スカーレットの心のつぶやき
つぶやき 目次|過去|未来
人の後姿を見ると何故か悲哀を感じる。
何故だろう・・・
その人の人生を全て背負った背中を見るからだろうか。
昨日、私をこの世に送り出してくれた母、
今83歳になる母のその後姿を見ると
私の胸はじ〜んと熱くなり、
泣き出したい気持ちになってくる。
私の母へのイメージはとてもしっかりした人というイメージだった。
昔から母は気丈で弱音を吐かない人だった。
太平洋戦争の中を生き抜き、
満州での生活も経験し、
私の知らない母の話しを聞くたびに、
私には到底真似はできないといつも感心していた。
そんな母の後姿が、
この頃はとても小さく感じる。
また、見るたびにとても淋しい感じがする。
歩く速度も随分遅くなった。
背中も少し丸くなって、
杖をついて歩いている。
階段の上り下りも足腰にひびくようだ。
そんな母の後ろ姿を見ると、
「ああ〜本当に年を取ったのだあ・・・」と思う。
後どのくらいこうして母と一緒に歩くことが出来るのだろう。
私は今まで母の居ない人生なんて考えたこともなかった。
母はいつも私と共に歩いてきてくれた。
私の喜びや悲しみを全部受けとめてくれた母。
私のことを絶対の愛情で守ってくれた母。
自分のことは放っておいて私を見続けてくれた母。
私が若い頃はその絶対の愛情を重く感じたときもあったけれど、
母は私を心から慈しんで育ててくれた。
そんな母を悲しませることだけはしたくないと思う。
そんな親不孝は絶対にしたくないと思う。
私もやがて母と同じ後姿を娘に見せるのだろう。
そしてまた、娘も今私が感じている気持ちになるのだろう。
母から私へ、
私から娘へと母の命は続いていく。
私が弱音を吐いていてどうするのか!
私には親孝行したい母と、
見守っていくべき娘が居る。
自分に恥じない生き方をしなければ・・・
これからの残された人生を
良い生き方をしたいと思う。
そして、娘の目に映るであろう私の後ろ姿を、
ステキなものにしたいと心から思っている。
スカーレット
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