再生するタワゴトver.5
りばいぶ



 エーシーオー沖縄『島口説』東京公演へ、沖縄タイムス

戦後史舞台 新感覚で 城間と知花 稽古に汗 「島口説」 来月に東京公演

 芝居「島口説」(脚本・謝名元慶福、脚色・演出・藤井ごう)の東京公演が9月25〜27日、青年劇場スタジオ結で開かれる。うちなー女性の目線で沖縄戦後史を描く物語を、城間やよい、知花小百合が新たな感覚で発信する。

 「島口説」は1979年、東京のパモス青芸館で故・北島角子が一人芝居の形式で初演。沖縄の苦難を軽妙なうちなーやまとぐちで語り、全国にインパクトを与えた。

 作品は藤井の演出のもと、2018年にお笑いコンビの「泉&やよい」、19年には城間と知花による「2人一役」のスタイルで県内で再演され、好評を得ている。

 主人公で民謡酒場の女主人「山城スミ子」のアドリブは現代に対応して変化しているものの、沖縄戦の記憶や離島苦、アメリカ世を下地にした脚本はそのままだ。

 「作家の初期衝動、何を伝えたかったのか。時は遠ざかっていくが、(沖縄を取り巻く状況は)何も動いていない。当時の思いを今に伝えたい」と強調する藤井。城間と知花の「スミ子」の語りが、観客を「つかんで離さない」芝居づくりは一貫して変わらない。

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、フェースガードを身に着けての稽古が続いている。城間は「私と小百合の『島口説』がやっと見えてきた。沖縄で上演するとき以上に沖縄の“匂い”を意識して力強く演じたい」と話す。

 2人にとって、北島は大きな存在であり続ける。「(1979年)当時の観客が見に来てくれるかもしれない」と知花。「(北島さんから)受け継いだものを決してまね事ではなく、沖縄の現状を世界に置き換える形で表現したい」と力強い。歌・三線は平良大。主催はエーシーオー沖縄。

 入場料は前売り大人4500円。30歳以下3千円、中高校生千円。電話受け付けはカンフェティ、電話0120(240)540(平日午前10時〜午後6時)。

2020年08月18日(火)
初日 最新 目次 HOME