与太郎文庫
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2007年08月02日(木)  切腹作法 〜 戦場の男たち 〜

 
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20070802
 
 赤城農相は、安倍首相に呼びつけられ、その場で便箋に辞表を書いた。
 あらかじめ毛筆でしたため、ふところにしのばせる美学がないのか。
 こういう男を任命して、敗北の戦犯だと認めない首相も、同類だ。
 
── 安倍晋三首相は前夜、赤城徳彦農相の名も挙げ「人心を一新する」
と語っている。速やかな内閣改造を求める声が自民党内外にあるのをよ
そに、首相は当面は農相だけを切って、本格人事は月末以降へ先送りす
るつもりらしい。
 赤城農相をめぐっては事務所費問題が次々と飛び出していた。「ばん
そうこう騒動」も巻き起こし、ワイドショーの格好の標的にもなった。
 農相問題が参院選での与党惨敗の決定打になったことは確かだ。(略)
首相は感度があまりにも鈍いのではないか。「なんで今さら」と与党の
落選組から恨み節が漏れるのも、もっともだ。選挙前に更迭していれば、
少しは違う結果になっていたかもしれないのだから。
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2007080202037919.html
 
 ◇ 夢の職場
 
 二十二歳の与太郎は、勤め先から「出社に及ばす」という電報を受け
とった。数日前から無断欠勤が続いていたのである。
 そこで、あらかじめ辞職届(辞職願ではない)を書いてから出かけた。
 
 上司や同僚には挨拶せず、まっすぐ総務部長の机に向った。
「なんだ、お前か」「この電報は、部長のご指示ですか?」「そうだ」
 そこで与太郎は、胸ポケットから辞職届をとりだして見せた。
 
「すると、これは無用ですね」「なんだそれは?」「辞表です」
 与太郎が、その紙を音たてて破りさくと、部長は受話器をとった。
「経理を呼べ! わしだ。与太郎の給料に、一ヶ月のっけてやれ」
 
 事務所の人々が、あっけにとられている中で、二階への階段を昇る。
 かくて与太郎は、まんまと退職金(解雇手当)をせしめたのである。
 意気揚々と戻ってから、あらためて部長に礼を云った。
 
「お前は強がっているが、いますぐ辞めれば困るだろう、しかし、もう
一度反省すると云えば、使ってやるつもりだった」と諭された。
 いまなお与太郎は、この部長を畏敬してやまない。
 
 キャバレーは、もともと女の戦場である。しかし、ほんとうに戦って
いるのは男たちであり、その争いは、もっぱら男伊達のためなのだ。
 在籍800人、常時500人の女に「ブッちょう」と慕われるために。
 
 ◇ 
 
http://q.hatena.ne.jp/1156459429#a594377
 かつて実在した夢のような会社
 
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20031201
 ミス東京に出前一丁!
 
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20070709
 赤城山の人々 〜 さらば、名残月 〜
 
http://q.hatena.ne.jp/1184659972
 どこ吹くガーゼ、おデコにテープ、お口にチャック。
 
(20070802)
 


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