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JIROの独断的日記
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2002年11月25日(月) 毎日、食べ物がある、有難さ。東京-平壌1293km。

つい先日、病院で採血検査があり、朝食を抜いて来るように指示されたのでそのとおりにした。血糖値や中性脂肪値を測定するので当然である。

しかし、たかが1回、食事を抜いただけなのに、随分、腹が減った。検査終了後、早めの昼食を病院の食堂で摂った。ありふれた定食だったが、突然、すぐそばにある北朝鮮では餓死者が100万人も出ているという事実を思い出し、いつでも食べるものがあるということは、なんと有難いことか、としみじみ、思った。

東京から平壌までの直線距離は約1,300km。東京-那覇間が1,560km。沖縄よりもはるかに近いところで、食べ物が無くて苦しんでいる人々がいる。独裁者だけがまるまると太っている。人民はその男のことを将軍様と呼び、敬愛の念を示さなければ、地獄のような強制収容所に入れられてしまう。

日本では、大勢の人間が栄養を取りすぎて、コレステロールや中性脂肪が高すぎるといって、病院に行っている。なんという、皮肉な対照であろう。

しかし、人間はさほどバカではない。ソ連がなくなるときも、東西ドイツの壁が崩れた時も、私は、自分が生きている間にそれらを見ることができたのが、俄かには信じられなかった。

歴史が動くときは、誰にも止められない大きな力が働く。北朝鮮で、自由世界の様子が次第に伝わり、ある日突然、金正日体制が転覆するという可能性は決してゼロではない。国家が個人の私有物のようになっている社会は、早くなくなった方がよい。


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