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JIROの独断的日記
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2004年01月10日(土) 「報道自粛要請に反論 当然の責務と朝日、毎日」 2社しか抗議しないのか。

◆記事:報道自粛要請に反論 当然の責務と朝日、毎日

石破茂防衛庁長官が9日、報道機関に「部隊の安全にかかわる情報の報道自粛」を要請したことについて、朝日新聞と毎日新聞は「取材、報道は必要」などと反論した。

朝日新聞東京本社の横井正彦社会部長は「イラク、クウェートでの自衛隊の活動を国民は注視している。安全に留意しつつ現地で取材することが必要だと考えている」とコメント。

毎日新聞東京本社の玉木研二社会部長は「自衛隊員の安全については十分な配慮を払って報道している。イラクにおける自衛隊の活動は国民の関心が高く、安全に配慮しつつ可能な限りにおいて現地で取材し報道するのが、役目だと考えている」としている。(共同通信)[1月9日23時46分更新]

◆読売と産経のコメント

読売:
要請自体は異例だが、報道機関がこうしたことに配慮しつつ取材報道活動を するのは当然のことだ。何より、隊員の安全は最優先すべきで、「報道の自由」を 主張するあまり、それを損なうようなことがあってはならない。 イラクに派遣された自衛隊がどう活動し、イラクの人々にどう受け止められるか。 国民の大きな関心にこたえるために、報道機関は今後も、主体的な判断に基づいて 様々な制約との調和を図り、報道していかなければならない。

産経:
宮田一雄産経新聞編集局次長の話 「自衛隊のイラク派遣はわが国の国際貢献の 観点からも重要な選択であり、自衛隊員が生命や安全を脅かされることなく任務を遂行しうる環境の整備は最優先事項として尊重されなければならない。そのうえで、 産経新聞の自主的判断により、現地における自衛隊の活動を国民に過不足なく伝える努力を続けることが報道機関の使命だと考えている」

◆コメント:国民が現地の様子を知ることが出来なければ、シビリアンコントロール不在となる

昨日防衛庁が、マスコミに対してイラクでの取材・報道の自粛を要請した。その理由として、「自衛隊員と、報道機関の記者の安全」を挙げていたが、全く理屈になっていない。まず、マスコミが現地へ行くとどうして、自衛隊員が危険になるのか、その説明がない。また、マスコミ側の人間の危険については、各社とも、百も承知であり、それでも行くというのを国が止める必要はない。

マスコミのうち、公然と反論したのが、朝日と毎日だけというのも情ない話である。日本は文民統制の国である。自衛隊の最高指揮官は内閣総理大臣であり、内閣総理大臣は文民しかなれないので、これでシビリアンコントロールが機能しているというのは、いかにも建前論である。周知のとおり小泉内閣総理大臣はアメリカの言うがままであり、とても、軍隊に対してブレーキの役割を果たす人物としては期待できない。

日本国の主権者は国民であるのだから、一般国民が自衛隊がイラクでどのような行動を取っているかを監視する責務があり、そのためには、国ではなくて、民間の報道機関が独自の能力で取材・報道する事が不可欠である。

但し、日本のマスコミのイラク報道を読むと分かるとおり、多くは、CNN、ロイター、を始めとする他国の報道機関の報道内容をそのまま伝える事が多い。これは、何といっても、外信部とか国際部と呼ばれる部署の人材不足から来ている。殆んどの社では、アラビア語を自由に繰れる人間は皆無か、極少数である。

それでも、少なくともテレビは「映像」を全国民に見せることができるのだから、行かないよりは行った方が良いに決まっている。

また、これだけインターネットが普及して、ネットでは、世界中の新聞、テレビのサイトにアクセスできるのだから、国民は少々面倒でもこれらのサイトから情報を得られるぐらいの英語力を持つ必要がある(何処の国にも英語の新聞がある)。


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