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JIROの独断的日記
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2003年12月25日(木) 「日本の安全保障の第一に来るのは国連ではなく日米安保関係だ」(アーミテージ国務副長官)←原爆を投下した国が言うべきではない。

本日付日本経済新聞には23日に日経がアーミテージ国務副長官(あの、スキンヘッドの熊のような大男)にインタビューした記録が載っており、興味深い。というか腹が立ってくる。

◆インタビュー抜粋

Q:日本では反対論も強い自衛隊のイラク派遣をどう評価するか。


A:日本のように海外にエネルギーを依存する国にとって、中東に堅固で安定した国が誕生するのは国益にかなう。それ以上に小泉内閣総理大臣と日本政府には、日本を世界の役に立つパートナーにしようとの思いがある。戦後、日本国民は米国や国連と関係を持ったことで、安全と安定の恩恵を受けてきた。今は恩返しをする好機だ。日本が自衛隊を送ることは非常に重要だ。小泉首相が基本計画決定の際に語った非常に強い言葉には涙が出そうになった。


Q:日本国内には、国連中心主義で行動すべきだとの意見もある。

A:日本が戦後に署名した最も重要な公文書は日米安保条約だ。国連憲章は二番目だと思う。日本の安全保障の第一に来るのは国連ではなく、日米安保関係だ。

◆コメント1:「日本は国連なんか気にせずに俺たちの言う事をきいていればいいんだよ」ということですな?

要するにそういうことでしょう?しかし、それは大きなお世話である。日本が国連を重視するか、日米関係にプライオリティを置くか、は日本が自らの意思で決定すべき事柄であり、同盟国とは言え、他国の政府の高官が日本の選択肢を限定するような発言をするべきではない。

そして、何よりも、日米安保条約の中に、国連憲章を尊重するべきであるという文言があるのだ。


第七条 この条約は、国際連含憲章に基づく締結国の権利及び義務又は国際の平和及び安全を維持する国際連合の責任に対しては、どのような影響も及ぼすものではなく、また、及ぼすものと解釈してはならない。


アーミテージ国務副長官殿は、もう少し勉強すべきですな。


それから、一番癪に障るのは、「今こそ、(米国に)恩返しをする好機だ」というくだりである。日米安保条約によるメリットを日本が享受していることは間違いが無いが、これは双務契約である。日本は基地の維持費から、日本人従業員の給料まで、全部払っている。ものすごい金額である。それに大してそれなりの安全保障を米国が日本に提供するのは、当然である。


◆コメント2:アメリカは人類史上最悪のテロリズムを行った国であるという自覚を持て。

人類史上最悪のテロリズムとは、いうまでもなく、広島と長崎に原爆を投下したことである。広島長崎で殺されたのは、皆、非戦闘員である。27万人の非戦闘員を最初から故意に殺害したのであるから、これはアメリカによるテロである。

しかも、1945年8月6日に広島に一発目の原爆を投下したのち、現地が地上の地獄と化したことを冷静に見届けた上で、3日後に長崎に2発目の原爆を投下した。これは人間の仕業ではない。悪魔である。2発目まで落したのは、絶対に我々がアジア人だったからであり、放射能の影響を観察するための人体実験だったのだ。

アメリカは、現在、アルカイダなどを「テロリスト」呼ばわりしているが、最も凶悪なテロリストはアメリカ合衆国であるということをわすれていけない。広島、長崎への原爆投下は絶対に、永久に正当化されないテロリズムである。

その国の高官が、戦後60年近く経ったとはいえ、「日本はアメリカに世話になっただろう?恩返ししろよ」と云っているのである。私は腸が煮え繰り返りそうである。それは、この野蛮な国に魂を売り渡した小泉内閣総理大臣に対しても同様である。


2002年12月25日(水) 今更ながら、アメリカの残虐性に開いた口が塞がらない。

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