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JIROの独断的日記
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2002年12月06日(金) 小柴、田中両氏、ストックホルム到着、のニュースを聞いて、色々と思いを巡らせる。

小柴さん、田中さんがノーベル賞授賞式に出席するためにストックホルムに到着した。今回、特に田中さんにマスコミの関心が集まりがちだが、小柴教授の受賞も勿論素晴らしい。小柴先生はニュートリノ天文学の本を、講談社ブルーバックスから出版している。素人向けに書かれている本だが、私の鈍い頭脳ではとうてい全てを理解する事はできない。しかし、とにかく、とてつもなく壮大で、ロマンに満ちた研究であることは良くわかった。

小柴先生には中学生(だったとおもう)のお孫さんがいる。先生にとっては目の中に入れても痛くない孫娘で、しばしば数学を教えてあげるのだという。そういうの、いいなあ。でも、お孫さんは、大変だろうな。「ノーベル賞受賞者の孫なのだから、成績が良くて当たり前」という目で周囲が見るから・・・。

そういえば、アインシュタインの所にも、いつも算数の宿題を教わりにくる近所の女の子がいたそうだ。その子はアインシュタインが如何なる人物であるかを知らずに、ただ「さんすうがとくいなおじいさんがいる」話を聞いて、教わりに行っていたのだそうだ。女の子の母親はアインシュタインが近所にすんでいることも、何者であるかも知っていたが、まさか我が子が勝手に訪ねているとは知らないでいた。ある日、何かがきっかけで全てを知り、腰を抜かさんばかりに驚いて、アインシュタイン大先生のところに挨拶に行った。

「うちの子が、いつもご迷惑をおかけいたしまして・・・。」と恐縮するお母さんに、アインシュタインは、ニコニコして言った。「とんでもない。私がお嬢ちゃんに教えたことよりも、ずっと多くのことを私はお嬢ちゃんから教わっています。」

これは、実話である。この話を聞いたときもとても感動した。きっとアインシュタイン級の天才は凡人が見ても何とも思わないことにいろいろなことを見出すのだろう。

この頃の世の中は殺伐としていて、悪い話ばかりがニュースになる。マスコミの諸君も頑張ってもっと良い話を伝えて欲しい。そういう意味では「プロジェクトX」はとてもいい。

人間の存在を明るく照らし出す事ができるのは、人間だけなのだから。


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