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JIROの独断的日記
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2004年12月25日(土) 豪雪の山古志、自力で守る…村民有志が「雪下ろし隊」内閣はイラクへの自衛隊派遣には熱心だが新潟はどうするのか。

◆記事1:豪雪の山古志、自力で守る…村民有志が「雪下ろし隊」

 

 新潟県中越地震で全村避難している山古志村の雪下ろしに、村民による「雪下ろし隊」が結成されることになった。

 降雪が約1・5メートルになると、隊員は避難先の長岡市内の仮設住宅から、かんじきを履いて山に入り、豪雪の村を自らの手で守る。

 隊は総勢約250人で、地区ごとに5隊を結成。村民から要望が出ている住宅や公共施設など約870棟の雪下ろしをする。雪崩の危険があるうえ、寸断された道路の除雪はできないため、「地理や雪の状態などに精通した村民でするしかない」と、村が募集を始めた。

 土砂崩れダムで水没していた同村東竹沢地区は、水は引いたものの21日に本格的な雪が降り、25日現在の積雪は約50センチとなっている。積雪量は例年より少ないというが、多いときには3メートルに達し、ひと冬に6、7回の雪下ろしが必要な地区もある。

 村内2か所の積雪データのほか、村に残る役場職員や警察官らの情報をもとに、隊の出動を決める。隊員には、村から手当が支給される。

 被災家屋は雪の重みで倒壊する危険があり、雪下ろしは被災地の悩みの種となっている。県はボランティアを募っているが、避難勧告地域などでは自衛隊に除雪作業を要請することも検討している。ほかの自治体は原則として、住民が行うことにしている。(読売新聞) - 12月25日21時6分更新


◆記事2:「自衛隊法」より「災害派遣」(第83条)

 第八十三条 (災害派遣)  都道府県知事その他政令で定める者は、天災地変その他の災害に際して、人命又は財産の保護のため必要があると認める場合には、部隊等の派遣を長官又はその指定する者に要請することができる。

2  長官又はその指定する者は、前項の要請があり、事態やむを得ないと認める場合には、部隊等を救援のため派遣することができる。ただし、天災地変その他の災害に際し、その事態に照らし特に緊急を要し、前項の要請を待ついとまがないと認められるときは、同項の要請を待たないで、部隊等を派遣することができる。


◆コメント:イラクでの「給水事業(と称する米英軍支援)」よりも、自国の被災地を優先するべきである。

 

 いつも、勘違いする人がいるので、初めに断っておくが、以下に述べることは、政治家に向けているのであり、自衛隊を批判するものではない。

 自衛隊の出動には、1.防衛出動(他国の侵略を受けたときに個別的自衛権を行使すること)2.治安出動(警察では鎮圧できないような暴動などが起きたときに、出動すること)に続いて、記事2で引用したとおり、災害派遣出動というのが明記されている。読めば分かるが、原則として都道府県知事が防衛庁長官に自衛隊の出動を要請するのだが、緊急性が高い場合は、要請がなくても、国が派遣を決定することができる。

 新潟県中越地震が起きてから2ヶ月と3日経つ。災害勃発当初は自衛隊が随分と活躍してくれたけれども、余震が納まり、一応、落ち着いたら、引き揚げてしまった。家屋が倒壊して、下敷きになっている人がいる、というような「緊急性」は、確かにもう、ないかも知れない。

 ところが、周知の通り、なんという運命の皮肉であろう。地震が起きた場所は日本一の豪雪地帯であり、普段でさえ雪下ろしは大変なのに、そこに大地震が起きた。地震で痛んだ家屋は放っておけば雪の重みで倒壊することは、容易に想像できる。

 記事1によれば、避難勧告地域では自衛隊の出動を「要請することも検討している」という。遠慮せずに要請すればよい。普段から税金を納めているんだから。

 私が言いたいのは、防衛庁長官やその上司である内閣総理大臣は、「地震の山古志村では、雪が降って大変だろう」と言うぐらいのことを想像できないのか、ということである。気が利かない。

 市民社会では自立・自治が原則だといったって、場合による。

 繰り返すが、「日本一の豪雪地帯に」「冬に」「大地震が起きた」のである。

 倒壊家屋の数も半壊家屋の数も被災者の数も全て国は把握しているはずであり、それなのに、雪が降り出したこの季節に現地からの要請がないと自衛隊を出動させないのは、内閣の怠慢である。

 イラクの「給水事業」のためには、何百人もの自衛官を派遣しているというのに。他国の「復興支援(と称した米英軍支援)」を自国民を窮状から助けることよりも優先させる内閣があってよいのだろうか。


2003年12月25日(木) 「日本の安全保障の第一に来るのは国連ではなく日米安保関係だ」(アーミテージ国務副長官)←原爆を投下した国が言うべきではない。
2002年12月25日(水) 今更ながら、アメリカの残虐性に開いた口が塞がらない。

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