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JIROの独断的日記
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2006年06月01日(木) <共謀罪>与党が民主修正案に賛成2日にも委員会可決か←「考えなければ楽だ」そういうのを「オストリッチ・コンプレックス」という。

◆記事:与党が修正案丸のみ 共謀罪、一転成立も

「共謀罪」を新設する組織犯罪処罰法などの改正案をめぐり与党は1日午後の衆院法務委員会理事会で、

民主党が提出した共謀罪の適用範囲を限定する修正案を全面的に受け入れる考えを表明、2日午後の委員会採決を提案した。

民主党は採決に先立つ質疑で政府側の見解をただし「納得できる答弁」が得られれば採決に応じる方向。

同改正案は一転、今国会で成立する可能性が出てきた。 

ただ民主党の小沢一郎代表は鳩山由紀夫幹事長に「(修正案を)通しても一文の得にもならない」と慎重に対応するよう指示、

最終決着には流動的な要素が残されている。(共同通信) - 6月1日23時51分更新


◆コメント:無思考という現実逃避。オストリッチ・コンプレックス

ダチョウ(ostrich)は危険が迫ると頭だけを隠す。

もう危険から逃れられないというときに、頭だけを茂みに突っ込んで、何も視界に入らないようにする。

それによって「束の間」だけ、危険が存在しないと考えようとする。現実逃避である。



人間にも似た習性がある。ダチョウのように、頭を茂みに突っ込むわけでもないし、避ける対象は狭義の「危険」よりもずっと広い。。心理的な習性だ。

つまり、「考えたくない面倒なこと」、「よく調べると知りたくないことを知ってしまいそうな状況」を目の前にしたときに、

それらをわざと避けて、目の前の享楽に没頭し、或いは、何も考えないことにより、都合の悪い現実を忘れようとするのである。

それが、「オストリッチ・コンプレックス」である。


◆コメント:誰にでも現実逃避したいときがあるが、いつも逃避するのはどんなものか。

私も、逃避することがある。

時事問題について毎日書いているが、楽しい訳ではない。嫌なことをじっと観察しなければならないからである。

今日など、思い切り不愉快だ。共謀罪が可決するような国ならば、ブログなどもうやめようかとさえ思う。



若い頃にインターネットやブログがあったら、もっと元気だったから、嫌だとは思わず、闘志満々で、一層、過激かつ「独断的」な文章を書いていただろう

年を取って(と言っても私などよりも目上の方で元気な方も大勢おられるが)、ちょっと気力がもたなくなる。

音楽の話を書くときは私が現実逃避をしているわけである。誰にでもそれは必要なのだ。



ところが、巷に溢れるブログを拝読すると私より遙かに若くて、私よりも遙かに優れた知能を持ちながら、

どういうわけか、アクセス数を増やす事がブログの目的になっていて、そのため、失礼ながら、どうでも良い(難しくない、ウケる)ことばかり書いている人を見かける。

そんなときに、私は「これでは、万年オストリッチ・コンプレックス」ではないか、と思う。



非難するというわけではない。何を書くのも自由だ(とは言っても正直に書くと多少は非難している)。

しかし、折角それほど秀でた頭脳をもっているならば、少しは天下国家を論じてくれよと御願いしたい。

共謀罪のような悪法が可決されるかも知れないのに、無関心なのは、典型的な「オストリッチ・コンプレックス」だと思う。


◆コメント:共謀罪与党案の問題点

共謀罪の概要と問題点に関しては、先日書いたばかりなので、お読み頂きたい。

民主党の修正案も感心しない。

小沢代表はこの法案にあまり賛成でない様子だが、それなら、はっきり「修正案」など出すな、と云って欲しい。



それはさておき、絶対与党案で認められないのは、次の各点(これで全部ではない)である。

◆【合意】

「犯罪計画の合意」が「犯罪」になるという点。何をもって「合意」と解釈するのか。刑法の大原則に「罪刑法定主義」がある。

「どういう行為が犯罪なのか」が予めはっきりと定められなければならないのだ。「罪刑法定主義」の一要素として、「拡大解釈の禁止」があるが、

与党案だと、「合意」の定義がないから、いくらでも拡大解釈が可能となる。

犯罪行為の相談をしているところにたまたま居合わせて、その犯罪をとめなかったら、または、警察に密航しなかったら、貴方も捕まるのだ。

一番説得力があるのは、東京新聞に載ったある刑事の言葉。

ある刑事は、捜査現場での共謀という概念の“使い勝手の良さ”を、こう語る。「あなたが『新型テレビが欲しいな』と言ったら、聞いていた仲間たちが、どっかから盗んできてしまった。『盗んでくれよ』『盗もうか』、そんなやりとりがなくたって、実行犯だけでなく、あなたも共謀共同正犯で捜査対象にできますよ」


だから、民主党案はこの点については、「合意」ではなく「予備」(犯罪の準備)を構成要件としている。

◆【人をおとしめる手段として利用できてしまう。】

「自首減免規定」である。

計画に加わっていても、密告すると罪を減免されるということ。



これを「悪用」すれば、自分から計画を持ち込み、相手が合意した後に、自分が自首すれば罪を免れ、相手がつかまる。

陰湿な人間なら本当にやりそうで、恐ろしい。

◆【適用範囲】「国際的・組織的犯罪防止条約」が原案なのに、統治強化の手段にすり替えようとしている。

「国際的・組織的犯罪防止条約」が元なのに、どうして、
■下水道法(昭和33法79)公共下水道等の施設の損壊等による下水の排除の妨害

■競馬法 日本中央競馬会等の以外の者による競馬等 調教師等の加重収賄、

■公職選挙法(昭25法100)公職の候補者等による多数人買収及び多数人利害誘導罪
が処罰対象になるのか?最後の公職選挙法など、これを厳密に適用したらかなりの立候補者が共謀罪になる。

議員達は理解しているのだろうか?


◆参考:東京新聞が一番熱心に報じていた。

済みません。疲れて文章が書けなくなってきました。東京新聞を参考にしてください。

共謀罪、私はこう考える

共謀罪 刑事が反対する理由 などです。


2005年06月01日(水) ジャンボ機主脚部品破断 日航、全日空全機点検←なんか、危ないなあ。
2004年06月01日(火) 「「10キロやせました」=番匠指揮官、石破長官に帰国報告。石破長官『やせたね』」 気楽でいいな、石破さん、小泉さん。
2003年06月01日(日) 「和平以外に選択なし」=中東問題で米大統領  で、イラクの大量破壊兵器は見つかったの?

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