恋文
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2009年05月31日(日)

花のかおり
緑のかおりのなか

風も
しずかに
流れる


2009年05月30日(土)

わたしだけで
いいかなぁ


2009年05月29日(金) 海へ

遠い
海を おもう

空や 川が

海の 匂いを
連れてくる


2009年05月28日(木)

いまにも
降りだしそうな
雲ゆき

景色も
空の色のように
見える

わたしも
おなじ色になる


2009年05月27日(水) もう 夜

子供達の
遊ぶ声が
聞こえなくなり

まだ明るい
ひかりのなか
誰もいない


2009年05月26日(火) 雨上がり

ひそめていた息を
吹き返すように

草木の
かおりがする


2009年05月25日(月) 隔たる

隔てているもは
自分自身だろうか

黙り込んだまま
外を見る

熱気をはらんで
ただ 明るい


2009年05月24日(日) わたし

わたしのなかの
いっこに
自分でいる

どこにも
ゆけない
まんなかは

ただ
さびしいだけの
ひとり


2009年05月23日(土) 全てであること

緑に 満ちて
光に 満ちて

鳥の 囀りに
風が 渡り

そうして
影にも 満ちて

では どこに
欠けることが
あろうか


2009年05月22日(金) 雨の粒

夜のあいだに
通りすぎた 嵐が 
窓に
残していった

朝のひかりに
光っている


2009年05月21日(木) 暮らし

降り注ぐ
日差しも
翳ってゆく
空も

ひとしく
今日のなかにある


2009年05月20日(水) 忘れないということ

海よりも
時のほうが
隔ててしまうのだ と
いうだろうか

逢いたいひとには

海が
隔ててしまうのに

時は
忘れないあいだ
止まっている


2009年05月19日(火) 一日

眠りと 
目覚め

一日が
終わり

知らない明日へ
また近づく


2009年05月18日(月) 夜へと

熾火の色の
雲が浮かんでいる

もうすぐ
冷めてしまう

ほんの
ひととき


2009年05月17日(日) 初めから

あまり
変わらなかった

想い出は
そのまま

初めから
やり直せそうな
気がする


2009年05月16日(土) どこか

鳥の声を聞いて
風の音を聞いて

見えるものは
花や草や木や

そんな中に
ずっと いたい


2009年05月15日(金) いちにち

行方は
定まらないとしても

過ぎてゆく

始まりのために
終わる その
いちにち



2009年05月14日(木) 真夜中

怖くなった
とたんに

たちまち
みんな
こわいものになる

鏡の自分に
目を合わさずに
通りすぎる


2009年05月13日(水) 記憶

雨が 連れてくる
いくつもの記憶

空のいろのように
けむっている


2009年05月12日(火) 夕焼け

雨の音が
聞こえなくなり

ひかりの
消えてゆく
空に

うっすらと
ばら色の雲


2009年05月11日(月) ぼんやり

わからないことのなかで
あれやこれや
考えている

なんにも
でてこない

ぼんやりする


2009年05月10日(日) 道のり

うろうろ
歩んでゆく
道のりは

まっすぐではなく
ぬかるみ
木は倒れ

むこうに 見える
丘は 
ずっと前から
じっとしている


2009年05月09日(土) また、雨になる

草も木も
生き物の
匂いがする

雨が また
近づいてくる


2009年05月08日(金)

足は ゆっくり
進む

気持ちだけ
ずっと 先にいってしまうから

もつれてしまうのね


2009年05月07日(木)

あれやこれや
悩んでいるあいだ

前を向いているのだろう

いずれ 知らない
その向こうは

ずっと 向こうにある

うずくまっても また
立ち上がれるなら

目は まだ まっすぐ
前をみていよう


2009年05月06日(水) 鳥たち

こんな
とおい ひろい
ところ

生きているよね
鳥たち

風は まっすぐ
突き当たってくる

波は ざんざん
荒れている

ひらひら
ふわふわ

飛んでいるね
浮かんでいるね


2009年05月03日(日) 木陰

木陰は 
みどり
風が
きらきら
光をちらす
いっしょに
木のかおり
草のかおり





2009年05月02日(土)

鳥たちは
木陰に潜んでいるだろう

風が散らしてゆく
花びら

舗道で
まるく踊る




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