活字中毒のワタシの日記

2010年02月25日(木) 大津秀一『死ぬときに後悔すること25 1000人の死を見届けた終末期医療の専門家が書いた』★★★★


死ぬときに後悔すること25 1000人の死を見届けた終末期医療の専門家が書いた
大津秀一
致知出版社

心に残ったところ。

「6 夢を叶えられなかったこと」から。

「考えてみると、死ぬ前に後悔するのは、夢がかなわなかったこと、かなえられなかったこと、そのものよりも、むしろ夢をかなえるために全力を尽くせなかったことにあるのかもしれない。」(p64)

ピアニストにはなれなかった患者さんが、病棟で演奏して他の患者さんを感涙させた。

「8 感情に振り回された一生を過ごしてしまったこと」から。

「感情に振り回され、特に否定的感情にとらわれたまま生涯を過ごせば、残るのは後悔ばかりである。冷静な心の先に、笑いを見出すことができれば、後悔は少ないに違いない。」(p78)

「14 美味しいものを食べておかなかったこと」から。

「健康なときこそ、己の好きなものを食べることの他に、家族や友人たちとその『かけがえのない』時間を共有する機会が多くあったほうが、後悔は少ないものと思われる。」(p122)

「17 会いたい人に会っておかなかったこと」から。

「けれども、どう考えても、会いたい人には今すぐに会いに行ったほうが良い。なぜなら、大げさかもしれないが、いつまでもこの世にいられるとは限らないからである。会いたいと思っているうちに、その人はもうこの世にいなくなってしまうかもしれないのである。」(p141)

「同輩や後輩でも油断がならない。死は人が思うより近くにある。
いつまでも『今』は続かない。」(p142)

「22 自分の生きた証を残さなかったこと」の中で紹介されている、17歳で白血病で亡くなった女子高生の手紙。

感謝と、勇気と、自信と誇りと。生きた証を自分はどう残すのか。何を残すのか。
考えさせられます。

大津秀一
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