再生するタワゴトver.5
りばいぶ



 「クテーラン人びと」沖縄タイムス掲載。

辺野古前の心情を表現

辺野古のゲート前に集う人々と、にらみ合う機動隊員、それぞれの心情を描いた劇「クテーラン人びと」(脚本・伊波雅子、演出・藤井ごう)が29〜31日、国立劇場おきなわで上演される。脚本の伊波は政治的な対立を超えた人物像に焦点を当てたと話す。

拡大する
 約4年前から新基地建設で揺れる辺野古で取材を続け、構想を温めていたという伊波。刻々と移り変わる状況に「事実関係の説明ではなく、見方を変えて、集まる人を描いてみてはどうか」と考えた。

 出演者のほとんどが新基地建設「反対」「賛成」両派の2役を務める。伊波は「登場人物に権力者はいない。両派の人に見て、考えてもらうような内容にした」と話す。

 演出を務めた藤井は2018年に再演された「島口説」(脚本・謝名元慶福)でも沖縄の戦後史をテーマに劇を手掛けており、「それぞれの立場を明確にしながら、めげない(クテーラン)人たちへの応援歌にしたい」と言う。

 ゲート前に座り込む元教師の男性役を務める吉村直は「いろいろな立場の人の視点から、現実はどうなのかと考えるきっかけになればいい」と上演に期待する。

 出演は高宮城実人、新城カメ、城間やよい、島袋寛之、古謝渚。主催はエーシーオー沖縄。

 29日は午後7時、30日は午後2時と7時、31日は午後2時からそれぞれ上演。入場料は一般前売り2500円、18歳以下1500円。問い合わせはエーシーオー沖縄、電話098(943)1357。

2019年03月22日(金)
初日 最新 目次 HOME