スカーレットの心のつぶやき
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2005年04月07日(木) 新聞に載った

「春よ来い」

 一月から三月はあっと言う間に過ぎてもう四月になった。

石手川沿いの桜はちらほら咲いている。

吹く風はまだ肌に冷たい気もするけれど、

日差しはめっきり春らしくなっている。
 
 昨年十一月、元気で病気知らずだった父が突然の病に倒れ、

もう四ヶ月あまりになる。

毎日芝居見物を楽しんでいた父を思うと、

ベッドの上にいる姿がうそのようだ。

姉も私も毎日顔を見せるようにしている。

 警察官だった父。

共に過ごす時間が少なかった分、

今一緒にいられる時間をとても大切に思う。

父の性格は分かっていたつもりだったけれど、

この四ヶ月余りでいろいろなことを知った。

 優しさは人一倍、

神経のこまやかさは天下一品。

看護士さんにも気配りを忘れない。

「そんなに気を使っていると治る病気も治らないよ」と言っても通じない。

病人でありながら母や私たちのことばかり心配する父でもある。

でも、それが父の良いところなのかもしれない。

元気になってほしい。

そしてまた好きな芝居を見に行ってほしいと思う。

 父の病院へ行く途中の土手の桜はもうすぐ満開となり、

目を楽しませてくれるだろう。

病院のベッドからも桜が見える。

退院できたら是非一緒にお花見をしたい。

「春よ来い」の歌を口ずさみながら、

春の風を感じて、

今日も病院へ車を走らせる私である。


スカーレット