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JIROの独断的日記
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2011年06月29日(水) 「東電管内の電力需要が震災後最大値、29日ピーク時は93%超」←「ピーク時供給量」って変動するんですよ。

◆記事:東電管内の電力需要が震災後最大値、29日ピーク時は93%超(ロイター 6月29日(水)19時4分配信)

東京電力によると、東電管内の電力需要は29日の午後2時台に4570万キロワット(速報値)まで増加し、

東日本大震災後で最大値を記録した。

最大供給力に対する電力需要の割合(使用率)は93%超に達し、

東電が「電気の供給が厳しい」目安とする「90%超─95%以下」のゾーンに入った。

気温の上昇などが要因。これまでの最大値は24日午後2時台の4380万キロワット(確報値)だった。

東電によると、使用率が90%以下は「供給に比較的余裕がある」、90%超─95%以下は「供給が厳しい」、

95%超─97%以下は「供給が大変厳しい」、97%超は「不足する可能性がある」という目安とされる。

97%超が想定される場合は、政府が電力の「需給ひっ迫警報」を発動する予定。


◆コメント:記事を鵜呑みにしないこと。

ロイターの記事は、ウソとは言わないが正確では無い。

最大供給力に対する電力需要の割合(使用率)は93%超に達し

とかいてあるが、違う。東電のサイトをよく読むと分かる。

それは、東京電力の、電力の使用状況グラフ(当社サービスエリア内)
である。

明日になるとまた、グラフが変わるから、画像として保存しておく。

このグラフを見ると分かる。




93%とは、「本日のピーク時供給量=4,900万Kw」を分母に置いている。

ところがこのグラフの下を見ると、




明日の「ピーク時供給量」は4,980万Kwではないか。今日よりも多い。

そして、明日の「予想最大電力:4,500万kW」だから、使用率は4,500÷4,980=0.9036=90.3%ではないか。

どういうことか、東電の説明がある。
ピーク時供給力とは、電力需要のピーク(最大電力)にあわせた供給力のことであり、火力、原子力等の固定的な供給力に加え、需給が逼迫した場合、素早く対応可能な揚水式発電(水力)が一定量含まれております。

ということだそうだ。

こういうことは正確に伝えて貰わないと困る。

ロイターの記事の「最大供給量」という単語は、

「東京電力がどう頑張っても、これ以上供給出来ない電力量」

を想起させるが、そうではないのである。更に、ピーク時供給力に関して東電は、
「本日のピーク時供給力」は、電力需給状況により変動する場合があります。

「変動する」と書いてあるだけで、「減少する」に限っていないのだから、

「増加する」こともあるのだろう、と考えるのが妥当である。


ここから先は、私個人の憶測だが、本当は東電は「需給が逼迫した場合」に

備えて、現在運転休止中の火力発電所も稼働可能にする準備をしているか、

或いは、既にいつでも動かせるようにしているのではないか。

しかし、最初から「まだまだ余裕がありますよ」というと、

節電意識が急激に薄れて、本当に電力需給が逼迫してしまうので、

さらなる追加的電力に関しては言及しないのであろう。


東電のこのサイトは7月1日から「でんき予報」になるが、

毎日18時頃に翌日の電力需要とピーク時供給電力予想を載せるそうだから、

特に、このピーク時供給電力が毎日どのように変化するか、を監視するべきだ。

本当は、今、最大限の発電量はどれぐらいになり得るのか、

東電は公表するべきだと思うが、震災から今までのデータ公表→訂正の

繰り返しを見る限り、「出来るだけ、本当のことは発表しない」体質のようだ。

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