外国為替証拠金取引
JIROの独断的日記
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2005年06月22日(水) 日本の高度成長期は最早終わったのに、いまだに世の中は忙しすぎる。

◆どうして、日本はこれほど、せわしないのだ。

 

 戦後、わずか15年で復興した日本は、1960年代、池田勇人首相内閣が「所得倍増計画」を提唱し、高度経済成長期が始まった。

 その後、1973年のオイルショックまで、毎年10%の経済成長率を維持するという、世界史上類を見ない、奇跡の大発展を遂げた。 私のオヤジなんかは、その頃サラリーマンをやっていたので、本当に大変だったけれども、今思い出すと、それでも、世の中は今よりのんびりしていた。


◆昔はNHKテレビは6時に始まり、夜の12時には終了していたのです。

 

 これは、既に私は小学生だったので、はっきりと記憶しているが、NHK総合テレビの1日は朝6時のニュースから始まったのだ。

 その当時は、女性がニュースを読むなどという「発想」がNHKにも、世の中にも無く、地味なスーツを着たベテランのアナウンサーがにこりともせずに、20分間のニュースを読むのだった。

 その後、6時20分からは、何と、「明るい農村」という農家向けの番組を、ローカルではなく、全国放送で、7時まで放送したのである。

 私は、子供心に「いくら何でも、東京の学生やサラリーマンまでが、毎朝『明るい農村』を見ても仕方がないのではないか」とおもった。

 だが、ずっとその体制が続いていたところを見ると、特段のクレームは来なかったのだろう。今ほど、人心がカリカリしていなかったのだ。


◆今は、何と朝4時半からニュースをバリバリ流しているが本当に必要な人はどれぐらいいるのだろう。

 

 80年代か、90年代か、世の中が、段々眠らなくなってきた。

 勿論、昔だって、病院、警察、消防署などには当直がいた訳だが、一般人が、これほど、夜中中起きていることは無かった。

 テレビに話を戻すと、今、番組表を見ると、NHKも民放も、殆ど24時間ぶっ続けで番組を放送している。これは、必要ないと思う。

 番組が無くなれば、みんな寝るよ。

 朝のニュースに関しても同様である。

 朝4時のニュースを本当に必要とする人が全くいないわけではない。

 例えば、為替や債権のトレーダーはニューヨーク市場の様子を知りたいだろうが、彼らはテレビよりも、専門の有料情報サービス(ロイター・テレレート)が昔からあるので、そちらを利用すると思う。

 一般の勤め人で、4時半からのニュースがどうしても必要だという人は、殆どいないとみていいだろう。

 何かの医学記事で読んだが、「早起きは三文の得」も程度問題で、人間、早い時刻にねても、余り早起きすると、却ってストレスが溜まり、健康に良くない、という。


◆夜中に皆が寝れば、かなり電力消費量が減り、地球温暖化防止に(焼け石に水だけどね)。

 

 世の中を見回すと、テレビとそれを見ている人だけではなく、24時間営業の(又は殆どそれに近い)商売が今はとても多い。

 コンビニ、ファミレス、都会の飲食店。本屋。レンタルビデオ(DVD)店。

 企業も、かつての成長期に深く深層心理にしみこんだ、長時間労働こそ美徳という幻想にとらわれているが、今は、それほど長く働く必要は無いはずだ。

 私は、何時までも日本人が、この強迫的(脅迫じゃないですよ)な、労働への執着と、いつも何かをして、何か目標を立てて、「自己を陶冶し」「人格を向上させなければならない」という、高度成長期の呪縛から解き放たれるべきだと思う。


◆日本で最初に週休2日を採用した松下幸之助

 

 いうまでも無く、戦後日本経済の立志伝中の人、経営の神様、松下電器産業の創立者、松下幸之助氏は、高度成長期で、国民の所得が確実に増えているにもかかわらず、新製品の売り上げが伸び悩むという、企業としての「スランプ」に陥ったとき、周囲の反対を押し切って、週休2日制を導入した。

 当時の日本のサラリーマンにしてみれば、1週間に2日間も休む事など、殆ど「罪悪」で、社員の抵抗が強かった。

 しかし、松下幸之助氏は人間洞察の天才だったのだろう。鶴の一声で、週休二日が決まった。

 「働き過ぎ」→「ストレスで良いアイディアが出ない」→「良い商品開発が出来ない」→「売れない」という図式がお見通しだったのだ。

 その証拠に、週休2日制を採用して暫く経ったら、社員のモチベーションが急速に回復し、松下電器の収益は改善したというから、驚きだ。


◆ましてや、今は不況なのだから、無理に仕事をするフリをしても仕方がない。

 

 現在の日本は長いデフレ不況からいまだに脱出できていない。

 無理に仕事を作り出しても、所詮、本来必要のない仕事だし、それをやったところで、企業収益が改善しないのだから、給料が上がるわけでもない。

 こういうときは、諦めて、早く帰って、夜中はぐっすり寝た方が、結局、好結果をもたらすのではないだろうか。

 とりあえず、テレビ局は、深夜の放送を止めましょう。


2004年06月22日(火) 「イラク戦争は今でも正しいと思っている」(小泉首相) そうですか。それでは伺いますが・・・。
2003年06月22日(日) ウィンブルドン・パーク・ロード

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