| 2005年08月08日(月) |
蓮池 透『奪還 第二章』★★★★☆ |
蓮池 透 新潮社 (2005/02/19) 売り上げランキング: 64,624
おすすめ度の平均:   著者は常に「防波堤」となって  拉致被害者の新たな苦悩
『奪還―引き裂かれた二十四年』に続く闘いの記録です。
「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」事務局長としての苦悩、拉致被害者の家族(も被害者だが)としての苦悩、一社会人として、家族の一員として、彼が背負うことになった荷はあまりにも重い。
まだ残された人がいるということもあり、北朝鮮を刺激する真実を吐き出せない被害者。 やっと暮らせるささやかな毎日に「税金使って」と水をさす心ない人々。 それゆえに小さく、静かに、沈黙するかのように暮らさざるを得ない被害者。
こんなおかしなことがあっていいはずがない。
多様な立場の人が集まった家族会。 そこにもきしみが生じている。 まだ帰ってこない家族を待つ人、拉致被害認定も受けていない人、死亡と通告されてしまった人(私はあの情報はウソだと思っていますが)にとっては、蓮池さんは「一抜け」した人に見えてしまうのも無理はないでしょう。 そしてそれはある意味事実だし、喜びでもある。(現状復帰は当たり前で喜びとかいう問題じゃないという考えもあるのですが) でも、拉致問題はまだ全然解決していない。 解決の目処もたっていない。 そこで蓮池さん自身もつらい思いをしている。
政治の空白で解決への時間も空白になってしまうことも許されない。 なのに。 なぜ動かないのか。日本政府は。 なぜ切り捨てて平気なのか。 そしてダニのごとく使える時だけ利用しようとする政治家がいるのか。(選挙の宣伝にしようとまた今度の選挙でも使おうとするのだろうか)
一人でも多く、この悲劇を解決しなくてはと思うことが必要だろう。 はやく、関係者の方々を心身共に自由にしてあげたい。 こんな忌まわしい事件から解放してあげたい。
自分も当事者だったかもしれないのだから。
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