与太郎文庫
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2011年04月17日(日)  震災・寄付・破産 〜 線上の第九演奏会 〜

 
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20110417
http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/list?id=87518&pg=000000
http://www.enpitu.ne.jp/tool/edit.html
 
http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/day?id=87518&pg=20110417
 Ex libris Web Library;Ormandy, Eugene
http://berkshirereview.net/music/ormandy.html
 
 ◇ フィラデルフィア管弦楽団が破産(20110416)
 
── 全米有数のオーケストラの一つ、フィラデルフィア管弦楽団が16
日、米連邦破産法11章(日本の民事再生法に相当)の適用を申請する
と発表した。
 AP通信などによると、米主要オーケストラの事実上の破産は初めて。
同楽団は当面、予定されている公演は続ける方針。
 同楽団は1900年の創設。レオポルド・ストコフスキーやユージン
・オーマンディーら名指揮者の下で全米有数の楽団にのし上がり、73
年には米国のオーケストラとして初の中国公演を行った。
 だが、近年は切符の販売や寄付が落ち込む一方で運営費がかさみ、慢
性的な赤字体質となっていた。
 同楽団は声明で「我々はフィラデルフィアの象徴であり、国際的な財
産でもある。
 コンサートに来て楽団を支えてほしい」とファンらに呼びかけている。
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20110417-OYT1T00520.htm
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1303035734/
 
── マンマンデー【慢慢的】形動〔中国語〕ゆっくりしているさま。
ゆるやかであるさま。あくせくしないさま。「―な仕事ぶり」三省堂 大辞林
http://www.weblio.jp/content/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%BC
 
 むかし、大人たちだけで通じる俗語には、中国語が多かったようだ。
 とりとめない雑談の途中で、わざわざ聞きただすほどの重要性もなさ
そうだったが、いまネット検索してはじめて、ようやく由来を知った。
 
 ◇ デーやんのオルマーンディ論
 
 高校時代の与太郎は、オルマンディを金、ジョージ・セルを銀とみて
いた。とくに、ヴァイオリン協奏曲の伴奏は、ことごとく絶妙だった。
 でーやんの評価は、実演を聴くまで、意外に低かったようだ。
 
 Ormandy, Eugene 18991118 Hungary America 19850312 85 /籍=Blau Jenő
 
── オーマンディがフィラデルフィア管弦楽団を率いて、初来日した
のが一九六七年の四月、大阪国際フエスティバル出演のときだつた。こ
のとき聴いたシベリウスの交響曲第二番には、正直いつてたまげてしま
つた。終曲の最後でテヌートしてフエルマータで終わつた後、しばらく
誰も拍手出釆なかつた。音は鳴り止んだのに、ホールの空気が何かジー
ッと音をたてながら淀んでいた。「こらレコードあかん」、この音はレ
コードに入り切らないと実感した。とにかくこのときは、オーケストラ
に対する日本人のイメージを、根本的に変えたといつていいだろう。
 それまで友達のオーケストラのコントラバス奏者など、「デーやん、
バスに音程なんかおまへんで。ただゴーツいうて鳴っとったらええんや」
と、平気でうそぶいていたほどだ。ところがこの後、「アホ、バスにか
てちゃんと音程あるやないか」と逆襲すると、シュンとなったのを覚え
ている。あの頃から関西のオーケストラから、バスの音程が聴き分けら
れるようになったのである。第一弦楽器など各パート、トゥッティで弾
いても全部一人に聞こえるのにはびっくりした。これだったら、各パー
ト一人で弾けばいい。何人いても一人に聞こえるのだから。その点日本
のオーケストラは、第一ヴァイオリンだけでも一六とおりの音が聞こえ
て来る。いかにもたくさん人間がいるようで、豪勢ではないか。勿論こ
れでは、負け惜しみにもならない。
 ところがこれが、日本の批評でコテンコテンだ。「音が奇麗で大きく、
巧いばかりで内容がない」というのである。音が奇麗で巧くて、どこが
悪いというのだろう。しかしあからさまに完壁なものを目の前に突き付
けられると、人間却って「恐れ入りました」とはいいにくい。やはり批
評も人間が書くものだと、妙な親しみを感じたほどだった。後で近衛秀
麿さんに会ったら、「あれは多人種のオーケストラの伝統ですよ」とお
っしゃった。決して「アメりカ風金ぴかスタイル」とはおっしゃらなか
った。やはり近衛さんは、そこらの馬の骨とは違うと思った。
 ところでオーマンディは、禿げ頭で体も小さくしかも足を引きずりな
がらの登場である。決してグラマー・ジジイではない。いわば外人の田
吾作のようなのが、いったん指揮台に立つと物凄い音楽をするのである。
テレビCF流にいうと、「顔に自信なし、中身に自信あり」の見本だろ
う。第一、四〇年の間。同じオーケストラの音楽監督を努めていて、誰
も「やめろ」というものがいない。これだけでもオーマンディの実力が、
並の物でないのが分かるだろう。(P98-99)
http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/4276351294
── 出谷 啓《クラシック この演奏家を聴け! 19960410 音楽之友社》
〜 通がすすめる精選アーティストと名盤 (オン・ブックス) 〜
 
 ◇ コンサート(19670407-0507)第10回 大阪国際フェスティバル
 
 196704‥(田中 義雄と大阪公演の帰途)ロジェで初対面だったか。
 古典派論争(別稿に詳述)はともかく、つぎの評言はいただけない。
「コントラバスに音程はない、日本の批評でコテンコテン、田吾作」
 
── 草稿では“ベートーベンの時代に開花した、ロマン派”としたと
ころ、出谷啓氏との論争の結果、“古典派”に訂正した。その《ヴァイ
オリン協奏曲》第2楽章以降をもって“ロマン派”と呼ぶべきであると
主張したが、彼を説得することはできなかった。そばで聴いていた田中
義雄君は、ひどく嬉しそうだった。
http://d.hatena.ne.jp/adlib/19671031
 NEO BAROQUE 〜 Edited by Awa Library 〜
 
── ベートーヴェン《コリオラン序曲》があって、チェロの分散和音
が意味ありげにみえる。しかるに、レコードで聴くとガサゴソ鳴ってる
だけで、譜面の印象にはほど遠いのが不思議である。
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20030115
 幻の《弦楽技法》 〜 未投函書簡より 〜
 
── 彼が三十歳だったころ、ジョージ・セルやオーマンディの話を聞
いたならば、もっと熱心に耳を傾けたにちがいない。しかるに、当時の
彼はあまりにも無名だったから、セルやオーマンディが彼の話に耳を貸
すこともなかったのである。
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20030829 無伴奏 〜 与太郎のチェロ・リサイタル 〜
 
── シベリウス《ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47 19040208-19051019 初演》
 オイストラフ独奏/オーマンディ指揮──レコード・サロン19710812
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20081219
 わが競奏 〜 Concert for Violin and Orchestra 〜
 
── シベリウス《ヴァイオリン協奏曲ニ短調》オイストラフ独奏、
 オーマンディ指揮、フィラデルフィア管弦楽団
 
── 死と現実の、二つの世界をつなぐ黒い河に浮かぶ白鳥の歌《交響
詩:四つの伝説曲〜トゥオネラの白鳥》は、感傷も幻想も超えた次元の
作品です。オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団の、冷静であく
ことのない追求もまた、壮挙というべきでしょうか。
http://d.hatena.ne.jp/adlib/19710708
 レコード・サロン 〜 Paper Concert 〜
 
 Istomin, Eugene George 19251126 America 20031010 77 /Piano
/1943‥‥ フィラデルフィア管弦楽団とデビュー公演。
http://d.hatena.ne.jp/adlib/19670920 《カザルスとの対話》
 
 ◇ チャリティー(20110410)
 
── ズービン・メータ 東日本大震災チャリティーコンサート
 
 音楽の力で人々を勇気づけようと、急遽開催が決まった東日本大震災
チャリティーコンサート。指揮者のズービン・メータさんは震災の当日、
公演のために来日中だった。途中で帰国せざるを得ない状況になったこ
とをとても気に病み、“何か日本のためにできないか”と今回再来日を
果たした。ベートーベンの「第九」と共に、「危機的状況に陥った人々
の前でも、音楽は力を発揮できる」というメータさんのメッセージを伝
える。(司会…西村 朗、岩槻 里子)
 指揮…ズービン・メータ,管弦楽…NHK交響楽団,
 合唱…東京オペラシンガーズ,ソプラノ…並河 寿美,メゾ・ソプラノ
…藤村 実穂子,テノール…福井 敬,バス…アッティラ・ユン,
── 《5.1N響アワー 20110417(日)21:00〜21:57 NHK教育》
 
 放送では、ベートーヴェン《第九交響曲》の第三楽章が省略された。
 なぜか、バッハの《アリア》で開幕。やたら感傷的で、抹香くさい。
 原曲のまま弦楽合奏で演奏するときは“G線上”と呼ぶべきではない。
 
── 「アンコールは何でした?」と問われたので「バッハのアリアで
した」と答えると「なにか印象に残るようなことは?」「?」
── 広島の記念館で資料を見た(略)夜の舞台で『G線上のアリア』
を弾いた時には、とうとう涙をおさえることができなくなってしまい
ました。── ロベルト・ミケルッチ《掲示板 19691213 週刊新潮》
http://d.hatena.ne.jp/adlib/19691122
 楽中楽外 〜 音楽家たちの夜と昼 〜
 
── J. S. バッハ《G線上のアリア 19950123 サントリーホール》
 小沢 征爾・指揮、NHK交響楽団(ロストロポーヴィチ独奏)。
 
 ◇ 記憶を売る文学
 
── 世界じゅうで愛読されるイギリス人作家、カズオ・イシグロが10
年ぶりに来日した。イシグロの小説に一貫するテーマは「記憶」。イシ
グロが記憶にこだわるのは、生まれ故郷の長崎と深い関係があるという。
公開中の映画「わたしを離さないで」の原作をはじめ「日の名残り」
「わたしたちが孤児だったころ」など、イシグロ作品の魅力を、分子生
物学者・福岡伸一、女優・ともさかりえらが、それぞれの視座から探り、
作家の実像に迫る。
 出演*作家…カズオ・イシグロ,分子生物学者・青山学院大学教授…
福岡 伸一,女優…ともさか りえ,演出家…蜷川 幸雄,放送作家・映
画監督…三木 聡,イラストレーター・アーティスト…松尾 たいこほか。
── 《ETV特集「カズオ・イシグロをさがして」20110417 22:00-23:30 NHK教育》
 
 Ishiguro, Kazuo OBE, 19541108 長崎 England /籍=石黒 一雄(鎮雄の子)
── イシグロ,カズオ《日の名残り 1989‥‥ London》ブッカー賞
── Ivory, James《THE REMAINS OF THE DAY 19931105 America England》
 
(20110417)
 


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