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| 2012年02月29日(水) | 月 |
街角に
残る雪
同じ白さで
中天にいる
三日月
かすんだ暈
| 2012年02月28日(火) | 一日 |
だるい
ひだり腕を
連れてゆく
道は
人にあふれて
いるけれど
どこにも
音を感じない
まるく
周ってゆく
いちにち
| 2012年02月27日(月) | 水銀灯 |
水銀灯の光に
深くなる闇夜
風も冷たくなる
| 2012年02月26日(日) | 歳 |
死んでゆく 一日を
どうやって 迎えようか
そんな歳に
なったと、思う
| 2012年02月24日(金) | 午後 |
ふんわり
暖かくて
眠っていたい
歩道の
色とりどりの
敷石をたどってゆく
雲のなかを
歩くみたいに
揺らぐ
| 2012年02月23日(木) | 春に近づく雨 |
さらさらと
葉ずれのような
音を聞く
外は
白くけむっている
山なみも
遠くにかすんでいる
| 2012年02月22日(水) | 雨の予感 |
暗がりが
少し 濃くなって
灯りも
沈んでゆく
| 2012年02月21日(火) | 朝に |
風がゆるむ
それでも
まだ灰色の
街角
| 2012年02月20日(月) | 穏やかな一日 |
穏やかな一日には
なすがままに
させておこう
考えても
どこにもゆかない
そんなことは
| 2012年02月19日(日) | 怖い |
原因がわからないことは
ほんとうに怖い
怖いとおもいながら
でも
どこかであきらめている
| 2012年02月18日(土) | ミモザ |
まだ 小さな娘は
ミモザの木の下で
笑っていた
外国では
春を迎えるのに
ミモザを
投げてくれる
みんな
遠い昔のようだけれど
わたしも
ミモザが欲しかった
| 2012年02月16日(木) | 異国 |
その名にさえ
懐かしいとおもう
そこには
もう いない
その異国
| 2012年02月15日(水) | 暮らし |
かすかな
声を聞いている
夜更け
知らない
たくさんの
暮らし
そのなかの
ただの
ひとつ
| 2012年02月14日(火) | 毎日 |
知っていた人たちは
今 なにをしているだろう
毎日は
過ぎて行くばかり
| 2012年02月13日(月) | インフルエンザ |
金曜日早退した同僚はインフルエンザだったと判明。
今日もお休み。熱が下がってから３日は会社にでてはいけないと医者に言われたとのこと。
隣に居たから、うつっていないかちょっと心配。多分大丈夫だと思うけれど。
小雨が降り始めたみたいな夜。
| 2012年02月12日(日) | 台所 |
台所は いい
ちゃんとした
時間が流れる
なにを どう茹でればいいのか
なにを どう炒めればいいのか
ちゃんと時間がある
そのなかで
過ごしていると
自分も
ちゃんとしているような気になる
| 2012年02月11日(土) | 洗い物 |
洗い物をしているあいだ
考えている
考えていない
堂々巡り
どこかに行って
どこにも行かない
| 2012年02月09日(木) | 繋がる糸 |
手繰っても
いつか
切れてしまっていて
あるいは
いつか
切ってしまっていて
そうして
また
繋がってゆく
| 2012年02月08日(水) | 静か |
街灯に
光る
もう
雪になりそうな
音のような
静か
| 2012年02月07日(火) | 昼休み |
ガラス窓が白い
昼休みの
ひとり
| 2012年02月06日(月) | 霧雨 |
風景が 霞む
湿った風が
夜を渡ってゆく
| 2012年02月05日(日) | 一日 |
普通の
一日
ただの
一日だけれど
このまま
終わってしまってしまいたい
| 2012年02月02日(木) | 月 |
半分の 月
欠けた半分に
木枯らし
| 2012年02月01日(水) | 朝 |
波のように
聞こえるのは
風の音
寄せては
返す
まどろみのなか
