恋文
DiaryINDEXpastwill


2011年07月31日(日) 窓の外

鳥が
窓の外を横切って行った

ブラインドの隙間の
途切れ途切れ


2011年07月30日(土) 夏の日

セミが鳴き始める

じわりと汗ばむ


2011年07月29日(金)

静かな
音に満ちて

雨になる


2011年07月28日(木) せみ

木もない
こんな高いところ

ベランダの
フェンスで
せみは動かない

何を見ている
その眼


2011年07月27日(水) 眠れない夜に

眠れない夜に
思い出を
数えあげる

その同じ時に
戻り

夢に
見るだろうか


2011年07月26日(火) 木槿

木槿の花が
ぽろぽろ
落ちる
木の下

真昼の
夢を見る


2011年07月25日(月)

話し声も
車の音も
いらない

夜の街のなか


2011年07月24日(日) 風に

カーテンが
風に
ふくらむような

小さな
日常の
不確かさ


2011年07月23日(土) 午後

風の通る部屋で
寝そべっている午後

なんにも
考えない


2011年07月21日(木) 風の音

風が運んでくる

音だけを
聞いている

また
眠くなる


2011年07月20日(水) 槿

大きな枝振りの
槿に出逢った

雨のなか
傘の陰から

異国の町で
出逢った
槿も 
この槿も

なにもかわらない



2011年07月19日(火)

山並みは
灰色に
煙っている

街の
音を聞く

風と入り混じって


2011年07月18日(月) 今日も

曇り空のした
風のなか

間違いもなく
過ぎてゆく
きょうの一日


2011年07月17日(日) 聞く

そこにも

いくつもの
会話の輪

ふと
窓の外を
見やる

夏の光と風


2011年07月16日(土) 帰宅

夕日の照り返しが
窓を光らせる

ビルの間を
バスは
のろのろ走る

家まで
もう少し


2011年07月15日(金)

ふんわり茂った
木がゆらゆら

遠くの山も面
いっしょに
揺れる

眠くなる
昼下がり


2011年07月14日(木)

ちゃんと
緑になるよね

ベランダの
手すりに這ってゆく

みんな
緑になりたかった


2011年07月13日(水) 毎日

また 今度ね

約束だけ

まだ残っている

その町にも
毎日がある


2011年07月12日(火)

親密になれない
暑さ

懐かしい


2011年07月11日(月)

影に沿って歩く

光を透かして
茂った木々を
見上げる

熱気になか


2011年07月10日(日) 夏の夕暮れ

誰もいない
夢の中を
歩いている

夏の夕暮れ

光が焼ける


2011年07月09日(土) 夏日

オシロイバナの
咲く軒先

日が照り返す
夕方


2011年07月08日(金)

風が
通り過ぎる

緑は
揺れて

光が
散らばっている


2011年07月07日(木)

群青色の山
それから空

風の音が
とてもすごくて

わたしも
連れていってね


2011年07月05日(火) 慣れること

慣れること

知らないうちに
きっと


2011年07月04日(月) こんぺいとう

こんぺいとうを
ころがす

痛くない
とげ
ほろほろ
くずれる


2011年07月03日(日) 夏日

熱気を閉じ込めて
かすむ山並み

日差しの
舗道に
歩み出る


2011年07月02日(土) 風から風へ

風を伝って

どこかに
行きたい夜


2011年07月01日(金) 江ノ電

思いもかけず
乗り込んでくる

大勢の
学生たち

海の照り返しよりも
眩しい


かや |MAILHomePage

My追加