恋文
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2003年01月30日(木) 毎日

毎日が流れるようにすぎる
ずっと昔も、ほんの少し前のように思えるほど
早いんだ

きっと、また振り返って
こんなに早く過ぎてしまったと
思い起こすのだろう


2003年01月29日(水) もう一度

きっと、あんまり変わらないのかもしれない
今だって会うこともないし
会話は毎日のようにしているけど
あなたに触れることはない

だから、いいんだ
距離は、わたしたちにとっては意味がない
どこにいても
わたしたち、つながってる

もう一回は
抱きしめて欲しいけど


2003年01月28日(火) そのまま

言葉にすると
文字にすると
するりと抜けていってしまう

あぁ、言いたかったことは
こんなことではなかったのに

そのとき、あきらめ
あとで、おののく

言葉でも、文字でもなく
気持ちがそのまま伝わったらいいのに


2003年01月27日(月) 雨雲

窓から見る街
白く煙っている

窓に滑る雨粒に
揺れる街

ずっと遠いところで
あなたも雨を見るだろう

この雨雲は切れ目もなく
繋がっているだろうか


2003年01月26日(日) 普通のこと

あなたが好きなこと
あなたに好きと言われること
普通のこと
わたしたちの間で

でも、怯えてしまうよ
普通の空間で
普通の人たちの間で

わたしたちは普通じゃないのかしら

わたしは、わたしよね
あなたは、あなたね

なんて普通なこと


2003年01月25日(土)

あなたのまえで
女でいる

もう、もっと
女になってしまった

いきをする

むねの
こどうも

みんな
わたしを
女だと
いう


2003年01月23日(木)

思いがけず雪を見る
オフィスの窓を通して
煙ったように雪が降っている

あのときも雪だった
いつのまにか積もっていたんだ

今日は積もらないだろう

記憶のなかでだけは
まだ、降り続いている


2003年01月22日(水) 雪玉

雪玉がころころと落ち始める
だんだんと大きくなって
どんどんと転がる
もう止まらない
戻れない

小さな雪の玉を
転がしたのは
わたしだ


2003年01月21日(火) 変わる

見慣れた町も変わっていく
今までのものは
新しいものになっていく

わたしの風景も変わる

わたしがいないであろうこの場所が
どんなに変わっていくのだろう

そうして
わたし自身も
 


2003年01月20日(月) 一年

あなたに出会い
あなたと触れ合い

まるで生き急ぐように
過ぎた一年

なぜなら
終らせないといけなかったから

数年間を
生きてきたような気がするよ

きっと
お別れだと思う

でも
ずっと
あなたの
わたしで
いたい



2003年01月19日(日)

朝は
湿った土のような匂いがした
雨の予感のような

階段を降りて
アンテナを伸ばして
ダイヤルする

あなたの声を聞いて
また
一日の約束が終わった


2003年01月18日(土) どっち?

少しだけ
いつもより女っぽく装ってみる

なんだか
自分を見失いそうだから

どっちが自分なんだろう


2003年01月17日(金) 歩いてみたけど

ひょっとしたら電話があるかもしれないと
歩いてみた
いつもの道を
携帯を握り締めて

駅で電車が来るまで
待っていた


2003年01月16日(木) 雪景色

薄明かりの中で
雪に覆われていた
道や
田畑や
森や

親しいような気持ちで見ている

ながい長い
車のテールランプがつながる
雪の中を連なる

それも、懐かしいような気持ちで見ている

わたしがいたかもしれない
そこに
きっと

あなたもいたかもしれない
一緒に


2003年01月13日(月) 思い出したら

ずいぶん前に額にキスをしてもらってから
もう、ずっと触れられていない

思い出したくないかもしれない

思い出したら
あまりにも確かな感触で
よみがえるだろう

そんなの
やだ


2003年01月12日(日) わたしたち

あなたの匂い
あなたの感触
あなたの、あなたであること

わたしの匂い
わたしの感触
わたしが、わたしであること

あなたと、わたしが
触れあうこと

あなたと、わたしが
あなたでもなく
わたしでもなく
ただ
ひとつのわたしたちであるとき


2003年01月11日(土) 女らしく

風が髪を通り過ぎて
わたしは
今のわたしを
あなたに見せられないのが悲しい

あのときよりもずっと
わたしは女らしくなったよ
きっと

もう一度、会いたいよ


2003年01月10日(金) 誰もしらない

こんなに沢山の人の群れの中で
わたしのことなんて
誰もしらない

わたしもこの沢山のひとたちのことを
誰もしらない

だからこんな人ごみの中で
わたしは一人になれる


2003年01月09日(木) 質量保存の法則

あなたとわたしの関係という質量が
少し変化するだろう
その時になにができるのだろうか

悲しみでなければいい
それはとても大きなエネルギーだから
きっと質量そのものが
みんな悲しみになってしまうだろう

だから
とても小さな希望で
あなたとわたしを繋ぎとめておきたい


2003年01月08日(水) この道

寒い朝
霜柱を横目に
自然と足が速くなる

もうあと何度この道をたどるのか
なんだか景色が違って見える

きっと、夢にみたりするのかしら


2003年01月07日(火) その日

その日に向って
なにもかもが進んでいくように
わたしは準備をしている

いつまでも
その日を空白にしておくわけにはいかないので
今日
わたしはその日を決めた
ここを去る日を


2003年01月06日(月)

時は過ぎる
みんな進む

凍った道を歩く
かじかんだ手で握る携帯電話から
あなたの声を聞くことも
もうなくなるのだろう

まだ残った
いくばくかの時間は
几帳面に過ぎてゆく

感傷的になることはない
また別の時が
きっと流れ始めるだろう

その時には
あなたの声も
また、響くだろうから


2003年01月05日(日)

久しぶりの声。
少しは長く話せたのかしら。
もうすぐ、聞けなくなる。

きっと、
わたしのなかに響きつづけるだろう。

このいまの場所や、
あの、いく時かの情景の中で。


2003年01月04日(土) この場所

あのとき
この場所にいた
同じ景色を通り過ぎる

思い出だけがここにあって
あなたは、いない
あの時と同じように灰色の空の下で

でも、暖かい思い出なのよ



2003年01月01日(水) 新しい朝

こんなにも静かな朝
あなたを感じていよう
音もなく
風もなく

ただ
あなたを聴こう
わたしの心のなかに

窓の外では
みんなが動き始める

わたしは
ただ
あなたを聴く


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