| 2007年04月23日(月) |
齋藤 孝『段取り力』★★★☆☆ |
 『段取り力』 齋藤 孝 筑摩書房 (2003/11/11)
副題「『うまくいく人』はここがちがう」。
『うまくいってない』職場の人みんなで読もうよコレ…と思ってしまいました。 派遣で働き始めた今の職場。 以前のマニュアルぎちぎちのところと正反対で、ほとんどマニュアルなし、体当たりの当たって砕けて、仕事は丸投げ押し付けあい、何もわからないのにいつのまにか責任者になってて不備を責め立てられる…。
フルオーダーの家具を作ってもう納品、という時まで金額が決まらないわ、「あ、この引出し引出せないんだよね」と言い出すわ、といった感じ。 一部上場でもこんなもん?
そんな職場なので、いかに先手先手を打っていくか、責任の所在をあきらかにしていくか、いかに段取りよく進めていくかがとても重要。 私自身、この本に書いてあるようなことはもう当たり前という感覚でいたいと思いつつ、なるほど!と思ったことも多々あったので、私も段取りの悪い人間なのだということですね。
少しでも学んでテキパキ気持ちよくミスなくこなしていきたい。 仕事も、家事も、やりたいことも。
心に残ったところ。
「自分がいる場所でただ言われたことだけをやっているのではなく、全体で何が起こっているのかを、マニュアルを構築する側の立場に立って見通す。これがマニュアルを盗む力だ。」(p48)
「突発的なトラブルが起きたとき、回復できるようなシステムを作っておくのは、高度な『段取り力』だ。」(p68)
「先が見えない努力はつらい。しかしこれを続けていれば、必ず質的な変化が置き、少しでも変化すればそこを増幅すればいいと分かれば、反復も続けていける。これが上達の基本だ。」(p75)
「続けるコツとは、段取りを遂行している最中は考えるエネルギーを無駄遣いしないということだろう。」(p78)
「だから『段取り力』を鍛えるやり方としては、今何のためにこれをやっているのか、ということを意識して口で言う、あるいは自分で意識化するということだ。」 (p82)
「最初に迷わず仕分けできる物からやり始める、これがキッチンや部屋の収納のコツだ。」(p110)
「仕事の段取りとしては、まず自分たちに必要な情報とは何かについて追い込むことが大切だ。(略)つまり情報の精度を高めていくのだ。」(p129)
本当の意味で仕事ができる人できない人をわかつポイントがよくわかるのが、第三章の子どもの読書推進に関する会議に筆者が参加した時のエピソード。 抽象的な意見しか言えない他の委員の中で、具体的な案を出したのが筆者。 彼の案は「強制的だから危険」「安直」と批判される。 「影響がありすぎて安直」それを筆者は「最高のほめ言葉」と言う。
簡単にできて、結果が出てしまう。
これぞ、ベストな方法なのに。(彼が何を提案したのかはどうぞ本書をお読み下さい)私だってそう思う。 具体的でかつ本質的な提案を行う。フォーマットを作る。そして出るべくして結果を出す。 職場や仕事の内容が変わっても、段取り力があれば、マニュアルを作り出す力があれば、応用力があれば、どこでだってやっていける。 どんな仕事も段取り力を鍛えるためのレッスン、チャンスだと思えばいいと著者は言いいます。 お金をもらって力をつけてもらってると思えばありがたいことです。
仕事に限らず、料理だって家事だって家の片づけだって掃除だってそう。自分を鍛えてどんどんできる自分になりたい。 段取り八分。 そんなわけで、いろんなことを段取りよく軽やかにこなしていきたいなというモチベーションが上がった一冊でした。
『段取り力』
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