スカーレットの心のつぶやき
つぶやき 目次過去未来


2010年05月27日(木) 母の思い出の曲

母が珍しく、自分から言い出したことがある。

私が何かのイベント応募を誘っても

いつもは、遠慮なのか

それともその気がないのか、

断ることが多い。

それが、昨日、母から次のことを調べて欲しいと言った。

それは昔戦後に流行った歌

「港が見える丘」を歌った歌手の名前を調べてほしいとのこと。

時間を作って私の家に帰りネット検索した。

歌っていたのは平野愛子さんという女性だった。

戦後の歌は、父や母がよく歌っていたので

懐メロとして覚えているのだが

平野愛子さんという名前を聞くのは初めてだった。

動画で見てみた。

ふっくらとした女性だった。

そして素敵な歌声が聞こえて来た。

「あなたと二人で来た丘は 港が見える丘・・♪」

昭和22年の歌だそうだ。

母が父と結婚したのが昭和22年の12月27日、

そのあとすぐ父の転勤で今治へ行ったそうな。

三畳一間のバラックでの新婚生活。

食べるものもお芋ばかり、

そんな生活を送る母に

どこからともなく毎日この歌が聞こえて来たそうな。

どこから聞こえて来たのか?

市役所が流していたのか?

それは分からない。

でも、母にとって結婚して見知らぬ地に来て

寂しい思いをしていたのだろう、

毎日繰り返し聞こえてくる

やさしい女性の歌声「あなたと二人で来た丘・・」に

どんなに癒されたかわからないと言っていた。

そして、このことを思い出の曲として

葉書に綴り、毎年夏に行われるNHK懐かしのメロディに

投稿したいと言った。

素敵なことだ。

このことを知った私は

ネットで募集要項を調べた。

そして、400文字という制限があったので

原稿用紙を母に渡して書いてみたらと言った。

原稿用紙に文字を書くことなど初めてのことで

400文字となると気持ちがなかなか書けないとのこと。

結局、葉書に書くと言うことになった。

採用されるかどうか分からない。

期待してもいけない。

でも、私が生まれる前の

母の父との思い出の中の一こまでもある。

もし、放送されたらこんなに嬉しいことはない。

体調を崩している母にとって、何よりの励みとなるだろう。

そんなことを思いながら

もう一度、平野愛子さんの

「港が見える丘」を聴いてみた。




スカーレット