世紀末の世界だった?!
ジェフ・ヌーンはマンチェスター出身の英国のSF作家だそう。なんで突然マンチェスターなのかなと思ったら、作者の出身地だったのね! 納得。この人の本はどうやら他でも話の舞台としてマンチェスターが出てくるらしい。

The Sky So Big and Black(ジョン・バーンズ)は・・・まぁぼちぼち(^^;今月中には読み終わりたい・・・。



2004年05月23日(日)
パディントンとテレビ(マイケル・ボンド)読了

●読了:Paddington at Large(Michael Bond)
 ≫感想はこちら
感想はまだ書きかけ。4話目の"Paddington Hits the Jackpot"でクイズ番組に出たパディントンがクイズに答える場面が最高だったので、その辺をもう少し追記したいな。
しかし、このシリーズはいいなァ。読んでてホッとするわ。さすがに5冊目になると、もう最初の頃のようなインパクトは感じないけど、黄金のワンパターンの良さというか・・・トラブルメーカーなパディントン、型にはまらない独特のリズムを持つパディントンがいいのよね〜。パディントンの言動に他の人が「そんなことありえない(常識はずれだ)」と文句を言ったとき、パディントンが決まって言う答えが大好き。「だって、クマはそうなんです」だって。ぷくくくっ



2004年05月22日(土)
図書館

●図書館
『月ノ石』(トンマーゾ・ランドルフィ)
『不思議を売る男』(ジェラルディン・マコーリアン)
『フューチャー・イズ・ワイルド』(ドゥーガル・ディクソン)(2回目)
『妖怪図巻』(京極夏彦・文, 多田克己・編/解説)(継続)
Bartimaeus Trilogy: The Amulet of Samarkand(Jonathan Stroud)(継続)



2004年05月21日(金)
ライオンボーイ : 消えた両親の謎(ジズー・コーダー)読了

●読了:『ライオンボーイ : 消えた両親の謎』(ジズー・コーダー)
原題:Lionboy(Zizou Corder)
Amazon.co.jp
近未来のロンドン。地球は「帝国」の支配を受けていた。ガソリンなどの資源は尽き、車に乗れるのは特権階級の人々だけだ。ある日、チャーリーの両親が忽然と消えた。彼にも敵の魔の手が忍び寄る。ネコたちの情報を頼りに、チャーリーの両親を探す冒険が始まった。
チャーリーは、ネコ語が話せる男の子。両親は誘拐されたと近所のネコに聞かされた。これには近所の不良少年ラフィが関わっているらしい。チャーリーは両親を探し始める。執拗に追うラフィ。川を進むサーカス団の船に乗り込んだチャーリーは、そこでライオンたちに出あう。ライオンはアフリカの平原に戻りたがっていた…。・・・(後略)・・・
 ≫感想はこちら
*出版社公式サイト



2004年05月20日(木)
時の町の伝説(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ) / The Sky So Big and Black(ジョン・バーンズ)@74/315p

▲近刊:時の町の伝説(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ)
A Tale of Time Cityの翻訳が出るそうな。(情報元:銀の椅子掲示板) 表紙は原書のもの。
内容&レビューはこちら】*Excerpt
うわぁ、出るんだ、A Tale of Time Cityが! これはクレストマンシー以外で一番好きな本なので、翻訳を見るのがとっても楽しみ。ストーリーもおもしろいけど、話の中に出てくる映像がとっても不思議でキレイなところがいいのよ〜! また読みたくなってしまった。6月20日発売だそうだから、それまでに再読しようかな。
『ヘックスウッド』はまた発売延期されたそうで・・・。これから小学館は信用しないことにしよ。「きちんとしたものを出したいから」ということだと信じてはいるけど、こんなに何度も発売延期するくらいなら最初から「発売日未定」にしておけばいいのに。
*『ヘックスウッド』原書(UK版)はこちら≫Hexwood(Collins社)表紙が気に入ってます。
*5/22追記:曙さんが『ヘックスウッド』のUS版PBを、登場人物&粗筋をまとめながら読んでおられる模様。な〜るほど、そういう話なのか! 私も再挑戦しようかしら。このように込み入った話なので翻訳者も苦労してるんだろう、というのは分かるけど・・・分かるんだけどね。

●読書中:The Sky So Big and Black(John Barnes)@74/315p
あら? また違った! 冒頭で独白してるのは「テリの友人」じゃなくて、「テリの恋人」だったらしい? わはは! 名前はペリー君(Perry)といって、テリより2歳半?年上の18歳。冒頭のシーン、浴びるように飲みながら誰かのことを考えるなんて、たしかにただの友達にしちゃ様子が変だと思ったのよね。(^^;・・・また間違ってるかもしれないけど。
ええと・・・整理すると、テリとペリーは恋人同士。15歳と18歳だけど、この未来世界は早熟で14,5歳で「成人」と認められる社会なので何も問題はなく、2人とも近々結婚するつもりでいる。ところがテリの父親Telemachusが、いくつかの理由から「まだ早い」「もう少し待て」とそれに反対している模様。
テリの父親の職業は"ecospecter"と言って、火星の環境を変えてテラフォーミングするのを助ける仕事、でいいのかな? テリもペリーと結婚して2人で同じ仕事をして生きていくつもりだったけれど、テリの父に言わせると「これからはそれだけでは生きていけないから、もう少し学校で勉強して、他の技能を身につけなさい」ということらしい。父親と相対するテリと、飲んだくれたり拗ねたり忙しいペリー君、2人の一人称が交互に入れ替わりながら、舞台背景を説明しつつ話が進んでいる・・・(と私は理解してるんだけど、違ったらどうしよう^^;)。

それから、テリのフルネームはTerpsichore Murrayじゃなくて、"Terpsichore Melpomene Murray"だった。愛称も本当は"テリ・メル"。「"Melpomene"はパパのお気に入りのおばと同じ名前」だそうだから、つまりテリは『軌道通信』のメルの兄トムの孫になるわけか。メルはもうおばあちゃんか、まだ生きてるのかなぁ。



2004年05月19日(水)
The Sky So Big and Black(ジョン・バーンズ)@57/315p

●読書中:The Sky So Big and Black(John Barnes)@57/315p
あ、違った! 冒頭で「少なくとも私は自分を科学者だって言うつもりはない」とか「私は芸術家で警察官だ」とか、「友だちのテリって子が」うんたらかんたらと独白してるのは、Terpsichore Murrayじゃなくてその友人(?)だったみたい。つまりテリ=Terpsichore Murrayね。やっぱり呼び名は冒頭を取ってテリか。
で、次の章からそのままテリの一人称に入る。テリが考えてることと、他の人の言葉と回想が全部ごっちゃに出てくるので、どこが現在か分かりにくいなぁ。そもそも冒頭のテリの友人(?)の独白の時点からみれば、ここは全部過去の話なのでしょ? まぁ『軌道通信』もこんな感じだったし、話を追うのに問題はないけどねー。

▲トリビアの泉
今日のMFTは、「将棋には804個の駒を使うものがある」≫大局将棋
こ、これは合戦?!



2004年05月18日(火)
The Sky So Big and Black(ジョン・バーンズ)@27/315p

●読書中:The Sky So Big and Black(John Barnes)@27/315p
ジョン・バーンズの未訳SFを読み始める。ジョン・バーンズはアメリカのSF作家。翻訳は『軌道通信』『大暴風(上下巻)』の2作が早川SF文庫から出ている。早川書房とその関係者の中にファンが居るのか、SFマガジンに時折、未翻訳本のレビューが乗ったりする。
ジョン・バーンズは『軌道通信』があまりにも面白かったので、その印象が強すぎてついどんどんPBを買ってしまうのだけど、私『大暴風』の方はエログロが気色悪くてダメだったんだよねー。ああいうのは嫌だなーと思ったら、内容が分からない洋書に挑戦する勇気がなかなか出なくて今に至る。
"The Sky So Big and Black"の主人公はテレプシコーラ・マレイ(Terpsichore Murray)という火星で育った女の子。この子が『軌道通信』のメルポメネー・マレイ(Melpomene Murray)の血縁者だって聞いて読む気になったのだけど、まだそこまで出てこないなぁ。でも、始まりは『軌道通信』と似ててなかなかいい感じ。同じように主人公の独白&状況説明から始まるのだ。

ちなみに、調べてみて始めて知ったけど"Terpsichore"と"Melpomene"はどちらもギリシャ神話の「ミューズ(Muse)」芸術をつかさどる9人の女神たちの名前なのだって。"Terpsichore"は歌と踊りを象徴する女神。「テルプシコラー」「テルプシコラ」とも書かれるようだけど、マンガの『テレプシコーラ』と同じものだね。
"Melpomene"は悲劇を司る女神だそうだ。ギリシャ悲劇? そうかぁ、それでメルには文章を書く才能があったのか! って今ごろ気がつくヤツ。
あとCalliope(叙事詩)、Clio(歴史)、Euterpe(抒情詩)、Thalia(喜劇)、Erato(叙情・恋愛詩)、Polyhymnia(賛歌)、Urania(天文)で合計9人。そしてMuseum(美術館)はギリシャ語で「ミューズの神々の神殿」、Music(音楽)は「ミューズの神々の技」という意味だそうな。
「へ〜」って言った?言った?



2004年05月17日(月)
パディントンとテレビ(マイケル・ボンド)@1/7章

●読書中:Paddington at Large(Michael Bond)@1/7章
くまのパディントンシリーズ】5冊目の本を読み始める。アマゾンでは旧版の書影になっているけど、こちらが最近出た新版の表紙。翻訳は『パディントンとテレビ』。翻訳のタイトルは4章"Paddington Hits the Jackpot"の、パディントンがテレビに出てしまう話?から取っている模様。
まずは風呂の中で1章を読了。1章20ページ前後なので長さが適当なのだな・・・。(*´∇`*) 本書では久しぶりにブラウン家の隣人、カリー氏にからむらしくて、1話目の"Paddington Breaks the Peace"はパディントンがカリー氏の「お手伝い」をする話だった。芝刈りをしてくれだの、庭の木の枝を落としてくれだの・・・そんな大仕事をパディントン一人に任せる(押し付ける)なんて、カリー氏もなんと命知らずな!(ぷぷぷ

<目次>
1, Paddington Breaks the Peace
2, Mr Gruber's Outing
3, Going on at Number Thirty-Two
4, Paddington Hits the Jackpot
5, A Sticky Time
6, Trouble in the Bargain Basement
7, Paddington and the Christmas Pantomime



2004年05月16日(日)
購入本2冊

●アマゾンから到着 洋書2冊¥3,676(ギフト券)
Tithe: A Modern Faerie Tale(Holly Black)¥803
Spiderwick Chronicles】の作者、Holly Blackの長編ファンタジー。Spiderwick ChroniclesはイラストレーターのTony Diterlizziとの共著らしいが、これは単独の著作というわけ。やっぱり妖精が出てくる話みたいで、タム・リン レファレンスライブラリーで見つけたのが買ったきっかけ。≫こちらで冒頭が読めます

Ingathering: The Complete People Stories of Zenna Henderson(Zenna Henderson)¥2873
ゼナ・ヘンダースンのピープルシリーズ完全収録版。内容は『果しなき旅路』『血は異ならず』、それに未収録作品(未翻訳)がいくつか、という構成。
『果しなき旅路』は読了済み(レビューはこちら)で、『血は異ならず』が入手困難で手に入らないので、えーい!と思って買ってしまった。



2004年05月15日(土)
Only You Can Save Mankind(テリー・プラチェット)読了

●読了:Only You Can Save Mankind(Terry Pratchett)
 ≫感想はこちら
おもしろかった。短くて軽い本だからディスクワールドもののように大作ではないのだけど、この肩の力が抜けたような感じが気楽に楽しめていいねー。作者自身も楽しんで書いたんじゃないかなぁ。シリーズの続編も読む気満々だけど、2巻のJohnny and the Deadはハロウィンの話だそうだから、しばらく放置して10月に読むかも。



2004年05月14日(金)
メモ(Julius Meinlのコーヒー)

▲メモ:Julius Meinlからコーヒーが到着
King Hadhramaut Blend $10.50
Jubilee Blend $8.90
President $7.90
Wiener Melange Blend $7.90
Vienna Coffee House Blend $7.00
Johann Strauss Blend $9.20
Vienna Mild Blend $7.00
Zumtobel Mild $7.80
Gold Select Caf・de Colombia $7.50
Arabia Blend $6.80×2=$13.60 ≪一番のお気に入りアラビア・ブレンド。
Caf・LatinoTransFair $9.50
Julius Meinl Chocolate Powder $3.30×2=$6.60
送料 $16.73
------------------------
合計 $136.08

ジュリアス・マイネル(ユリウス・マインル Julius Meinl)はオーストリア、ウィーンにあるグルメ食料品店。そこのコーヒーが超!美味しいので、1年に1度くらいまとめて取り寄せている。うちでは紅茶はフォートナム&メイソンハロッズの14番ブレンド、コーヒーはユリウス、という位の定番。500gで800〜1000円程度だから、まとめて買えば送料を入れても日本のその辺の店で買うより安くておすすめ。今回は500g入りのground coffee(挽いたコーヒー)を12パックとココアの粉を2箱、合計136.08ドル(15,000円位)。
しかし、こうやって自宅で嗜好品に凝ってると、他所でいただくコーヒー・紅茶がちーとも美味しく感じないというのが、いいのか悪いのか。(^^; 



2004年05月13日(木)
Only You Can Save Mankind(テリー・プラチェット)@3/12章

●読書中:Only You Can Save Mankind(Terry Pratchett)@3/12章
テリー・プラチェットのディスクワールドシリーズ外の本、ジョニー・マックスウェルシリーズの1巻を読みはじめる。私が読んでいるのはこちらだけど、入手困難になってしまったので他の版にリンク。
あ、なんか面白そう! 読みにくかったThe Stones Are Hatchingの直後のせいもあるかもしれないけど、分かりやすくてすっと話が入ってくる! PCで動作する3D映像の、敵のエイリアンの宇宙船を打ち落とすシューティングゲーム・・・スペース・インベーダーの豪華版みたいなやつ?がテーマ。PC画面の前で遊んでいる男の子が、ゲームの中の世界に入り込んでいく話みたい。

主人公の少年ジョニー(ジョン)・マックスウェルは12歳。ゲームオタクの級友Wobblerに借りたシューティングゲーム"Only You Can Save Mankind"(人類を救えるのは君だけだ)をプレイしている最中、レベル10まで行った所で、突然エイリアンたちからのメッセージがスクリーン上に現れる。
"We wish to talk."(話がしたい)
"We surrender! PLEASE!"(降伏する!お願いだ!)
"Do not shoot!"(撃たないでくれ!)
"We want to go home."(私たちは自分の星に帰りたいんだ)

なんだって? エイリアンが話しかけてくる? こんな展開は本には書いてないぞ!


ちょっとSF、ちょっとファンタジー、未知との遭遇? ゲームがテーマだけど、そちらに特化した延々とゲームをする話というわけじゃなくて・・・バランス良く現実世界のこと、ゲームの世界のことが描かれるので読みやすい。現実世界ではWobblerを始めとする主人公ジョニーの友人たち、学校での話、宿題、両親の離婚問題・・・。そしてジョニーは夜、夢をみる形でゲームの中の世界に入り込んでしまう。そこでゲームキャラであるはずのエイリアンたちにも、実はそれぞれ個性があるらしいことなども分かってくる。ただの夢なのか、それとも・・・?
この軽さとバランス感覚の良さがすごく良い。さすがプラチェット、描き方が上手だわ。シリーズの2作目と3作目も買っちゃおうかな。

■ジョニー・マックスウェル シリーズ
1、Only You Can Save Mankind
2、Johnny and the Dead / 『ゴースト・パラダイス』講談社文庫
3、Johnny and the Bomb
 *2、3作目はカーネギー賞候補作になっています。



2004年05月12日(水)
The Stones Are Hatching(ジェラルディン・マコーリアン)読了

●読了:The Stones Are Hatching(Geraldine McCaughrean)
一応読み終わったけど、内容が難しくて最初から最後までサッパリ分からなかった。正直言って全然楽しくなかった。けど、この場合「面白くなかった」「つまらなかった」と言ってしまうのは違うだろ、というのは分かる(^^; 今回の私の状態って、例えて言えば日本の妖怪や歴史的文化の知識がない外国の人が、突然『豆腐小僧』(京極夏彦)とか『陰陽師』(夢枕獏)を読んだみたいなものなのかも。面白さが分からない。次々出てくる妖精(妖怪)たち、怪異や冒険の数々のエピソードが一体何なのか、どういう意味でここにあるのか、何かの暗喩やパロディなのか・・・そういうことがわからない。
しかも、妖精や伝説の生き物たちが出てくるだけじゃなくて、ストーリーもずっと同じ調子だから・・・。例えば中間あたりで、森の中で井戸を見つけた主人公たちが、森で拾った沢山のどんぐりを井戸に投げ入れて同じだけの銀(お金)を手に入れる、というエピソードがある。これもきっと何かの伝承か昔話からだろうなとは想像がつくけど、少なくともグリム童話の有名な話とかではないよね・・・。
まぁ、少なくともこれだけ濃ゆい話を書ける作家というのには興味があるので、よく調べて、そのうち他の本にも兆戦してみようかと思う。それから最後に、タイトルの意味について。"The Stones Are Hatching"とは、ドラゴン(Worm)が眠りから覚める時、その前兆としてドラゴンの周りにある石が卵のように孵化して、小妖怪や小さな化物たちが生まれる、というところから来ているらしい。

▲妖精辞典
今、「妖精辞典」を物色中。和書は森山さんに薦めてもらったあたりを中心に狙うとして、問題は洋書。多すぎてどれがいいのか分からない〜。3000円以下くらいの、比較的新しい本で、妖精や伝承の生き物について調べる「辞典」として使える洋書。できればアルファベット順に並んでるもの。イラストはあるに越したことはないけど、なくても可。・・・やっぱり実物を見なきゃ分からないか。近いうちに大書店めぐりでもしてみようかな。

トリビアの泉
今日のMFT(マイ・フェイヴァリット・トリビア)は「子連れ狼」の3番の・・・≫歌詞



2004年05月11日(火)
The Stones Are Hatching(ジェラルディン・マコーリアン)@10/18章

●読書中:The Stones Are Hatching(Geraldine McCaughrean)@10/18章
半分を超えたところ。相変わらずスコットランドを中心に、ヨーロッパの伝説の生き物や妖精の知識がないとサッパリ分からない話が継続中。
先日は4章の始めの方の色んな生き物たちの名前だけが沢山出てきた個所からの抜書きしただけだったのだけど、あれ以降、実際にストーリーの中に登場してきて、Phelim君(主人公)を邪魔したり、殺そうとしたり、助けたりしている。
色々出てきたけど・・・例えば9章の章タイトルは"The Merrows' Catch"だ。"merrow"は森山樹さんによると人魚のこと!
*merrow:アイルランド伝承の人魚です。女性は非常に美しいのですが、男性は醜い姿をしているとされます。地上にでるときは帽子を被りますが、その帽子を取られると海に戻れなくなると言われています。
9章では、Phelim君が川で雄のMerrowと遭遇するのだけど・・・その姿が!
「Phelimは尾びれのあるマーマン(雄の人魚)を想像していたが、彼らの姿は想像とはまったく違っていた。Merrowたちは服を着て、足には水かきのついたブーツをはき、長い下あご、ぺしゃんこの鼻と耳たぶのない耳をして、水面近くでニヤニヤ笑いながらPhelimを待ち構えていた。」(88ページより)

と、こんな感じ。「merrow=人魚、雄が醜い姿をしている」と知らなければ、"何じゃこりゃ"としか思わなくても無理はないと思う。
とにかくずーっとこんな調子で、次から次へと色々出てきて、Phelimが危機に見舞われ続けるのが(今のところの)この本の内容。



2004年05月10日(月)
パディントン フランスへ 読了

●読了:Paddington Goes Abroad(Michael Bond)
 ≫感想はこちら
おもしろかった〜。今までの3冊もそうだったけど、パディントンの本は大体2話目を越えた辺りから止まらなくなって終わりまで一気読み、というパターンが多いみたいだ。このPaddington Goes Abroadは、全体が「フランスで休暇をすごす」というテーマに貫かれてまとまっているから、他の本よりも読みごたえがあった。
あ、このシリーズを始めて読む場合は、先に最初の1巻【A Bear Called Paddington】さえ読んでおけば、後はどの本から読んでも大丈夫。最初の本をはずせないのは、くまのパディントンがブラウン家で暮らすようになったいきさつや、「パディントン」の名前の由来、ブラウン一家の紹介などがあるからなんだけど。



2004年05月09日(日)
The Stones Are Hatching(ジェラルディン・マコーリアン)@4/18章

●読書中:The Stones Are Hatching(Geraldine McCaughrean)@4/18章
う〜ん、困った。これは困った、イングランドやスコットランドの民話、伝説、昔話、そこに出てくるらしい生き物たち?が続々と登場。"boobrie" "Sweeney" "bugganes" "dracs" "barguest" "Picktree Brag" "ushtey" "Corn Wives" "nuckelavee" "Merrow" って、それ一体なんの呪文ですかって感じ。(^^;
どうしよう、ちっともわからん。boaとtritonとかコボルドとか、なんとなく分かるのもあるけど、あとは何が何やら・・・。英語は難しくないからストーリーを追うことは出来てるけど、私には面白さが分かってないみたい・・・。こういうのって本当困る。正直、これだけ数が多いといちいち調べていられないし、だいたい調べても辞書に載ってなかったりするんだ! 

*Boobrie : <スコットランドの伝説>ブーブリー 湖に住む巨大な水鳥;全身は黒い羽でおおわれ、首は60cm、くちばしは43cmぐらいとされる。
*Sweeney :
*barguest : イングランドの伝説に登場する化物。しばしばおおいぬの姿で現れ、凶事・死を予言するという
*Picktree Brag : ゴブリンの名前?

(2004.4.12追記 森山樹さんからの情報)
*domovoi:スラヴ民話に出てくる家の妖精。ニュアンス的にはホブゴブリンとかブラウニー…っていうよりも座敷童に近いでしょうか。基本的に人間に好意的で親切らしいです。
*worm:翼を持たないドラゴン。スコットランドや北部イングランドで使われていたドラゴンの古名です。概ね地龍と訳されます。
*nuckelavee:スコットランド、オークニー諸島の海の魔物です。半人半馬で皮膚のない血管が剥き出しの姿をしています。性は邪悪で、毒をまきちらし、災厄をもたらすと言われています。
*merrow:アイルランド伝承の人魚です。女性は非常に美しいのですが、男性は醜い姿をしているとされます。地上にでるときは帽子を被りますが、その帽子を取られると海に戻れなくなると言われています。
*ushtey:おそらく正式にはCabyll Ushteyじゃないかと思います。マン島伝承の水棲馬です。凶暴で人間を襲うことさえあると言われています。地域によってはケルピー、アハ・イシュケと呼ばれることもあります。



2004年05月08日(土)
パディントン フランスへ@1/7章

●読書中:Paddington Goes Abroad(Michael Bond)@1/7章
翻訳≫『パディントンフランスへ : パディントンの本 4』
くまのパディントンシリーズ】4冊目の本。このシリーズは1話が20〜30ページ程度の連作短編集になっていて、気楽に読めるのが良いね。タイトル通り、この本ではロンドン在住のブラウンさん一家が、揃ってフランスへ行く話が、準備のところから順を追って描かれるらしい。
1話目の"Paddington Prepares"を読了。冒頭はパディントンが自分の部屋に地図を盛大に広げて、フランスへ行く計画を練っているシーンから始まる。ブラウン氏(お父さん)が「この夏の休暇はフランスへ行こう」と言うのを聞いて、海外で休暇を過ごすのは生まれて始めてのパディントンは大喜び。そして、どうやらこの旅行はパディントンが旅行の計画をすることになったらしい。なんと勇気ある決断だ!(^^;

<目次>
1, Paddington Prepares
2, A Visit to the Bank
3, Trouble At the Airport
4, Paddington Saves the Day
5, Paddington and the 'Pardon'
6, A Spot of Fishing
7, Paddington Takes to the Road



2004年05月07日(金)
The Stones Are Hatching(ジェラルディン・マコーリアン)@2/18章

●読書中:The Stones Are Hatching(Geraldine McCaughrean)@2/18章
ジェラルディン・マコーリアンの未翻訳本を読み始める。カンタベリーのクライストチャーチ・カレッジ卒の英国の女性作家。日本では1989年ガーディアン賞受賞作のA pack of lies『不思議を売る男』というタイトルで翻訳されている。で、このThe Stones Are Hatchingという本も、実はデイヴィット・ワイアットさんの表紙つながりで知って買ったのだ。
本文の前にこんな文章が。「この本に出てくる生物、脅威、伝説、魔法はすべて、ごく最近までヨーロッパキリスト教社会に生きる一般の人々に、真実として受け入れられていたものである」・・・なるほど。ここでカンタベリーのクライストチャーチ・カレッジ卒、というのを思い出して妙に納得。さて、内容は・・・冒頭からなんだか変な話。

姉と二人暮しの少年Phelim君(11才)は「幽霊ねこ」を飼っている。姿を見たことはないけれど、毎晩皿に牛乳を入れておくと、翌朝には必ずなくなっている・・・。最初こそ不気味に思っておびえたPhelim君だが、いつのまにか「幽霊ねこ」に牛乳をやることが、机を拭いたり、ブラシを洗ったり、ストーブを掃除するのと同じような、寝る前の習慣になっていった。姉が出かけて一人で留守番をしていたある日のこと。Phelim君の前に"Domovoy"(ドモヴォイ 妖怪精霊?)と名乗るモノが現れ、"You are the one. You must go. You must stop the Worm waking. You must save us."と宣言するなり、「役目を果たすまで帰ってくるな!」とばかりにPhelim君は家から放り出されてしまう。

・・・なんじゃこりゃ(^^; Domovoyは家か土地に憑く聖霊か何かなのかな? "The Worm"とは、Phelim君の国の地下に眠るという巨大な怪物?らしい。地上の人間の戦争や悪い行いに刺激されて、眠りから目覚めるとか。
*Geraldine McCaughreanで洋書検索



2004年05月06日(木)
剣の輪舞(エレン・カシュナー)読了

●読了:Swordspoint(Ellen Kushner)
翻訳≫『剣の輪舞』ハヤカワ文庫FT
冒頭を読んでみる(Chapter 1)
西洋風時代劇、権力闘争が主なテーマの剣豪の話だった。和ものに例えると池波正太郎・司馬遼太郎・藤沢周平あたりのイメージが近いような。なかなか面白かったけど、私が求めていたものではなかったって感じ。「著者の覚え書き」によると、この話の舞台である架空の町は色々な場所のイメージが混ざっているそう。シェイクスピアのロンドン、ジョージェット・ヘイヤーのパリ、デイモン・ラニアンが描いたニューヨーク。そして、作者エレン・カシュナーが当時住んでいたニューヨークのコロンビア大学近くの安アパート、犯罪者と芸術家と移民者と学者がみんな隣り合わせで暮らしていた活気にあふれた、混沌とした町がモデルになっているそう。
主に描かれるのはその町の貴族たちの権力闘争。誰が市長(?)になりたがっているとか、誰が誰の味方で敵だとか、誰が誰の愛人で、昔の愛人は誰だとか、そんな話が延々と続く。その合間に、下町のスラム街に住む剣士リチャードと、その愛人アレクの生活の様子が、町の風俗と絡めてチラリチラリと描かれる。リチャードたちは徐々に貴族たちの権力闘争に巻き込まれていく。この連綿と描かれる権力闘争のあたりをどう思うかは、完全に好き嫌いの問題だろうな。

良かったのは、町の風俗がわりと詳しく描かれてリアルなところと、リチャードとアレクの生活の様子や2人のやり取り。私としてはさらにもう少しアレクとリチャードを詳しく描いて欲しかったけど(ちなみにLeonさんレビューの"特定の方面"という言い回しに、腹がよじれるほど爆笑してしまったのは秘密です)。
それから、文章の描写が細かくて色彩豊かなところが良かった。たぶん作者の頭の中にはフルカラーの確固としたイメージがあって、それを文字にそのまま流し込んだような文章だと思った。

なお、このPBには表題作"Swordspoint"(剣の輪舞)以外に、3つの短編が収録されている。1話目の"The Swordsman Whose Name Was Not Death"はリヴァーサイドを舞台にした「小さな話その1」、リチャードが少年になりすました女性剣士と対決する話。アレクの家族の話が少し出てくる。2話目の"Red-Cloak"も、同じく「小さな話その2」。やはりリチャードが謎の男と剣で対決する話だ。3つめの話"The Death of the Duke"は、よくわからなかったんだけど、変わり者の公爵の死にまつわる話? 3つともザッと読み流しただけなので、全然間違ってるかも。
*ジョージェット・ヘイヤー : Georgette Heyer,1902?-1974 英国人、歴史小説・ロマンス小説の作家
*デイモン・ラニアン : Damon Runyon,1880-1946 米国人。新聞記者をするかたわら、ニューヨーク、マンハッタンを舞台にした小説を描いた。

●買った
ダ・ヴィンチ6月号 ¥450



2004年05月05日(水)

◎5月3日〜5日 京都旅行のため留守にします。
久しぶりの京都は、以前にも増して賑やかになっていたような。1日目はトロッコ列車と保津川下りを満喫。スプラッシュマウンテンなんてメじゃないって感じ(当たり前) 
2日目は雨の中、金閣寺と竜安寺へ。竜安寺の石庭は全世界的に人気があることが発覚(私が行った中では竜安寺が一番"万国旗"だった)。修学旅行で行ったときは分からなくて何とも思わなかったけど、確かにあの不思議な庭はなにか禅問答でもしているような気持ちになるな・・・。あの鄙びた土壁。じっと眺めてたら砂利が波打って見えて驚いてしまった。それから四条通の錦市場などでお買い物。
3日目は天気が良かったので東山辺りをうろうろ。清水寺から三年坂、二年坂、八坂神社、祇園でお買い物。バスに乗って銀閣寺へ。同志社大と北白川にも・・・なるほど、けっこう離れてるのね。火村先生が車で出勤するわけだわ。



2004年05月02日(日)
エラゴン 遺志を継ぐ者 : ドラゴンライダー (1)(クリストファー・パオリーニ)読了

●読了:『エラゴン 遺志を継ぐ者 : ドラゴンライダー (1)』(クリストファー・パオリーニ)
昨日の続きの感想。なかなかおもしろかった。全体的に、すごく男の子の本だなぁ・・・という印象。冒頭ではただの貧乏な田舎の少年だったエラゴンが、ドラゴンライダーとして成長していく英雄譚。残虐な王が治める王国の端カーヴァーホールに住む貧乏な家の少年エラゴンが、家に食べ物がなくて自分で山に分け入って狩りをしている最中に偶然ドラゴンの卵を見つけたことから、エルフ、ドワーフをも巻き込んだ大陸規模の戦いの台風の目になっていく話。
本当、男の子の話だよなぁ。面白かったけど、鍛えられて段々強くなっていくエラゴンは確かに頼もしいけど、でも冒頭の純朴な田舎の少年エラゴンも可愛かったんだけど・・・(笑)イエイエ、ゴホンゴホン。シリーズものの1作目なので、2作目も(出版されたら図書館で借りて)読んでみよう。これからのエラゴンの旅の幸運を祈って。
翻訳はサフィラ(=ドラゴンの名前)とエラゴンの言葉遣いが気になった。サフィラの言葉がデスマス調で、エラゴンが普通の喋り言葉なので、なんだか主従関係っぽいのが・・・。原文を読んでないのでわからないけど、もっと対等な口調で訳した方が私のイメージには合っていたかも。私的にはサフィラはエラゴンの「お姉さん」というか「姐さん」っぽいイメージなのよね。特に後半の彼女はエラゴンを導く役割なのだし、それにサフィラって実はかなり我侭で女王様でお転婆な性格してない? 好きだなぁ、こういうキャラ。
まぁ、このあたりはドラゴンは人間が従えるもの? みたいな、西洋風な考え方と関係があるのかもしれない。ドラゴンがハッキリと「動物」として描かれていて、神秘性が漂っていないのが、非常に西洋人の書いたドラゴンらしいし。もしこれが日本人や中国人が描いた話だったら、同じストーリーでも龍のキャラクターや人間との関係がまったく違っていただろう。
さて次は、これまた入手済みの『ライオンボーイ : 消えた両親の謎』(ジズー・コーダー)だぞ、っと。

●買った本@ブックオフ 和書1冊¥350
『おちゃっぴい : 江戸前浮世気質』(宇江佐真理)
 以前、図書館で借りて読んだら面白かったので買ってみた。≫感想はこちら

▲BSハイビジョン日曜シネマ ロード・オブ・ザ・リング 特別編
見ました! SEEがBSでテレビ放映されると聞いてチェックしてたもの。SEEは始めて見た。もう感動〜。あちこちエピソードが加わってて・・・なるほどねぇ。



2004年05月01日(土)
エラゴン 遺志を継ぐ者 : ドラゴンライダー (1)(クリストファー・パオリーニ)

●読書中:『エラゴン 遺志を継ぐ者 : ドラゴンライダー (1)』(クリストファー・パオリーニ)
原書:Eragon: Inheritance, Book I (Christopher Paolini)
Book Description
少年とドラゴンが繰り広げる冒険の世界――。森でぴかぴかの青い石を見つけたエラゴンは、貧しい農家の子どもにとって、たいそうな拾い物だと思った。おそらく、家族がこの冬をしのげるだけの肉が買えるだろう。ところが、石からドラゴンが孵(かえ)ると、エラゴンは、帝国と同じくらい長い歴史を持つ遺産を偶然発見したことに気づく。エラゴンの平凡な生活は一夜にして壊れ、彼は、運命と魔法、権力という新しい冒険の世界に押しこまれる。そして、古い剣と、道案内をしてくれる老いた語り部の助言だけをたよりに、エラゴンと生まれたばかりのドラゴンは、途方もない邪心を持った王が支配する帝国の、危険で野蛮な領域に足を踏み入れなくてはならなくなる。エラゴンは、伝説のドラゴンライダーのマントを手に入れることができるのか? 帝国の運命は、彼の手にゆだねられるのだった…。


今、半分道中。感想は読み終わったら改めて書くけど、とりあえず第一印象。
この本はエラゴン少年がガンダルフみたいなじっさまとドラゴンと一緒に旅をする話だった。なかなか面白いかな。でもこれ、原書で読まなくて良かった・・・。こんな暗い話、英語で何日もかけて延々と読んでたら気がめいって、「嫌ーっ!」「面白くないーっ!」とか叫んでたと思う(^^; やっぱり本にはふさわしい読書スピードがある。話の舞台として描かれる国の山や谷や草原など大自然がリアルなのは、作者がモンタナ州の大自然の中で育って今もそこで暮らしている、というところから来ているらしい。村や町が出てきても、ごく短い間通りすぎるだけ。ドラゴンが卵から生まれる場面は面白かった。宝石を拾ったと思ったら、突然固い石が割れて、中から小さなドラゴンが・・・! 事前知識ナシで読んだから、ここではビックリしてしまった。
でも私的には、この本が「ハリポタを越えるファンタジー」かどうかは疑問。だって、あれってNYタイムズベストセラーでハリポタを抜いたってのが根拠なんでしょ? ただ順位を抜いたってだけならレモニー・スニケットの『不幸シリーズ』だって何度も抜いてるじゃない。