活字中毒のワタシの日記

2017年04月16日(日) 中野佐和子『冷蔵庫から始める残さない暮らし』★★★★☆


中野佐和子『冷蔵庫から始める残さない暮らし

この本は、(・∀・)イイ!!

丁寧にきちんと暮らすのが正しいあり方だからそうしましょう、ではなく、いろいろ面倒だけど、だったらこうしたらいいんじゃない、ほら。というスタンス。

結果、きちんと丁寧に、にもなってるところに、これならズボラな自分でもできるかも、やりたい、と思うことができました。

例えば年中行事。

「結婚してから今まで、私が毎日の『家のごはん』に取り入れてきた(?)というより頼りにしてきたのは『行事食』です。」(p126)

「毎日の献立を考えるって、本当に面倒です。
そこにこの行事食を織り込むと、まず『献立を考えなくてもよい日』ができます。」(p126)

「自然とその時期の旬のものをいただくことにもなります。
いろいろな文化や習慣に触れる機会にもなります。
食事だけではなく、しょうぶ湯やゆず湯なども、季節感あふれたひとときを味わえます。」(p127)

すばらしい!(^_^)

こころに残ったところメモ。

極力、手間をかけず、でもおいしく、簡単に。
そのポリシーが貫かれていて、読んでいて爽快。

「長期保存ができる純粋な食品であって、
だしの出るもの(干しエビ、干ししいたけ、干し貝柱など)を使う料理になるべく転換している。」(p38)

「傷んで捨てることを防ぐために野菜を冷凍するような話になっていますが、冷凍庫に下処理してある野菜が入っていると、疲れて料理が面倒な日にとても助かります。(略)
ですから、最初に処理するときは少し面倒なのですが、『明日の私を助けてくれる』という呪文をかけながら作業します。」(p41-42)

チキンライスのつくり方。
「弱火で炒めると言っても、ずっとつきっきりで炒めるのは大変すぎます。要は『炒める』ことや『飴色にすること』に意味があるのではなくて、焦がさずにじっくりと火を入れていくことに意味があるので、蒸し煮にしてしまって構いません。」(p67)

アメリカで代用食器を駆使して困らなかった経験から
「でも、『ネバならぬ』ように思っていたことは、『なんとでもなる』ことだったのです。」(p108)

「『値打ちもの』も大事だけれど、『いかに何度も楽しく使えるか』も大事です。」(p113)

疲れないように。
楽しめなくなる、なんてことがないように。
しっかり楽しめるように。

「親しい人たちと集う食卓に必要なのは、決して『吟味した素材と、立派な料理』ではないと思います。」(p135)
もてなす側も疲れないで楽しめる工夫を。
「『部屋内はなるべく広くすっきりした印象にして暮らしたい』という願いと『持ち物に優先順位をつけてあきらめることを受け入れる』ことを、どこでバランスをとって両立させるかということが肝要です。」(p154)

楽に進むための仕組みづくりにも言及。
片づけに関しても参考になりました。

「個人の居宅であっても総務部は必要なのです。」(p174)

「LDKにはこうしたものが必ずあふれてくることを理解して、収納を構築してください。」(p177)

シンプルな冷蔵庫は、使命感にかられてではなく
「ただただ、日々の小さな、自分自身にとっても、
『必要のないもの、無駄なもの』
を避けて、
『残さないこと』
を心がけてきたことと、年を取ったことからくる体の変化に合わせて、自分が、
『こっちのほうがおいしい、こうしたい』
と思ったことが積み重なった結果なのです。」(p194)

「その時その時を大切に、心地よく過ごしていくためには、生活をハード面からもソフト面からも常に意識しつつ、品物だけではなく、家族や生活、さらには自分自身への不平不満なども含め、すべてにおいて『ため込まず、残さない暮らし』を心がけていきたいと思っています。」(p194)

シンプルビューティー。

おうちも、料理も、あり方も、それをめざしたい。
そう思えて、ヒントも満載の一冊でした。

中野佐和子『冷蔵庫から始める残さない暮らし



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