再生するタワゴトver.5
りばいぶ



 みーちゃん

ここ2日、みーちゃんの姿が見当たらない。
不安だ。

みーちゃんは最近よくうちにくる猫だ。

と書くと、なんだか違う猫のようだが、普通の野良猫だ。

と書けば書くほど不信感漂う文章に閉口。


ある日の帰り道。帰宅してからさらに外出の予定があり飯を食うひまもなし、ということで、おにぎりを食べながらの帰宅。と、みーちゃんがポストの下で警戒していた。
動物愛好家の僕は、おにぎりを2・3粒分けてあげた。
食べた。
それからだ。僕になつくようになったのは。

動物愛好家の僕は大いに後悔した。
野良猫にえさをやる動物愛好家はいない。
それは動物愛好家ではない。
つまり僕は動物愛好家ではなかった。


三日前。
みーちゃんはベランダの向かいの塀の上にいた。
こっちを向いて、みゃ−みゃ−泣いているので、窓を開けてみた。
塀からベランダの柵まで、高さ一メートル。塀から柵まで二メートル。直線距離でルート3メートル。
みーちゃんは身構えた。

えっ?

いや、そんなはずはない。それは無理だ。落ちたらどうする。
半端な距離じゃない。
第一ここは二階だ。

しかしそのとおり。飛んだ。みーちゃんは飛んだのだ。

猫は自分を知っていた。なんとか柵につかまった。

だが無事ではなかった。
右後ろ足の生爪をはがしていた。

急に、猫が生きていることを実感した。
血が出たからだ。
抱えた僕の服に、少し血がついた。

けろっとしているみーちゃん。

みーちゃんは強い。

消毒を済ませ外に出した。
その夜、27時頃。
みーちゃんはまたベランダ向こうの塀の上に姿をあらわし、
みゃーみゃーないた。

僕は窓を開けなかった。
また飛んで怪我をするからそうしたわけじゃない。
眠かったわけでもない。

なんだか、そうしたのだ。


それから2日。みーちゃんはあらわれない。
またあの鳴き声を聞きたい。

みーちゃんは元気だろうか…。

だい


2004年11月08日(月)
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