スカーレットの心のつぶやき
つぶやき 目次|過去|未来
花を買いたいと思った。
真っ赤な薔薇を。
たった一輪の薔薇を。
そして一輪の深紅の薔薇を買い求めた。
マイク真木の歌う「バラが咲いた」という歌を思い出した。・・・
「♪バラが咲いた、バラが咲いた真っ赤なバラが・・
淋しかった僕の庭にバラが咲いた・・♪」
何故、今日買いたいと思ったのが真っ赤な薔薇だったのか?
私の好きな花は白い花。
そしてやさしい花だ。
薔薇の花は確かに美しいけれど、あまり惹かれる花ではなかった。
それなのに、何故今日は真っ赤な薔薇を買いたいと思ったのだろう。
この歌のように、私の心が淋しかっただろうか?
私の心の庭に真っ赤な薔薇の花を咲かせたかったのだろうか?
いくらやせ我慢をして、明るく元気に前を見て歩いてこうと決めても、
本当は泣きたいくらい淋しい思いをしているのだろうか?
買い求めた真っ赤な薔薇の花をずっと見ていた。
綺麗な黄緑色の茎が真っ直ぐに立っている。
少し濃い緑の葉は、3枚ずつまるで誇示するかのように元気だ。
痛い!と思ったら、あの三角形のとげで手を傷つけていた。
少しだけ血が滲んだ。
でも、私はそのまま薔薇を見ていた。
花びらは一枚一枚、自分たちの場所を知っているかのように
上手く重なっている。
ほんのわずかではあるが良い香りがしてきた。
100万本の薔薇をこの胸に抱くことができたら
きっとこの香りにむせるかもしれないなと思った。
見ているとこの一輪の薔薇の花が私を少しずつ元気にしてくれた。
そして、知らぬ間に墨をすっている私が居た。
言葉が次々に湧いてきた。
相手の顔が浮かんできた。
私は絵手紙を描いた。
心の中のものを全て薔薇の花に託して。
「有難う、そしてさようなら」
スカーレット
|