| 2005年09月21日(水) |
加納 朋子『沙羅は和子の名を呼ぶ』★★☆☆☆ |
 『沙羅は和子の名を呼ぶ』 加納 朋子 集英社 (1999/10)
『ささらさや』が面白かったので、その著者のものをいってみよう!と借りてみた一冊。
ほんのり怖くてあったかい、短編集。
印象に残った作品を紹介すると。
『黒いベールの貴婦人』
病院で起きた不幸な死亡事故。 医療ミスだと騒がれて消えた院長。 幽霊屋敷となった病院にこっそり写真を撮りに行った大学生の「僕」はそこでこど もの幽霊に出会う。 車に轢かれて意識不明の少女との友情。 明らかになる、少年の突然死の理由。 どういう方向に話がすすむのか読めず、ドキドキしました。
『天使の都』
子供をなくした傷心の妻は、夫の赴任地へ訪れる。 別れを告げるつもりで。 でも、そこで出会った「天使」が心を溶かし…。 主人公同様、私も「天使」に出会ってしまいました。 ほっとできる話。
『商店街の夜』
『昔、そこに森があった』を思い出した。 どこにでもありそうな、くたびれた商店街が、不思議なペインターによって森にな る。 落葉があり、銀杏の香りがし、そして、、、。
『沙羅は和子の名を呼ぶ』
パラレルワールドの話。 引越し先の無人の家の中から見えた赤いワンピース。 娘の和子は、見さえないともだち沙羅と遊ぶ。 同僚のねたみ、妻の存在、犯してしまう過ち。
あの時、もう一方を選択していたら。
途中からややこしくなり、こんがらがった。 でも、不思議な世界にちょこっとトリップ。
加納 朋子さんの本、もう少し読んでみようと思った。 できれば短編ではなく、長編を。
『沙羅は和子の名を呼ぶ』
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