スカーレットの心のつぶやき
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私の好物は何?と聞かれたら
アイスと応える。
これが大好きというものもない私だが
夏場になると必ず毎日アイスを食べてしまう。
このごろのような梅雨の中休みの、
じっとしているだけで汗ばむ
蒸し暑い日の私の楽しみは、
アイスを食べることだ。
アイスと言っても、
高級なバニラアイスクリームではなくて、
一本60円の棒に挿した昔ながらのアイスキャンデーだ。
安上がりだなあ・・と自分でも笑ってしまう。
中には一個300円くらいするアイスクリームもあるが
私にとって一番美味しいと感じるのは
ミ ルク味や小豆味、ソーダ味のアイスキャンデーだ。
これらを口にすると、幼い頃の懐かしい思い出が甦って来る。
私が生まれ育ったのは長屋だった。
そして、夏になると必ず長屋の一斉消毒の日が来た。
消毒の日は家の中には居られない。
母はご近所さんたちと井戸端でワイワイガヤガヤ、話に花を咲かせ、
私たち子供は勉強から解放され
暑さを忘れて缶けりやかくれんぼをして遊んだ。
そして、必ず誰か代表者が
近所のアイスキャンデー屋さんに、
アイスキャンデーを買いに行った。
甘酒、小豆、ミルク、オレンジ味、と色々あったが、
一番人気だったのは甘酒味だった。
確か一本5円だったと思う。
井戸の周りに集まって大人も子供も一緒になって
アイスキャンデーをかじる様は、
戦後のモノのない時代の、
夏ならではのちょっと贅沢な光景だった。
今では味わうことのできないあのアイスキャンデーの味は、
私の心の中にしっかりと残っている。
スカーレット
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