外国為替証拠金取引
JIROの独断的日記
DiaryINDEXpastwill


2004年07月09日(金) 「曽我さん一家、1年9か月ぶり再会」曽我さんが別人のように強く見えた

◆記事:曽我さん一家、1年9か月ぶり再会

 

【ジャカルタ=黒瀬悦成】北朝鮮による拉致被害者の曽我ひとみさん(45)が9日午後5時10分(日本時間同7時10分)ごろ、インドネシアの首都ジャカルタ郊外のスカルノ・ハッタ国際空港で、日本政府のチャーター機で北朝鮮から到着した夫の元米兵、チャールズ・ジェンキンスさん(64)、長女の美花さん(21)、二女のブリンダさん(18)と再会した。

 一家の再会は、2002年に曽我さんが帰国して以来、1年9か月ぶり。

 曽我さんは、チャーター機のタラップの下で待ち受け、手すりに頼りながら降りてきたスーツ姿のジェンキンスさんに手を差し伸べ、頭をかかえるようにして抱擁した。

 美花さん、ブリンダさんも涙をぬぐいながら、曽我さんの元に駆け寄った。曽我さんは、美花さんに、日本語と朝鮮語で「ごめん」と語りかけた。ブリンダさんは、曽我さんに向かって朝鮮語で「お母さん」と言った。(読売新聞) [7月9日20時18分更新]


◆コメント:そもそも、拉致事件が無ければこういうこともしなくて済んだ。

 

テレビ・新聞各社はこぞってこの話題を取り上げている。特にテレビは、曽我ひとみさんの行動の一挙手一投足を映像に納めようとして躍起になっている。そして、クライマックスは曽我ひとみさんさんがご主人と娘さんに対面するシーンとなる。当然予想された展開だが、こういう物事の伝え方は、見る人に問題の本質を「どうでもよいこと」であるかのごとく錯覚させる。



曽我さん一家の再会を、「感動的ドラマ」に仕立て上げて、「よかった、よかった」といって、それで終えてはならない。まだ、拉致された日本人が、100人も、この瞬間も北朝鮮にいることを忘れるべきではない。横田めぐみさんのご両親は、決してそういうことは云わない方々だが、今日はつらかったに違いない。自分たちも早く娘に会わせてくれという叫びが聞こえてくるような気がする。



 

問題の本質は、そもそも、北朝鮮の金正日が、日本国の主権を侵害して、我が領土に不法入国した拉致工作員に、曽我ひとみさんを誘拐させたことに他ならない。それさえなければ、曽我ひとみさんは、これほど、日本中の好奇の視線にさらされることのない、「普通の」人生を送っていたに違いない。

 また、北朝鮮が、日本海沿岸の様々な場所で、日本人を拉致しているらしい、ということは、公式には誰も口に出さなかったが、現地の住民たちの間では、何十年も前から、殆ど公然の事実であったし、外務省を中心とする日本政府は、そのことを知っていたのに、見て見ぬふりをしつづけた。



 不法入国により我が国の主権が侵害され、さらに、我が国の国民が、他国へ連れ去られているというのに、何の対処もしなかったのは、外務省の役人が、国交のない北朝鮮と関わりをもって、問題が大きくなり、何かの責任を取らされるかもしれなかったからである。

 要するに、役人や政治家達は、自らの保身のために、他国に誘拐された、同胞を見捨てたのである。

1年9ヶ月前に小泉首相が訪朝して、5人の拉致被害者が帰国したときには賞賛の声が上がったが、それまでのあまりにも長い無為無策の年月を考えると、あれぐらいのことは当たり前、と見なすべきである。得意そうな顔をする以前に、今まで何もせずに申し訳ありませんでしたというのが、日本政府が口にするべき言辞である。


 

1年9ヶ月前に帰国したときの曽我ひとみさんは、顔色がわるく、表情はこわばり、話し方も硬直しているような不自然なトーンだった。

今日、お嬢さん達に会った曽我さんを見て驚いた。確固たる意思を感じた。渡航前に記者会見で曽我さんがいっていたとおり、「必ず、娘を日本に連れて帰る。」つまり、もう2度と離れ離れにはならない。北朝鮮へは帰さない、という決死の覚悟を曽我さんが抱いていることが、はっきりと解った。人の親なら、彼女の気持ちは痛いほど、解る。

 頑張れ、曽我さん。


2003年07月09日(水) 民放は大抵「ヤラセ」である。

JIRO |HomePage

My追加