夜のつぶやき


初日 最新 目次 MAIL かたすみで


夜のつぶやき
カンナ
MAIL
かたすみで

My追加

2005年04月30日(土)
夕日を追いかけて




沈む夕日を

追いかけて






追いかけて







空の色が変わるころ

後ろに迫る

闇を知る


















2005年04月29日(金)
小さな傘の中




小さな傘の中で

流す涙は

雨に紛れ

うつむく姿は

誰にも

気づかれない


















2005年04月28日(木)
夢を見せて




夢を見せて

その腕の中で

とっておきの

身も心も

とろけるような


夢を見せて

せめて

夢だけは見せて

今だけでも


















2005年04月27日(水)
泣くことが





泣くことが

唯一できることに

なることだってある



笑うことが

どうしたってできない

時だってある


















2005年04月26日(火)
「私」




生まれた瞬間から

死ぬ瞬間まで

そこに存在する「私」は

「私」という役の私


時には女で

時には母で

時には陽気で

時には孤独で


「私」を演じることで

私は生きていられるのかもしれない


















2005年04月25日(月)
花は花





綺麗な花じゃなくても

かわいい花じゃなくても

花は花


咲かせることができたなら

きっとそれだけでも

花は花



樹でも 雑草でも

名前の知らぬものでも

花は花

















2005年04月24日(日)
フリをしたら




見えないフリをして

気づかないフリをして

傷つかないフリをして


そんなフリを

すればするほど

本当の自分が

小さくなる



そして

あなたが遠くなる




















2005年04月23日(土)
潜水艦




冷たい海の中を

潜っていくように


閉ざされた世界に

身を沈めて 

息をすることさえ

ためらう



冷たい海の中

まるで潜水艦ね



















2005年04月22日(金)
夜を越え





夜を越え

朝を越え

時は駆けてゆく


いつの日か

この夜も

この朝も

静寂の闇に

溶けてゆく


















2005年04月21日(木)
声が聞けてよかった





声が聞けてよかった


会えないことや

離れていることや

ケンカしたことや

もろもろの寂しい気持ちも


たったそれだけで

安心できる

あなたの存在を

確信できるもの



声が聞けてよかった



















2005年04月20日(水)
砂粒のように





果てしない

時の中では

ほんの一瞬で

無数にある中の

たったひとつ


まるで砂粒のような

ありふれた出会い


終わりも

砂粒のように

どこかに散らばって

終わるのでしょうか

















2005年04月19日(火)
残していても





忘れられないのは


「わたしが」なのか


「あなたを」なのか


わからない



残していても

何もならないと

いうことだけは

わかっている

















2005年04月18日(月)
心模様





髪型を変え

ルージュの色を変え

鏡に映るのは

いつもと違う顔


見た目を変えても

心模様は

メイクのようには

変えられない














2005年04月17日(日)
涙が語る




黙ってしまうことで

言葉にする以上に

伝わることもある


黙ってしまうのは

言葉の代わりに

涙が先に語りだすから
















2005年04月16日(土)
約束より





100の約束を

交わすより

たった1つの

行動の方が

信じられるの
















2005年04月15日(金)
別れ






微笑むあなたを

見送るように

咲き競う

鮮やかな

花の色


まばゆいばかりの

初夏の日の別れ

その微笑を

記憶に残して















2005年04月14日(木)
ひとつ願っては





ひとつ願っては

夜に祈り


ひとつ祈っては

朝に願い


繰り返す望みは

いつもひとつ


あなたに 逢いたい



















2005年04月13日(水)
あの恋も その愛も





平凡そうに見えても

きっと何が違う


あの恋も その愛も


誰もが経験しても

同じものはない


あの恋も その愛も


だからこそ

とても大切なものが

詰まってる


あの恋も その愛も

















2005年04月12日(火)
確かめたくて





思いを

確かめたくて

意地悪なこと


繋がりを

確かめたくて

電話を放置


あなたを

確かめたくて



結局

無駄な抵抗になる

















2005年04月11日(月)
春の陽だまり





春の陽だまり

ぽかぽかと


春の陽だまり

新緑の中


春の陽だまり

のどかだね



春の陽だまり

太陽と空のやさしさは

誰にでも平等に






























2005年04月10日(日)
狂った音符





狂った音符が

響いてくる


リズムもメロディも

散り散りに



狂った音符は

胸のざわめき



言葉にならない

叫びを奏でる


















2005年04月09日(土)
罪深き愛





誰かを傷つけてまで

欲しい愛があるのでしょうか


そうできずに手放した愛

そうまでして手に入れたい愛



誰かの幸せを壊してまで

奪いたい愛があるのでしょうか


そうできずに諦めた幸せ

そうまでして掴みたい幸せ



どちらを選んでも

罪深き愛となる



















2005年04月08日(金)
満開の桜の下





満開の桜の下

見上げた眩しさに

目を閉じた


まだかまだかと

待ち望まれ

愛でられる その姿


満開の桜の下

その美しさに

憧れつつ 嫉妬する



















2005年04月07日(木)
命ある言葉





命のない言葉は

いくら聞いても

無意味な存在



命を吹き込んで

その言葉に

その心を


そして

私の心に

命ある言葉を















2005年04月06日(水)
夢幻泡影





夢幻泡影


はかなきこと

所詮まぼろしと

嘆きつぶやいても


悟りきれるほど

大人じゃないのよ

















2005年04月05日(火)
ため息





夜毎 夜毎

吐き出される

ため息


窒息しそうな

日々の中

ため息が

呼吸になる
















2005年04月04日(月)
届けられない手紙





メールや電話

すぐあなたに

繋がるのに


心の中で

したためた手紙

いつまでたっても

届けられない
















2005年04月03日(日)
あなただけの優しさ





男の優しさと

女の優しさは

違うものなんだよ



あなたには

あなただけの

優しさがある



私には

あなただけに向ける

優しさがある
















2005年04月02日(土)
恋した女のように




風もないのに

はらはらと

散る桜の花びら



短い命を

競うように

咲き競い散っていく



まるで

恋した女のように

















2005年04月01日(金)
後姿




背を向けた 後姿は


無口で 

おしゃべりで


ただ見てるだけしか

できない