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2006年01月31日(火) いま

どんなことが
あったかな

思い出している
けど

あなたが いま
ここに いることより
ほかに

なにもないね


2006年01月30日(月) 遠ざかったり 近づいたり

長い間 逢っていなかった
そのことも

なにもなかったように
まだ 出会える

いまも こんなに
遠いのに なおも

あなたを かたわらに
ふれるように 

おもう


2006年01月29日(日) 歩いている

歩いている
雪みちは
ざくざくと
くずれる

もうすぐ 
きえてしまいそうな
あおい空のした

森の木々は ただ
黒いのだった

むこうの丘は
まっしろだった

むこうの丘の
もっと 遠くを
見ながら
歩いている


2006年01月28日(土) 眠る

あなたが
眠っている

眠っている
あなたを
見ている

わたしも
眠ってしまおう


2006年01月27日(金) うた

おなじ うたを
聴いていよう

あなたを
かたわらに
感じるように


2006年01月26日(木)

まだ明けない空に
とつぜん生まれたように
雪は舞い降りてくる

あなたの街で
降った雪を
あなたは見ていただろう

同じ雪を
見るように
くらい空を仰ぐ


2006年01月25日(水) ことば

わたしたちは
わたしたちの
ことばの
なかにいる

あなたが
ことばを
だせるように

わたしも
ことばの
なかにいる



2006年01月24日(火) 接吻

こうやって
抱きあって
溶けあって
いるのに

あぁ 
ざわざわと
なんて 
人は通るのか

わたしたち
ふたりだけに
なっているのに


2006年01月23日(月) 悲しい夢

まだ明けやらない
くらい
ベッドの上だった

くるん と
自分を抱いていたかった

いつか
汗ばんでいて

手脚が
冷たくなっている


2006年01月22日(日) 夢だとしても

きっと
もう 夢から
覚めないだろう

たどりつけない
そこに
歩いていると
しても

もどらない


2006年01月21日(土) とおい

ひとつ
また ひとつ

そのときを
とどめて 
いたのに

おもうたびに
ここに
あるものは

とても
とおいのだ


2006年01月20日(金) ゆびさき

うなじに
髪をまとめる
そのとき
おもいだす

あなたの
髪にふれた
ゆびさき


2006年01月19日(木) 思いわずらう

思いわずらわない
なんていうことは
永遠にないだろう

雨にぬれた
道を歩きながら
寒さに
すくんでいる


2006年01月18日(水) まどろみ

あなたが 
まどろむ姿を
おもう

寄り添って
おなじ夢を
みようか


2006年01月17日(火) まだ冬に

雨になって
すこし
寒さがゆるんだ

あなたの 街は
どんなだろう

窓から
なにが
見えるかしら


2006年01月16日(月)

毎朝 まっしろになる
夕方にも
まだ しろい

そのまま
毎日 まっしろで

いつか
雪のように
なってしまった


2006年01月15日(日) おかえりなさい

おかえりなさい と
言えて
よかった

ずっと
ここに いてね


2006年01月14日(土)

流れて
きたから

うけとっている


2006年01月13日(金) 夜更け

あなたが
もう いないような
気がした

どこも まっくらで

とおくの
音を
さぐっていた


2006年01月12日(木) つないでいる

つないだ
手は

まだ
つながっていると

風が
吹いていた
その街を

まだ 見えるように
みている


2006年01月11日(水) かおり

あのときの
あなたの かおりを
いま わたしも
まとう

まだ
あなたと
いっしょに
いるように


2006年01月10日(火)

いまも
聴いている
あなたの
声は

わたしが
持って来てしまったのね


2006年01月09日(月) 伝える

いま 思ったら
そのまま
伝わったら
いいのにね

あの 柱の陰で
いまも
抱き合って
いたかった


2006年01月08日(日) かたち

あなたの
かたちに
なりたい

あなたが
おもうこと
おなじように

あなたの
しるしは
あるのに

まだ
とおいよ


2006年01月07日(土) しれない

もう 一日
あなたに 逢うことに
していたら
よかったのかも
しれない

そのとき
違った時間が
動いていたかも
しれない

もどすことのできない
そのことを
思うたびに

わたしの
ちいさな迷いを
後悔する


2006年01月06日(金) 待っている

待っていると
ずっと遠い
その日

もう
来ないような
気がして

でも
待っている


2006年01月05日(木) 予感だったのに

そのときに
見失った

それが
予兆だったのだと

どうして
気づかなかったのだろう

とても とても
遠いところの
あなたを

いま
おもいやるばかり


2006年01月04日(水) 代わり身

あなたは それを
わたしの代わりに大切にしてね
と 言ったのだった

金色の小さなペンダントは
いつも
わたしの胸にある

それは でも
あなたの代わりではなくて

今の あなたに
思いを馳せるために
ある


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