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JIROの独断的日記
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2007年03月11日(日) 「米国産牛肉『月齢不問』 国際獣疫事務局、自由に貿易可能と認定」←米国が「OIEが内定した」と勝手に発表しているのだ。

◆記事:米国産牛肉:「月齢不問」 国際獣疫事務局、自由に貿易可能と認定

【ワシントン木村旬】米農務省は9日、国際獣疫事務局(OIE)が定める「牛海綿状脳症(BSE)のリスクが管理され、

月齢を問わずに自由に貿易できる牛肉」の区分に、米国産牛肉が認められることが内定したと発表した。

日本は米国産牛肉の輸入条件を生後20カ月以下に限っているが、米政府は月齢制限の撤廃を求めている。

動植物の検疫ルールを定める国際機関のOIEが認定を内定したことを根拠に、日本への月齢制限撤廃圧力を一段と強めそうだ。



OIEの科学委員会が承認した。5月のOIE総会で正式に決定する見通し。

米農務省は「米国のBSE対策の有効性を強く裏付けるもので、牛肉の貿易促進に向けた重要なステップだ」と歓迎する声明を発表した。

OIEは世界共通の基準として「生後30カ月未満の骨なし牛肉は自由に貿易できる」と定めているが、

米国が今回内定した区分は、認定を申請した国が対象となる。米国は昨年10月に申請していた。(毎日新聞 2007年3月10日 東京夕刊)


◆コメント1:OIE(国際獣疫事務局)の名称などについて。

最初に少し細かい話を。OIEについて。OIEってのはフランス語です(本部がパリにあるからでしょう)。

Office International des EpizootiesをAlta Vistaで英語に翻訳させたら、

“International office of Epizooties”

となる。

“epizooty”とは獣医学用語で「動物間流行病」だそうだ。

OIEの英語の正式名称は

“World Organization for Animal Health”である(英辞郎)。

英語版ホームページのURLは、

http://www.oie.int/eng/en_index.htm

である。


◆コメント2:こういう記事は、「誰が言っているのか」を強調しないと、ミス・リーディングだ。

たまたま、毎日新聞の記事を転載したが、他の新聞社・通信社の記事も大同小異。

結論を始めに書くが、

「OIE(国際獣疫事務局)が月齢を不問にすることを内定した」とのべているのは、OIE自体ではない。アメリカである。

日本のマスコミは、それを強調して記事を書かなければダメだ。



月齢を不問にするとOIEが決めるかどうかはOIEが発表するべき事であり、

仮に本当だとしても、アメリカが発表するべき事ではない。

アメリカはこの問題に直接的な利害を有する「当事者」だからである。



アメリカ農務省が言ったのか、毎日が取材したのか知らないが、
「5月のOIE総会で正式に決定する見通し」

って、これは、単なる「観測記事」じゃないか。

どうしてアメリカが発表する情報を、検証もせずに右から左へそのまま流すのだ?

「アメリカはこう発表したが、OIEからは現時点では何もステートメントは出ていない」

と、書くべきなのだ。


◆コメント3:OIEのプレスリリース(記者発表)を直接読みました。BSEに関するリリースは出ていません。

OIEが月齢基準を撤廃したと言っているのが嘘つきアメリカなので、

OIEは現状何か、発表したかどうか確かめるために、今年1月からのプレスリリースのページを点検した。



見ての通り、今年になってから、特にBSEに関する発表はない。

最新の発表は3月9日で、中南米の口蹄疫(foot and mouth disease)をOIEの支援の下で管理するという決定が為された、という話であり、

その前はOIEのアフリカ地区委員会が2月26日から3月1日まで、エリトリア(という国)の首都、アスマラで開催された、という、事務的な発表である。


◆結論:OIEは正式にはBSEに関して何も発表していない。OIEの基準が変わっても日本に米国産牛肉を買う義務は無い。

今一度繰り返すならば、OIEが月齢規制を撤廃することを内定した、と発表したのは、

そうなると都合が良い米国自身であって、肝心要のOIEは何ら、そのような発表をしていない。



また、一般論として、国際機関がある基準を厳しくしたときはともかく、緩和したとき(ゆるめたとき)に、

加盟国が国内法をそれに合わせる義務は無い。

特に食品の安全性に関する基準など、簡単に緩和するべきものではない。

そもそも、国際法を持ち出すまでもない。


◆日本はアメリカにとって「顧客」である。顧客が欲しがるものを売れ。

仮にOIEが月齢基準を撤廃することを決めたとしても、以前から述べているように、

日本はアメリカにとって、牛肉を買って下さる「お客さま」である。

「お客さま」が欲しがらない商品を無理に押しつけるべきではない。

そういうのを日本語では「押し売り」という。



また、日本は「押しつけられる」いわれはない。

「病気の怖れがある牛の肉など食いたくない」、と突っぱねればよろしい。

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