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JIROの独断的日記
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2004年05月06日(木) 「米大統領、虐待巡り国防長官を『叱責』 報告方法に不満 」虐待はいけないが、イラク武装勢力を殺害するのは構わないの?

◆記事1:米大統領、虐待巡り国防長官を「叱責」 報告方法に不満

ブッシュ米大統領は5日、アルアラビアなどアラビア語衛星テレビ2局とのインタビューで、イラク人虐待問題への対応をめぐり、米議会などで更迭論が出ているラムズフェルド国防長官について「信頼している」と述べた。

だが、ニューヨーク・タイムズ(電子版)など米主要メディアによると、大統領はこの日午前、長官と虐待問題の対応を協議した際、情報の取り扱いや報告方法について、長官を叱責(しっせき)したという。一方、米兵によるイラク人虐待問題については、大統領は「憎むべき行為だ」と釈明し、真相究明と責任者の厳正な処分を約束した。


◆記事2:イラク米軍13万8千人、来年末まで増派態勢維持

米国防総省は5日までに、イラク駐留米軍の規模について、13万8000人の態勢を2005年末まで維持していくことを決めた。

 イラク駐留米軍はこれまでの11万5000人体制から、一部部隊の駐留期間延長によって事実上の増強を行ったばかり。イラクの治安が一向に改善しないことを受けたもので、同国への部隊駐留はブッシュ政権が当初想定していなかった長期かつ大規模になった。[5月6日20時19分更新]


◆コメント:そもそも、戦争は虐待どころか毎日人を殺すことである。

イラク戦争は昨年3月20日からずっと続いていて、多くのイラク人、アメリカ人、その他の国の人々が亡くなっている。しかし、個々の戦闘行為の様子や死体は逐一報道されないから、遠くにいる人間には実感が湧かない。

ところが、今回のイラク捕虜虐待は、写真によって、あまりにも「具体的に」米国の残虐性が世界に暴かれてしまった。

昨日、ブッシュ大統領が、ラムズフェルド国防長官を「叱責」したのは、「どうして、もっとうまくやらなかったのだ」つまり、問題を隠蔽できなかったのか、という叱責であろうと思う。虐待そのものに関してもブッシュ大統領は「多くのアメリカ国民やイラク国民と同様に、自分も不快感を禁じえない」とか、わざとらしいことを言っているが、それは、単なる口先だけの取り繕いであり、噴飯ものである。

大統領選を前にしているというのに、どんどん支持率が低下しているブッシュにとって、また、新たなマイナス材料が出てきてしまったことが、一番悔しいのであって、イラク人の人権うんぬんは、ブッシュの眼中には無い。

その証拠に、捕虜の虐待の光景が繰り返されるのを防ぐ最善の方法は、戦争を止めることだ、というのは、子供でもわかる道理であるにも関わらず、記事2のとおり、これからも、ずっとイラクに居据わるつもりのようだ。

本来は、今年の6月末にイラク暫定政府に主権を移譲することに異論はない、とブッシュ自身言明している。要するにイラク人に統治させるということだ。にも関わらず、13万人ものアメリカ兵がうろうろしていて、戦闘が終わるわけが無い。

ブッシュ自身は、父親の権力を利用して兵役を免れた人間であり、そのことは、アメリカの兵隊は皆、知っている。そういう人間の命令で異国に赴き、銃弾に倒れる米兵もその家族も気の毒なものだ。戦争で本当に幸せになる人間は、いない。


2003年05月06日(火) 「人間、本当に悪くなると、他人を傷つける事にしか興味を示さなくなる」(ゲーテ)

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