スカーレットの心のつぶやき
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あの時、私の心は寒さと心細さでふるえていた。
誰かに何かを訴えたいって思いながらも、その方法を見つけることも出来ず、
ただ、時間の過ぎるのを待っていたのかもしれない。
時はどんな人にも平等に与えられるものなのかもしれないが、
あの時の私にはとても重たく、遅いものに思えた。
あの時、大声で泣き叫んでいれば、また事態は変わっていたのだろう。
でも、あの頃の私は出来なかった。
人を恨むことも、憎むこともできず、私自身を責め続けていたように思う。
今思うと、私に悪いところがあったとは思えない。
人の心をどうにかしたいと願わなかった私が自分の心を傷つけていたのかもしれない。
氷のような刃で心を傷つけた。
どうしようもないもやもやとした気持ちを私の魂にぶっつけていた。
結果は分かっているのに・・・
どうしようもないということも分かっていたのに・・・
自分自身の存在を疎ましく思い、消そうとした。
あの頃の私は狂気に向かっていたのかもしれない。
刹那的な喜びが永遠の幸せに続くと信じていた。
裏切りという行為が存在することさえ気づかずに居た私。
信じる人から裏切られるという事実にうろたえ、悲しみ、打ちひしがれた私だった。
あれから30年の月日が経った。
今回もあの時と同じように人間不信になりかけていたが、
年齢の積み重ね、経験の積み重ねによって救われたように思う。
時は流れる。
そして、人の心も変わっていく。
いくら辛くてもその事実に真正面から向かっていけば
打ち破ることの出来ない壁などないのだとわかった。
私は今遠い所から差し込んでくるわずかな光に向かって
暗く長いトンネルを抜けようとしている。
スカーレット
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